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ベトナム戦争とアメリカ
こんにちは。 先日ベトナム戦争についての授業で、 「1965年にアメリカが北爆を始めた事、 アメリカが戦争に深く介入した事は、 アメリカにとって良かったのか、悪かったのか?」 という題でディスカッションをしました。 色々話し合ったあったのですが、結論は出ませんでした。。。 もし介入しなければ、共産主義の拡大は止められないし・・・。 もう少し意見を聞いてみたいので、宜しければ回答お願いします。
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議論するにはベトナム戦争の本質について 正しく認識、あるいは定義する必要があって それがないから結論がでないのです。 共産主義の拡大云々と言っているところを見ると、 当時アメリカの主張を鵜呑みに近い立場だと思います。 有名な”ドミノ理論”が空論であり、 世界共産化起こりえなかったという現在の”常識”を ふまえないと、話が迷宮入りしても不思議ではありません。 ま、端的に言えば、ベトナム戦争は、 ベトナム人の長い独立戦争であって、 ホーチミンらは、フランス、日本、アメリカら 帝国主義諸国と次々と戦っていったというのが事実です。 彼らの目的は独立であって、共産化ではありません。 そもそもベトナムは民族戦線方式で初めは戦っていたわけで 右派も左派も国民総力で独立のために戦ったというだけ。 南ベトナム政府は、腐敗した傀儡政権にすぎず、 自立できないどうしようもない代物でした。 アメリカが北爆をしたことは、 アメリカの苛立ちの表れですが、 超大国が戦争犯罪(立件されてないが)をしてまで 軍事力による支配を押し付けようとしたということです。 北爆と正規軍の派遣は、戦争を望む軍産複合体の思う壺であり、 アメリカの国力・資金を彼らに流すいい口実になっただけ。 その意味では莫大な利益が、戦争の成否に関わらず、 彼らの懐に入ったわけですが、アメリカ一般市民としては 徴兵の対象にもなったということでマイナス以外の何物でもろなかった というのが結論です。 徴兵に関して言えば、低所得層だけに兵隊の供給を頼っていたところが 富裕層の子弟にまで拡大したことで、戦争が早く終わったという 指摘もあって、要するにアメリカの政治というのは、そういうものであって、 「アメリカにとってよかったか」命題自体が微妙になってきます。 というのは、一部で利益を得たわけだから、 アメリカとは何ぞやというところまで議論しないと、 突き詰めて、いいか悪いかの判断がつきにくいからです。 現在、アメリカの政治的・社会的分断が広く認識されていますが、 ちょうどクリントンやブッシュが青年時代を送った ベトナム戦争のころからそれは始まったことであって、 分断されたアメリカでは立場によって利害が変わってくるので 見方によって良いも悪いも分かれるということは 注意すべきですが、一般論をすれば、 軍事介入は”失敗”の一言で片がつく話です。
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- DieMeute
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結果から言えば悪い結果が出てしまったと言えるでしょう。長い戦争で多くの人命を失い、経済的にも大きな損失を被り、「ベトナム症候群」と呼ばれる社会的不安をもたらし、政治家と軍に対する大きな不審を増大させたのです。しかも当初の目的は達成できず共産圏の拡大を招きました。 しかし、それはあくまでも結果であり、それを望んでいた事ではない事も留意するべきでしょう。米国にとり、ベトナム戦争で長期に渡る泥沼化は予想外の事態でした。当初はもっと早期にあれほどの大軍を送らずともベトナムは安定化できるという目論見があったのです。まあ、見通しが甘かったと言えばそれまでですが、全ては失敗し敗北した為の結果です。 結局、米軍のベトナム撤退後の情勢は、ドミノ理論を提唱し、ベトナムに介入を進言していた人達の恐れていた通りとなりました。米国のベトナム撤退後、ラオスではベトナムの支援を受けた共産主義勢力が、和平協定を破り他派を攻撃、全土を掌握、政権を取りました。 1978年にはベトナム軍がカンボジア内戦に介入し、これもベトナムとソ連が支援する共産主義勢力が勝利し政権を取りました。 カンボジアではソ連・ベトナムと中国のそれぞれが支援する共産主義勢力同士の覇権争いとなりましたが、重要なのはソ連・ベトナムが支援する勢力が勝った事です。当時の米国の真の敵はソ連であったのです。 ベトナム、ラオス、カンボジアと次々に共産圏となり、その背後にはソ連がいる事になりました。ソ連は各国に武器支援と軍事顧問を送り影響力を高めます。 特にベトナムにはソ連海軍と空軍の基地ができ、南シナ海にソ連の水上戦闘艦艇、潜水艦、航空機が進出してきます。インド洋から極東へのシーレーン(海上交通路)にとって、これは非常に脅威でした。当時は、全世界の海上輸送量の25パーセントが南シナ海を通っていたのです。日本にいたっては石油タンカーの70パーセントが通っていました。もし、米ソの対立が激化し戦争になっていたら、もし南シナ海で戦闘が勃発したら、重大な事態に陥ったでしょう。 幸いソ連が自壊してくれたおかげで、ベトナムからソ連軍は消えましたが、それまでの10年以上の間、アメリカ軍はベトナムのソ連軍を常に警戒していなくてはならなかったのです。 そうした事を考慮すれば、結果はどおであれ、あの当時のベトナム介入は、米国の軍事戦略の観点から言えば、間違いではなかったと言えるでしょう。あくまで軍事的観点からですが。ただ、ベトナムで行使された戦略・戦術については非常に疑問に残るところです。あまりにもまずい策を取ったと思います。 人道的見地から言えば他国に戦争を仕掛けるのは許される事ではないでしょう。どう理由を付けても多くの命が犠牲になるのですから。これは米国もベトナムも同じです。ベトナムに介入した米国、カンボジアに介入したベトナム、やってる事は同じです。戦争して人を殺して、しかも民間人まで犠牲にして・・・私に言わせれば、どちらも悪です。
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回答ありがとうございました。 そういう観点かれ見れば、悪いとも一概には言えない・・・かもしれないのですね。このように考えた事はなかったので、参考になりました。 ありがとうございます。
- staratras
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少なからぬアメリカの若者の生命と、さらにずっと多くのベトナムの老若男女の生命を奪った上に、枯葉剤などで今なお後遺症に苦しんでいる人が存在する以上、単純に「良かった」とは言いづらいですね。アメリカという国にとって(もちろんベトナムとってはさらに)「幸せなこと」だったか「不幸なこと」だったかなら、明らかに「不幸なこと」でした。 軍事介入を正当化した理屈、ベトナムが共産化すれば周辺の東南アジアの国々も次々に共産化するといういわゆる「ドミノ理論」については当時も批判がありましたし、現在ではそう単純なものではないということがわかってきたことも確かでしょう。この戦争にアメリカが介入したことを「良かった」とするためには、ドミノ理論以外にも、万人を納得させるだけの理由が必要ではないでしょうか。 ただ、このベトナム戦争後「アメリカといえども、すべて自己の思い通りに世界を動かせるわけではない」という自省がアメリカ国内に生まれたことはせめてもの救いだったと思います。
お礼
回答ありがとうございました。 あれだけの死者や後遺症に苦しむ人を出し、破壊して、 それで得たものは自己反省。。 20世紀最悪の戦争と呼ばれる意味が分かりますね。
- chinatsu1984
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> アメリカにとって良かったのか、悪かったのか… 「アメリカ」と言っても、いろんな立場の人がいます。 従軍しなければ命が助かった人もたくさんいるでしょう。そうした人やその家族からしたら、「早く戦争を縮小してくれれば…」と思ったでしょう。 プエルトリコ系とかで市民権欲しさに従軍した人もいるでしょう。それで生き残った人はやって良かったと思うでしょう。 さらに、アメリカで最大の軍産複合体の人達は、「ドンドン戦争拡大してくれ、もっと売れる」と喜んだことでしょう。 あるいは政治家にとっては、不法滞在していた浮浪者を雇用して、その多くを合法的に殺傷させることがてきてよかったのかも知れません。 放っておけば治安悪化の原因になりますから。 したがって、「アメリカにとって」と言っても立場によって全然違うのです。 それを今日的あるいは人道的立場から「戦争はいけないことだから…」とか「人の生命は地球よりも重い…」などという議論をしても無意味です。 太平洋戦争に関する議論でも、日本人は「良い」「悪い」で判断しがちです。 だから「歴史から学ばない民族、8歳の小学生並」と揶揄されるんです。 なぜ戦争が起こったかの経過とそれによる影響・変化をつぶさに観察することが大切です。
お礼
回答ありがとうございました。 アメリカ、といっても色々な視点がありますもんね。。 非常に参考になりました。ありがとうございます。
- debukuro
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アメリカにとって良かったのか、悪かったのか?」 結果を見れば明らかでしょう 多くの人間を殺してまでアメリカの経済を破綻させたことがよかったのか悪かったのか? そこを考えてください。
お礼
回答ありがとうございました。 そうですよね。。 結果を見れば、全て失敗に終わってボロボロになった兵、 経済破綻、信頼性を失った政府・・・。 結局アメリカには何の利益をもたらさなかった戦争だったのですね。
お礼
回答有難う御座いました。 「アメリカにとってよかったか」という質問は、とても曖昧だという事は分かっていたのですが、頭の良くない学生達は表面的な事ばかり話し合(にもなっていなかった)っていました。。 非常に参考になりました。ありがとうございます。