この加速度は物質表示(ラグランジュ表示ではないんで
物体点が複数ある時,それを区別するために初期t=0での位置x*を用います.そして,初期にx*にあった物体点の時刻tにおける位置はx=x(x*,t)のように表せます.また逆に時刻tに位置xにある物体点の初期位置x*はxの逆関数を用いて,x*=x*(x,t)…(1)と求まります.
今,この物体点の加速度を求めます.これにはx*を固定してtで2回偏微分すればよいので
∂^2x(x*,t)/∂t^2
です.偏微分した後は,x*とtだけの微分を含まない式であり,これを
y(x*,t)≡∂^2x(x*,t)/∂t^2
と定義します.前述のようにy(x*,t)は微分操作を終えて,もはや微分演算子の登場しない式だとし,ここに(1)式x*=x*(x,t)を代入します.すると
y(x*,t)=y(x*(x,t),t)
のようにxとtだけの式になります.結局これは,∂^2x(x*,t)/∂t^2がxとtだけの式になったことになります.そこで
∂^2x(x*,t)/∂t^2≡z(x,t)
と定義します.質問はこのz(x,t)についてです.z(x,t)はその導出過程から「時刻tにおいてxという位置にある物体点の加速度」だと思います.ですから,あくまで1つの物体点を観測して求められる加速度であって,物質表示(ラグランジュ表示)だと思うのです.しかし本には空間表示(オイラー表示)だと書かれています.いくら,位置xと時刻tの関数だからといって,それだけで空間表示(オイラー表示)とするのは違うような気がします.
空間表示にするには∂^2x(x*,t)/∂t^2=∂^2x(x*(x,t),t)/∂t^2でxだけを固定して,2つのtは両方とも微分しなければならないと思うのですが.
加速度の空間表示とは「位置xを観測した時に,その位置に入ってくる物体点の速度の変化率」と解釈しているのですが違いますか?
例えば,断面積が減少する管に毎秒同じ体積の水が注ぎ込まれて定常流れでありかつ,体積が変化しないとします.1つの粒子について観測し続けると,管が細くになるに従って速度が増すのでその粒子は加速度が正であり,これが物質表示の加速度,一方で,同じ点を観測し続けると,定常流れなのでその点を見ている以上はそこを通過する粒子はいつも同じ速度で通過しますから,そう言う意味での加速度は0,そしてこれが空間表示の加速度だと思っています.
とても混乱しています….長文・駄文ですが,どうかよろしくお願いします!
お礼
このような分かり難い質問に回答を頂きましてありがとうございます. 論文は損傷同定についてなのですが,単純に傾斜加速度について知って おられましたら教えて欲しかったのです. ネットをみても参考になるようなページがありませんでしたし. 参考になるページを知っていましたらそちらも教えてください.