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ODAのアジア向け利点
現在、ODAについて調べています。 現在では、円借款の形ではアジアが多く主に中国が底上げをしているとのことですが(無償の形でのランキングはわかりませんでした)日本がアフリカ等もっと貧困が深刻である地域ではなく、東アジアにODAを振り分ける利点、「アフリカにも向けるべきである」といった意見への反論などをお伺いしたいです。 なお、中国に対する円借款は中国は返済はしているものの日本の儲けになるほどではないとも聞いたのですが、本当なのでしょうか?
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アフリカについては 1.全アフリカ合計でも対日本貿易額は2兆円程度、 日本・アメリカ間貿易の1/10ですからね 投資するうまみがありません 単に「援助」するだけでは日本が一方的に損ですから やはり経済メリットの見込める国へしか投資しません 2.アフリカ各国が日本との交易に強い興味を示していない 3.距離が遠いので、日本はなにかと不利 4.その国が経済発展したとしても結局は欧州各国がうまみを 横取りする可能性が高い 5.ODAを返済不可能になった際のいわゆる「たんぽ」が無い たんぽとなるうる「天然資源への権利」については日本への 提供を拒否している(資源の開発権などの長期契約をしない) 6.政情不安なので、政権が交代したら、約束を保護にされる 恐れあり いわゆる借金の踏み倒しの危険がある ということで条件が悪いです アジア各国へは 1.太平洋戦争被害への賠償の代行処置 2.距離が近いので日本の企業が工事等するのに都合がいい 3.アジアの経済を振興させていき、日本の製造物を売るための 市場を育てるため ということで ODA を実施しているわけです ODAは相手国を援助するのではなくて、日本企業を 成長させるための投資手段と考えたほうが理解しやすいです 「貧困国への人道的援助」というような視点では ODAをやっていないのです 投資の優先基準は「その国が日本にとって有益な経済的市場に育つか」 ということです そういう観点で言えば中国はもののみごとに「大きな市場」に 育ちました いまやアメリカとの貿易額を抜いてしまい日本の一番のお得意さんです 中国につぐ成功例としては「タイ」ですね 経済発展もしましたし、日本との貿易も盛んです ODAの目的の1つとして 「天然資源の確保」ということがあります しかしながら、今のところうまくいってないですね 例えば、インドネシアへかなりODAをしてきましたが それにもかかわらず、インドネシアは日本へ石油を (あんまり)輸出してくれません アフリカ各国とも「資源外交」が大成功したためしがありません 今後は「インド」への(ODAも民間資金も)投資が 拡大傾向を示していく可能性があります なにしろ日本・インド間の貿易は中国の1/20もありません ほとんど交易が無いといってもいいかもしれません しかし10億人以上の国ですから大成長していくでしょうから 来年あたりから日本のインド投資は急増するかしれません 政府もODAやなんやかんやと名目をつけてインドへの 関係強化を図ると思います そして、「イラン」への(ODA的)投資はアメリカが なんと言おうと「停止」したらいけません 核開発疑惑に対する経済制裁など絶対にしたらいけません 中東で親日本の国は「イラン」と「サウジアラビア」だけです からイランと断絶したら日本はたいへんな状況になります
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- sudacyu
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東アジアにODAを振り向ける理由として、No1の方の回答に政治的影響力を増すと言うことも、加えて良いと思います。 <<なお、中国に対する円借款は中国は返済はしているものの日本の儲けになるほどではないとも聞いたのですが、本当なのでしょうか?>> ・・・・本当とも、間違っているともいえます。 現在までのところでは、円借款の日本からの融資額が中国からの返済額とほぼ同じ位になった状況なので、まだ儲かったと言う状態ではありません。 中国が、今後日本に対して円借款(日本国政府からの円建て無担保有利子融資。)の元本を順調に返していけば、今後は中国からの返済額が融資額を大きく上回り、「額面上」は日本が儲かったことになります。 ただ過去に円借款を実施した南米・東南アジアの国などで、経済状態が悪化した場合には、利子の免除や元本の返済と同額を無償援助するなどの救済策を取ったことも多く見られます。 対中国円借款は、現時点で儲かっているわけではないので、今後中国の経済状態が悪化すれば、「額面上」儲からない可能性もあります。 「額面上」と言う意味 円借款は、円建てなので日本にとって為替リスクが発生せず、為替リスクは全て相手国政府(中国)が負担することになります。 現在のところ、中国の急激な経済発展と日本円のインフレ傾向・金利安で、元・円の交換レートは中国元が高くなっています。 元・円の交換レートが1元=10円の時に中国が100億円借りて、1元=15円の時に利子も含めて150億円日本に返済したとします。 中国側は、借りる時10億元=100億円借りて、10億元=150億円返すことになり、中国側に利子負担は発生しません。 「額面上」利子・元本の合計返済額が融資額の1.5倍になったとしても、円の国際的購買力が下がった結果、円で買える国際商品の平均価格が1.5倍になっていた場合には、日本は全く儲かっていないことになります。(逆に、日本人がよく働いて円高になっていれば、円建てでの返済は大いに儲かることになります。)