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産業技術総合研究所について
- 産業技術総合研究所は独立行政法人で国内最大規模の研究所です。
- 産業技術総合研究所は一流企業にはならないものの、高い知名度を持つ研究機関です。
- 産業技術総合研究所には優秀な研究者が多く集まっており、レベルの高い研究が行われています。
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質問者が選んだベストアンサー
#1、#2の回答者です。しばらくWebを見ておらず回答遅れて申し訳ありません。 >計量標準の研究ってそんなにお金がかかるのですか? かかります。まず、国際標準原器や各国の標準との比較を行ったりするだけでも大変な労力と費用がかかります。さらにこの標準を維持する費用。さらに標準精度を高めるための開発費用など出費は大きいです。 >企業にも多額の資本金や収入があるとは思うのですが、難しいのでしょうか? 計量標準を維持することでそれなりの収入が見込めれば別ですが、一般にはそうではありません。つまり、費用>収入 となって損失となってしまいます。 産総研のようなところでまとめてやってもらえれば、1つあたりの費用は下がりますので、企業はこういう機関にお金を払ってやってもらうわけです。 もちろん、大手の計器メーカなどは生産量が多いので、自前でやった方が安い場合もあるかもしれません。しかし、この場合も標準原器や外国の標準との比較などは費用が大きすぎるので、産総研との比較認定をしてもらいます。 もしも、日本に標準機関がなかったらいちいち外国まで依頼しなければなりません。製造業を国の基幹産業とする日本でもしこのような事態になれば大変な損失でしょう。 >研究業績として取り上げられにくいとはどういうことなんでしょうか? わかりやすい例で説明します。 流量の計測標準は単純にある時間、液体を流したときに、流した時間と最終的に溜まった液体の体積の二つの量をいかに精確に測るかにかかっています。 この時、流す時間を決めるために瞬時にバルブをとめる、または流れを別の方向に切り替えるといった技術が必要になります。 大学で「板を高速で動かして流れを切り替える」といった研究をしても、あまり受けはよくないだろうことは皆さんの想像に難くないと思います。 (少なくともノーベル賞は無理だとはおわかりいただけるかと) しかし、産業基盤上は前記の理由でとても大切な研究なのです。
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- nichiyouke
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#1の回答者です。 > 一流企業:国民の生活に必要なものを作る > 大学:新しい発見を求める > 産総研:新しい発見やこれまでの研究を基に、どのように国民の生活に生かすか、どんなものが新しく作れるか研究をやっている 概ね目指すところはこれで合っていると思いますが、大分錯綜しているのが実情です。 しかし、産総研の場合には企業・大学が決してやらない、計量標準などの研究があるのが大きな違いに思えます。 このような研究は必要ですがコストがかかるため企業ではできません。 また、研究業績として取り上げられにくいため大学でもほとんどやられません。 このような縁の下の力持ちに投資できることが日本の技術力、ひいては経済力の源泉になっているとわたしは信じています。
補足
しかし、産総研の場合には企業・大学が決してやらない、計量標準などの研究があるのが大きな違いに思えます。 このような研究は必要ですがコストがかかるため企業ではできません。 また、研究業績として取り上げられにくいため大学でもほとんどやられません。 →大変参考になる解説、ありがとうございます。興味深いと思いました。産総研って重要な役割を持っていることがよくわかりました。大学や企業がコストや研究業績として取り上げられにくいためやらない計量標準についてさらに、教えていただけないでしょうか? 計量標準の研究ってそんなにお金がかかるのですか? 企業にも多額の資本金や収入があるとは思うのですが、難しいのでしょうか? 研究業績として取り上げられにくいとはどういうことなんでしょうか? そこら辺をさらに具体的に教えていただけないでしょうか?よろしくお願いします。
- nichiyouke
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つい最近「産総研は民間でできることをやっているのでいらない。」という政治評論家の感想が週刊誌に掲載されていました。 質問者の方もそういう疑問をお持ちなのだろうか?と考えて回答いたします。 産総研は旧・工業技術院のことです。この機関は日本の鉱工業の計量標準にかかわる仕事をする役割と、日本の地質調査を担う役割が与えられています。 kgやmの日本における原器はここが持っているのです。また、例えば流量を計測する新しい方法もここで十分検査した方法でないと使用が公には許可されません。 他には地震のときにクローズアップされる活断層の調査もこの機関が行っています。 一方で日本の産業振興のために最先端技術の調査・研究も実施されています。こちらがよく民間企業、大学と比較される部分だと思いますが、 そもそも平成18年度では企業から950名、大学から2000名、それ以外にポスドクで600名も研究員を連携研究員として受け入れていますので 企業、大学と一緒に研究を推進することを求められている機関だということがわかるのではないでしょうか。 産官学連携としては重要な拠点であると思います。 研究者のレベルですが、わたしはかなり高いと思っています。 ただし、質問者のいわれるノーベル賞というようなレベルをおっしゃるならば、そもそも役割的に違うだろうなというのが感想です。 (そういう役割は例えば理化学研究所のような機関が求められていると思います。といいましたら失礼かもしれませんが) なかなかわかりにくいかもしれませんが、例えば米国にはNIST(National Institute of Standards and Technology)というものがあります。 ちょうどこれに相当するのが日本では産総研です。規模的にもほぼ同じだったと思います。(そして一般への知名度の低さも。) なお、わたし自身は民間企業の研究者ですが、やはりあると便利な必要な組織だと思っています。
補足
回答、ありがとうございます。 一流企業と大学と産総研の研究の違いってどんなものでしょうか? わたしのイメージだと、 一流企業:国民の生活に必要なものを作る 大学:新しい発見を求める 産総研:新しい発見やこれまでの研究を基に、どのように国民の生活に生かすか、どんなものが新しく作れるか研究をやっている というようなイメージですが、あっているでしょうか?
お礼
詳しい回答、ありがとうございました。 産総研が、とても重要な枠割を持っていることがわかりました。 詳しい説明、ありがとうございます。