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線形代数学(命題??)

自然数nに対して、Iをn次単位行列とし、Aをその行列式が0でない任意に与えたn次正方行列とする。n次正方行列XがAの逆行列であるとは、XA=Iを満たすこととする。この場合、XA=Iが成立すれば、AX=Iも成立する。この命題の証明に関して以下の問いに答えよ。 XA=Iが成立しているものとする。そして、ベクトルa_1,a_2,・・・,a_n( _ はaに下付きでnがついていることを表す)で行列Aを構成するn個の列ベクトルを表すものとする。すなわち、(a_j)_iでベクトルa_jの第i成分を表し、A_ijで行列Aの第i,j成分を表すとすれば、i,j=1,2,・・・,nに対して、 (a_j)_i=A_ij となるものとする。また、ベクトル0およびOで、それぞれ、全ての成分が0であるベクトルおよび行列を表すものとする。 (1)(AX-I)A=Oが成立することを示せ。 (2)XA=Iを用いて、ベクトルa_1,a_2,・・・,a_nが、1次独立であることを示せ。 (3)一般に、n次元ベクトル空間において、任意のn+1個のベクトルは1次従属である。この関係と(2)の結果を用いて、n次元ベクトル空間の任意のベクトルを、ベクトルa_1,a_2,・・・,a_nの1次結合で表すことができることを示せ。 (4)(3)の結果を用いて、任意のベクトルyに対して、ベクトルy=Ax(xはベクトル)を満たすベクトルxが存在することを示せ。 (5)n次元ベクトル空間において、行列Bが任意のベクトルfに対してBf=0(fと0はベクトル)を満たすならば、B=Oとなることを示せ。 (6)(1)と(4)の結果を用いて、任意のベクトルyに対して、(AX-I)y=0が成立することを示せ。さらに、(5)の結果を用いて、AX=Iが成立することを示せ。 上で示した問題に関する質問です。 (1)を解くにあたって、AXにIを代入するとダメですか? 文章には、「この命題の証明に関して以下の問いに答えよ」とあるので、この問題全体はAX=Iということを証明する問題で、それぞれの問題を解くのにこれは使用したらダメなのかなと思ってしまったのですが…。 どうなのでしょうか? もしダメならば、(1)の問題は、どのように解いていくのがベストなのでしょうか。 また、他にも文章中に出ている条件で使用してはいけないものってあるのでしょうか。 よく分からない問題です。 (1)に関して、もしAX=Iを代入してよいのならば、(1)で示されている 式が成立するのは一目瞭然ですし・・・ 他の問題に関しても何かヒントをいただけるとうれしいです。 よろしくお願いします。

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  • tinantum
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回答No.3

とはいっても、「ヒントを」と書いているので、答えではなく、残りはヒントを書きましょう。 (4)(3)の結果を用いて、任意のベクトルyに対して、ベクトルy=Ax(xはベクトル)を満たすベクトルxが存在することを示せ。 任意のベクトルyは、(3)よりajの一次結合でかけますね。それをよくみると… (5)n次元ベクトル空間において、行列Bが任意のベクトルfに対してBf=0(fと0はベクトル)を満たすならば、B=Oとなることを示せ。 fはなんでもよいので、例えば f=(1,0,…,0)を用いても Bf = 0です。これからBのある成分は0であることが結論できます。 次に f=(0,1,0,…,0)を用いると…。 さらに次に f=(0,0,1,0,…,0)を用いると…。 最後に、f=(0,0,…,0,1)を用いると。 (6)(1)と(4)の結果を用いて、任意のベクトルyに対して、(AX-I)y=0が成立することを示せ。さらに、(5)の結果を用いて、AX=Iが成立することを示せ。 任意のyがAxとかけることを利用して、 (AX-I)yに代入して、(1)を用いると… もうほとんど答えですが、しっかりと確認してみてください。 ちなみに、 XA=I であることは、Aが単斜であること、 AX=Iであることは、Aが全斜であることと等価です。 わかりますか?

xcdfnmtg
質問者

お礼

(2)の問題の解答が理解できたと同時に、あとのことは全部 理解することができました。 (2)の問題、クロネッカーのδを知らなかったのが、一番問題になって いました。 あとは、数列の和の式の変形に苦労していたり・・・。 自分ひとりでは、絶対に解くことができませんでした。 本当に事細かな説明、ありがとうございました。 おかげで、解くことが、理解ができました。 ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました!!!

xcdfnmtg
質問者

補足

この問題については、今から考えて見ます。 まだ、(2)の問題で躓いているので・・・ 申し訳ございません。 そして、事細かな内容、ありがとうございました。 もしよろしければ、No.2での補足、答えていただけると嬉しいです。

その他の回答 (3)

  • kabaokaba
  • ベストアンサー率51% (724/1416)
回答No.4

もう答えというか,問題の背景まで ばっちり解説が出てるので,蛇足を. >XがAの逆行列であるという条件は使ってもいいんですか? たぶん,根本的に証明とか定義,条件とかっていうものが どういうものか分かってないんじゃないでしょうか 「XがAの逆行列である」なんて条件はどこにありません. 問題の条件は「XA=Iである」というだけです. これは「XがAの逆行列である」ということではありません. No,2さんご指摘のように 「XがAの逆行列である」というのは 「XA=I「かつ」AX=I」というです. この問題は有限次数の行列については XA=Iだけがいえれば,もう一方のAX=Iが証明できるから それを示せということです. >また、他にも文章中に出ている条件で使用してはいけないものってあるのでしょうか。 何が条件で何が「示したい対象」であるのか読解できてますか? 数学ってのは「科学の言葉」という側面があり, 結構,国語力というか読解力が要求されます.

xcdfnmtg
質問者

お礼

この問題を通して、証明、定義、条件、命題というものが、 多少ではありますが理解することができました。 助言、ありがとうございました!!

xcdfnmtg
質問者

補足

>たぶん,根本的に証明とか定義,条件とかっていうものが どういうものか分かってないんじゃないでしょうか その通りです。 いまいちこの文章の読解ができていないというのが現状です。 No.2さんの解答を、今ひとつひとつ理解している段階です。 もともと証明というものが苦手な上に、線形代数も、いまいちわかっていないことが この問題を解いていて浮き彫りになってきており、恥ずかしいかぎりです。 それで質問なのですが、Iがn次の単位行列というのは、条件、いや、 これはむしろ定義なんですよね? No.2さんの(1)の解答を見ていたら、そのようなのですが…。

  • tinantum
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回答No.2

使えるのはあくまでも XA=I … (1) だけです。 実際有限のnではこの証明が示すように、自動的に「AX=I」となり、XがAの逆行列であることがわかりますが、無限のnでは、XA=Iだからといって、必ずしもAX=Iになるとは限らないことに注意してください。 (1)(AX-I)A =Oが成立することを示せ。 (AX-I)A = AXA - A = A(XA)-A = AI -A (ここで(1)を用いた) = A-A =0 (2)XA=Iを用いて、ベクトルa_1,a_2,・・・,a_nが、1次独立であることを示せ。 Σ_j cj aj = 0 … (2) とする。 ここで、ciは複素数。 (2)の両辺はベクトルとしての等号ですが、任意のi成分で成立するので、次の式と等価: Σ_j cj (aj)_i = 0 ⇔ Σ_j cj Aij = 0 両辺にXkiを乗じて、iについて和をとると Σ_j cj (Σ_i XkiAij) = 0 ⇔ Σ_j cj (δkj) = 0 ((1)を用いた) ⇔ ck = 0、すなわち、ajは一次独立。 (3)一般に、n次元ベクトル空間において、任意のn+1個のベクトルは1次従属である。この関係と(2)の結果を用いて、n次元ベクトル空間の任意のベクトルを、ベクトルa_1,a_2,・・・,a_nの1次結合で表すことができることを示せ。 任意のベクトルbを固定する。 c b + Σcj aj = 0 … (3) と仮定する。ここでc,cjは複素数。 もし全てのc,cjが0の解のみしかなければ、bとajたちは一次独立であることになってしまい、n+1個の一次独立のベクトルがあることになって矛盾。よって、c,cjのうち少なくともどれか一つはゼロではない。 もしc=0だとすると、(3)より、 Σcj aj = 0 となり、ajは一次独立であるから、cj=0、すなわち、結局全てのc,cjがゼロとなり、矛盾。よって、cがゼロでないと結論される。 (3)を変形して、 b = Σ (-cj/c)aj を得る。すなわち、任意のベクトルbはajの一次結合で表せる。 とりあえずここまで。

xcdfnmtg
質問者

補足

本当に詳しく丁寧な説明、ありがとうございます。 (1)の問題、Iをn次単位行列とするというのは使ってもいい、ということなのですね。 この問題、行列の成分を使って解こうと試みて、ものすごく大変で挫折していました。 というか、解けませんでした。 条件、定義、証明、いまいち理解し難いというのが現状ですが、 問題を解いていって慣れていこうと思います。 現在(2)の問題の解答を理解している段階なのですが、なかなか難しいです。 ベクトルa_1,a_2,…,a_nのとき、 (c_1)(a_1)+(c_2)(a_2)+…+(c_n)(a_n)=0という定義を知りました。 Σ_j cj aj = 0がΣ_j cj (aj)_i = 0等価というのも分かりました。 ここで疑問に感じたことの1つは、Σにiのことを書かなくていいのかなって ことです。 どうも不完全な式な感じがしてしましい。 ΣでΣの下にj=1、上にnと書けるなとは思いましたが、iについてはどの ように書くべきか。 実際解く上ではそれほど関係のない細かいことですが…。 あと、今Xkiを両辺に乗じるというところを考えています。 kとは何なのか、何故両辺にこれを乗じるのか。 もうちょっと自分でも考えて見ます。 本当に自分の頭の悪さを痛感させられています。 申し訳ございません。 (3)~(6)もこれから解読していきます。 細かい詳しい丁寧な説明なのに、まだ理解しきれていない自分の無力さを 痛感します。

  • koko_u_
  • ベストアンサー率18% (459/2509)
回答No.1

>それぞれの問題を解くのにこれは使用したらダメ >なのかなと思ってしまったのですが…。 これから AX = I を示そうとしているということは、まだその事実を「知らない」ということ。 (1) はただの計算問題。サービスです。 この順番に考えれば、AX = I を示すことができるので、とても親切な設問になっています。

xcdfnmtg
質問者

補足

XがAの逆行列であるという条件は使ってもいいんですか?

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