- ベストアンサー
建築工事完成前の工務店倒産時、建物の早期完成のためにできることはあるでしょうか。
住宅の建築工事完成前に工務店が倒産した場合、建築中建物の完成度合いを確認の上、建築代金の精算と建築中建物の所有権の確定を行うこととなると思いますが、住宅を早期に完成させるため、仮処分などの方法により、精算・確定前に別の工務店に建築工事を引き継がせ、工事を実施することは可能でしょうか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
まず、施主所有の土地であることが前提ですが完工前ですから保存登記が成されているわけではありませんでしょう?破産工務店に工事代金請求権はあっても建物の所有権は存在しません。破産管財人が破産工務店の債権保全の担保とみなす場合はありますが。 工事契約に基き、例えば契約時・着工時・上棟時・完工時・検査終了時等、工程に従い注文者(施主)が支払いを履行していれば、破産工務店の残債権はほぼないと言う事になります。 工事停止時点での出来高査定を施主は早急に行い残高を算出、管財人が破産債権等の調査に来た場合には、根拠に基く写真や出来高査定書を書面提示する、あるいは裁判所へ提出すればよいのです。(支払い可否の意思表示も) >次の業者との契約・工事開始が可能なのでしょうか? 施主が支払不履行等の瑕疵がなく、破産工務店側の対抗要件(設計、仕様変更に係る予算確定のトラブル)もなければ施工業者の変更は即時可能です。 >下請け業者等が立ち入れないような措置を講じるべきだということでしょうか? 破産工務店の下請け業者が債権届出を行い、仮に配当があった場合には数ヶ月以上~一年はかかりますので、実力行使に出るケースがあります。 #2さんのご指摘の通り部材の引き上げもあれば、施工部位を解体して持ち去る(損壊は罪になりますから『解体』とする)こともあります。 商事留置権行使は実行されれば裁判所の仮処分命令なんぞ発令されても実態として効果がありませんよ。 これは法的効力より「裁判所?関係ねえよ!先に払えよ」などと言う実行支配者の方が強いですからね。 今日明日死ぬか生きるかの人間には、法律など通用しませんよ。 結局施主も泣き泣き和解しています。 こうなると施主は第3債務者であるものの、下請け業者と共にどちらも被害者にはかわりありません。 施主本位で考えれば、鍵を交換して敷地の四方にロープをはりめぐらし「立ち入り禁止」のカードを下げて・・・ 「ウチは金を全部払っている。しかしこのゴタゴタで引渡しが延びればローン金利や現在の仮住いの家賃も余計に支払わなければならないのだ!」 と心を鬼にして、業者と現場で戦うしかありません。 犠牲が伴うのは仕方ありません。
その他の回答 (3)
読み落としがありました! >破産管財人に対して契約解除の意思表示をすればよいのだと・・・・ 破産管財人には契約締結及び解除の権限はありません、破産者の代理人ではありませんから。 裁判所より任命された破産者の資産(負債)調査員です。 契約解除をする手続きは、破産工務店へ「契約解除通知書」を内容証明郵便で送るのです。 倒産後相手方が元の事業所に不在であっても充分有効ですから送って下さい。 契約の締結・解除の意思表示は法的には口頭でも充分なのですが、一に証拠、二に証拠の時代ですからご面倒でもお願いします。 ご存知の通り、内容証明郵便送達は地域管轄郵便局本局で24時間扱っています。 もし工務店に通知された後に、その代理人弁護士から「こちらに送って下さい」と言われましても、新たに内容証明を発送することはありません。コピーをFAXで送れば充分です。 管財人や代理人弁護士は横柄で生意気なのが多いですから、あまり面倒な事を言われましたら 「お前が来い!」 と呼びつければよいのです。
お礼
ありがとうございます。 破産管財人の権限について勉強不足でした。 破産工務店への通知でよいのですね。勉強になりました。 通知はおっしゃるとおり内容証明郵便で行なうようにします。 横柄で生意気なのはやむを得ないのですが、時間的コスト感覚に欠けた人が多いので困っています。 ご丁寧にありがとうございました。 大変助かりました。
部材など回収されてしまう場合も想定してください。 最資金投入です。
お礼
主旨がうまくお伝えできていないようです。 再資金投入の前提として、建策中建物の所有権の問題はないのか?あるとすれば早期完成のためどのような対策があるかです。
ケースにより様々ですが、倒産の状態つまり当座不渡りを出したと理解しますが、施主が第3者との契約変更は可能です。 倒産工務店が新たな施工会社を紹介してそれを行なう事もあります。 不渡り=法人の消滅ではありませんが、工務店と連絡が取れなくなってしまったという場合には、施主が契約解除の意思を内容証明郵便にて送達し→新規業者との契約締結は可能になります。 倒産工務店の2次下請け業者もそれに連なり、ほぼ現場に入れなくなりますがこの捌きは面倒です。 金融機関が建築資金を建主に融資し、土地には抵当権が設定されていれば、残工事に対する工事代金残高が「大幅」に不足することはありません。 が、倒産工務店の下請け業者へ材料費や労務費の未払いがあった場合には、契約解除を行なっても「商事留置権」行使をもって、建物を「占有」される場合があります。 占有された場合は、占有者とネゴをして金員を支い明渡しさせなければなりませんので、資金面ではつらくなることもありますね。 裁判所なんぞ挟まず充分に続行可能なケースがあります。
お礼
ありがとうございます。 倒産という言葉を使ってしまいましたが、「破産」で「破産管財人」が出てくるケースを想定しています。 この場合、相手方は破産管財人になると思いますが、契約上は破産等の場合には契約解除できることになっていますので、おっしゃられるように、破産管財人に対して契約解除の意思表示をすればよいのだと考えています。しかし、それにより、即、次の業者との契約・工事開始が可能なのでしょうか? 契約解除後、まず、建築中の建物について、相手方に所有権があるのか、発注者にあるのか、また、その範囲を確定させる必要があり、それにそれなりの日数が必要となるのではないかと。それを1日でも短くする手続きはないかと考えています。 ご指摘の、下請け業者の占有なども懸念しています。 資金の問題もありますが、それはさておき、「とにかく1日でも早期の工事完成」に主眼を置いた場合、どのような方策があるかを検討しています。 ちなみに、「下請け業者の占有」を防ぐためには、現地に下請け業者等が立ち入れないような措置を講じるべきだということでしょうか?
お礼
ご丁寧にありがとうございます。 1) 施主所有の土地 → そうです(登記あり) 2) 建物の保存登記 → 未了です。 3) 工事契約に基き工程に従い支払いを履行 → 履行しています。 4) 支払不履行等の瑕疵、破産工務店側の対抗要件 → ありません。 整理すると、現状は、 1) 破産工務店に工事代金請求権はあっても建物所有権は存在しない。 (破産管財人が破産工務店の債権保全の担保とみなす場合はある) 2) 破産工務店の残債権はほぼない。 3) 施工業者の変更は即時に可能 4) 下請け業者が商事留置権を行使し、部材の引き上げ、施工部位を 解体して持ち去る、建物を占有するなどの可能性がある。 という状況で、早期完成のための今後の対応としては、 1) 工事停止時点での出来高査定を早急に行い残高を算出する。 2) 破産管財人が破産債権等の調査に来た場合には、根拠に基く写真や 出来高査定書を書面提示する、あるいは裁判所へ提出する。 併せて支払い可否の意思表示も行う。 3) 早々に別の工務店と契約し工事を再開する。 4) 下請け業者等が立ち入れないような措置を講じる。下請け業者が 建物を占有等した場合は金銭面を含めた話合や裁判等で解決する。 5) 債権者集会、裁判により破産工務店および下請け業者との債権債務 の整理を行う。 ということですね。 所有権関係の整理をしてからしか、次の工務店による工事再開は できないのかと心配していましたので、その点で安心しました。 大変勉強になりました。 詳細にお教えいただき助かりました。 本当にありがとうございました。