電波と磁場

質問

ラジオなどはアンテナを用いて電波を飛ばして通信していますが、Suicaなどはカード内のコイルを用いた磁気結合によって通信を行っていることを本で読みました。
ここでふと疑問に思ったのですが、アンテナによる電波を用いた通信とコイルによる磁場を用いた通信とでは具体的に何が異なるのでしょうか？？
電波は磁場と電場から成り立ってますし、コイルによる磁場の利用と感覚的には同じ感じがします。
基本的な質問なのですが、よかったら回答のほうよろしくおねがいします！

回答No.3

imoriimori · ベストアンサー

#1様もちょっとお書きですが、近傍界と遠方界との区別はとても大事です。このことを抜きにして磁場通信が有利だとか不利だとか電場だ電磁波だとか議論はできないというかナンセンスなのです。ついついそうなっちゃいますが。

まず前置き確認で、電磁波は電場成分と磁場成分と等量のエネルギーで、どちらか片方という形で存在せず、両者不可分。これが普通に言うところの電波です。

Suicaは磁場通信です。内蔵アンテナはコイル（即ちループアンテナ）であり、磁場に感応します。それに対して送信するのはもちろん磁場であり、送信源はこれまたコイル（ループアンテナ）。そして、カードのコイルと送信のコイルとの間の情報やりとりは磁場。これが近傍界です。

ところが、送信源がコイルであっても、そこからある程度離れると（概ね波長程度かその何分の１か）、そこから先は磁場成分だけではなくて電場成分も伴います。そのへんからが遠方界です。
同様に送信源が電場発生するアンテナであって、ちょっと離れれば電場成分のみでなく等量のエネルギーの磁場と不可分の電磁波となります。

即ち、近傍界は電場源か磁場源の十分近傍で、電場か磁場かどっちかがほぼ単独で存在する世界。しかし波長程度から先は単独で存在することはできません。磁場が電場を誘導するなど、片方が他方を必ず誘導して電磁波となります。このメカニズムがまだ支配的でない距離が近傍界、離れるといやでも電磁波の世界つまり遠方界。
遠方界では、磁場通信とか電場通信とか区別することに意味が無いのです。受信アンテナが磁場感応であろうが、電場感応であろうが、どっちにしろ電磁波通信でしかない。Suicaを含めRF-IDは周波数が低くてメートルクラス以内の通信ですからはっきり磁場通信と言えますけど、100MHzクラスになると送信端から数メートルも離れれば遠方界。そこで磁場通信だの電場通信だのどっちがいいのの議論は意味がありません。

で、近い距離では磁場の近傍界通信でＯＫなわけですが、遠距離では電磁波通信にいやでもなってしまうし、そのほうが遠方までエネルギーが届くのです。ちょっとど忘れしましたけど、近傍界の磁場（or電場）の強さは距離の３乗で（たしかそうだったです、ダイポールなら3乗が自然だし）減衰するけど、遠方界の電磁波の場の強さは距離の一乗で減衰。だから、ちょっと離れたところとの通信は電磁波のほうが圧倒的に有利。というかそれだからこそ、ある程度離れたら近傍界の電場磁場単独存在ではなくいやでも遠方界の電磁波になってしまうわけで、同義語反復かも。

こうしてみると、Suicaを含めRF-IDの磁場通信の他に、近傍界通信では電場通信というのも原理的にはあり得るわけですが、あまり聞きませんね。なんでかな、よく考えたこと無いですが。

回答No.2

noname#26663

中波のループアンテナは押入れに眠っていますが、電線は３０Ｍ使用しています。

原理は、
コイル、バリコンの共振で同調させる物です。
これで茨城県から秋田の中波１０ＫＷをクリアに受信しています。

９０ｃｍＸ９０ｃｍ１０～１２巻き（５００ＫＨＺ付近）
８巻き（１１００ＫＨＺ付近）
５巻き（１６００ＫＨＺ付近）
ここに引き込み線があり、ＳＷで切り替えます。

ループアンテナには法則があり、面積が大きい程効果が大きいんです。

上の計算で行けば、短波帯でも３巻き、２巻きと使えそうですが、
巻数を増やすには、面積を落とす必要があり、効率はダウンします。

つまり、高周波数帯の場合、ループアンテナは不向きなのです。

テレビなどのＶＨＦ帯のチューナーの同調コイルの巻き数は、２巻き～１巻きです。アンテナの長さも短くなります。

ここまで来ると、志向性が高いのでテレビのアンテナは先端より、
導波、アンテナ、反射と効率を追求する事になります。

混乱するといけないのですが、
低い周波では音声のような特性を持つが、
高い周波では光に似た特性に変わる。
こう思っています。（ものの例えです）

回答No.1

ksugahar

Suicaでは、コイルアンテナを用います。
コイルアンテナが作る近傍界は、磁界が支配的です。
13.56MHzを用いますが、通信距離が近いので、
近傍界になります。

逆に100MHz以上では、電界が支配的になるので、
電界アンテナが使われます。

磁界が支配的な領域と電界が支配的な領域で、
用いるアンテナが異なります。

AMラジオでは、電界アンテナも磁界アンテナも両方用いられます。