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水中放電(プラズマ)でのエネルギー値
論文を読んでいて考察がされていない結果に疑問点があるので質問させてください。 水中に針対平板電極を浸漬し30kVを印加する放電実験です。 針電極周辺に酸素ガスをバブリングし、反応器内のエネルギー(電力値)を測定したところバブリングしない場合に比べて、バブリングをした場合の方がエネルギーが高いという結果になりました。(周波数や水中での導電性など各種パラメータは同条件下での比較において) 私の考えでは水中では導電性が高く、酸素ガスは導電性が低いため、電圧値が一定の場合、バブリングをすると電流が流れにくくなるためエネルギーも低くなると思うのですが・・・。 電気に関しては完全に素人ですので非常に困っています。ぜひご教授よろしくお願いします。
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- nta
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気体や固体プラズマに比べて液体中のプラズマの挙動は分からないところがたくさんあります。確かに液体中に発光現象が見られますが、それが液体における電離という意味でのプラズマなのか、高電流によって作られた小さい水蒸気気泡の中に少しだけ電離気体が含まれている、要は気体プラズマを見ているだけなのかってどう思います。 反応器内のエネルギーというものをどのように定義するのでしょうか。バブル内のプラズマ密度をレーザーかラングミュアプローブで測定しますか。では、熱による散逸はどのように計るのでしょうか。 電流が良く流れるということと電力の散逸が大きいということは違います。電流が多くても抵抗が小さければ消費電力は少なく、抵抗が大きければ電流が少なくなり、これもまた消費電力が小さくなります。電気の用語ではインピーダンス整合という言葉で表されますが、周波数が高くなると給電装置の出力インピーダンスと電極側のインピーダンスが整合したときに最大の給電電力となります。このことを踏まえるとバブリング時とそうでないときのインピーダンスがそれぞれ整合されていないのではないでしょうか。 電極間距離を変化させてどうなっていくのか(当然破壊電圧が変化しますが通電した後を考えます)が興味深いところです。 もう一つの考え方はバブルの中にプラズマが閉じ込められたままバブルといっしょに運ばれてしまうためにエネルギーが消費しやすいというものですが、どちらが正解に近いのか、それともどちらもだめなのか。分かったら教えてください。
お礼
貴重なご意見ありがとうございます。 「インピーダンス整合」は全く知りませんでした。ぜひ勉強したいと思います。 現在のところお恥ずかしいですが、知識が乏しくどちらが正解に近いのか判断もできませんが、バブルでエネルギーが散逸するという考えは他の結果とも一致するように思えます。 この放電はロータリースパークギャップ放電によりコンデンサーの充放電によりパルス電圧を印加しているようです。反応器内のエネルギーというのは電流値と電圧値を1パルスにかかる時間で積分したもののことをいいました。パルス周波数は150 Hzです。 この論文では「反応器内のエネルギー」を「コンデンサーから放電されるエネルギー(=1/2*C*V^2)」で割ったエネルギー利用効率なるものも計っていますが、こちらもバブリングの方が高いという結果になっています。 「インピーダンス整合」について勉強してどちらが正解に近いのか分かりましたらぜひ追記させていただきます。ありがとうございました。