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酢酸カーミン液で植物の細胞を観察する際の疑問点
- 酢酸カーミン液を使用して植物の細胞を観察する際に、酢酸カーミン液は核を見やすくする効果があると書かれていますが、他の細胞の部分も染まるのか不明です。
- もし他の細胞の部分も染まる場合、染まらないとそれらの部分が見えないのかもわかりません。
- さらに、もし葉緑体が染まる場合、葉緑体の色が変わってしまう可能性があります。
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1.酢酸カーミン液では葉緑体や液胞は染まりません。「核」を染めるものです。 2.葉緑体には緑色のクロロフィルが含まれているのでもともと緑色です。液胞にはアントシアンという成分がふくまれていて、基本的には無色なのですが、中には液胞の中に色のついている成分が入っているものもあるので、液胞自体に色がついているものもあります。「ムラサキツユクサ」という植物がその代表的なもので、液胞が紫色をしています。そのため着色をしなくても観察できて便利なのでよく原形質分離の観察に使われます。着色料には着色することによって細胞が死んでしまうものがあり、無害なものもあるのですが、やはり自然な状態で観察するのが一番なので使われることが多いです。 3.先ほども言ったように、葉緑体は酢酸カーミンでは染まりません。花瓶に食紅で着色した水を入れ、そこに草花をさしてしばらく置いておいてみてください。葉緑体のある葉の部分はそのままで、葉緑体のない根や茎や葉脈だけに色がつくはずです。 4。酢酸カーミンはあくまで着色料なので、使わなくても細胞は見えます。でもかなり見にくいと思います。大体の細胞小器官は普通に学校の理科室にある光学顕微鏡で倍率を高くすれば観察できますが、リボソームや小胞体はかなり小さいので、大学の実験室などにある電子顕微鏡を使わないと見ることができません。電子顕微鏡は1回使うだけで家庭の1ヶ月の電気代分くらいの電気を使ってしまいコストが凄くかかるので、あまりそこまでして観察しようという人はあまりいないと聞きました。 高校の生物の教科書をもう一度読み返してみると参考になりますよ。あと、理科的な事柄について興味があるようならば、毎月Newton(ニュートン)という雑誌が出ているので、たまに読んでみるとおもしろいと思います。こんな感じの雑誌です。 http://www.fujisan.co.jp/Product/1991
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- AYSM
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No.1です。 >プラスチックの球に水彩絵の具を溶かした水をかけてもプラスチックの色は変わらないと言うのと似てますか? 確かにそうですね。絵の具の水をかけてもプラスチックが反応しないことと似ていますね。 >酢酸カーミン液がペンキのような性質があれば、あるいは葉緑体が紙のように少しでも液体を吸い込む性質があれば色づくかと思うのですが、そうではないから色づかない、と言う認識は適当ですか? そうですね…。酵素の基質特異性のように、染色液にも反応して染まるものと染まらないがあります。そのため、酢酸カーミン液にペンキのような性質があったとしても、葉緑体が液体を吸い込む性質をもっていたとしても「染色液に反応する性質」がないと色はつかないといったところでしょう。 ※基質特異性とは、「デンプン」を分解できるのは唾液に含まれる「アミラーゼ」のみ、「マルトース」を分解できるのは「マルターゼ」のように1つの物質に対して反応する酵素は1つだけと限られているという性質のことです。
お礼
非常によくわかりました。ありがとうございました。
補足
非常によく分かりました。ありがとうございます。あと少しだけ聞かせてください。葉緑体は酢酸カーミンでは染まりませんとのことですが、これは例えば、プラスチックの球に水彩絵の具を溶かした水をかけてもプラスチックの色は変わらないと言うのと似てますか? 例えば、酢酸カーミン液がペンキのような性質があれば、あるいは葉緑体が紙のように少しでも液体を吸い込む性質があれば色づくかと思うのですが、そうではないから色づかない、と言う認識は適当ですか? しょうもない質問かもしれませんがすみませんけど宜しくお願いします。