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量子の観測問題と放射線被爆について
大変素朴な疑問で恐縮ですが、どなたか教えて下さい。 量子論ではいわゆる観測問題というものがあります。 量子は、観測されるまでは、その状態が確定しないというやつです。 つまり、波動関数のままということだ思います。 と言う事は、放射線、いわゆる放射能というものも、シュレディンガーの猫の思考実験にあるように、それが観測されるまでは、その状態は確定していないということになります。 であれば、誰かが知らずに放射性物質に近づいて、自分が放射性物質に近づいた事も被爆したであろう事も、何も「意識化」しない状態でも、被爆するのは何故なのでしょうか? 被爆すること自体が、観測行為になのか?もうそうだとすれば、ウィグナーの言うような「観測者に意識化されることが『観測行為』である」とは言えなくなります。 あるいは、最近はやりの、decoherence論で説明がつくのか?decoherence論は一種の多世界解釈だと思うのですが、そうだとすると被爆している自分とそうでない自分とが分岐するのか?あるいは、確率的に被爆する確率の方が圧倒的に高い為に、殆ど必ず被爆するということなのか? いすれにしても、被爆するとしたら、どの時点で被爆したといえるのかも含めて教えて頂ければありがたいです。つまり、放射線が体に当たった時なのか、もしそうならば、その放射線はどうやって、その位置と運動量が確定するに至ったのかも含めてお教え願います。
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- DNAFROM
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多世界解釈で考えると もし数ヶ月前の被曝が病院に行って判明したとします。 この場合は検査を受けたときに”数ヶ月前”に被曝したことが決定されるんだと思います。 数ヶ月前の被曝痕などもそのときに現れると思います。 それまでは被曝していない自分と被曝している自分の重ねあわせ状態です。 数ヶ月前の痕跡が現れるとは、量子は数ヶ月前に遡って過去を書き換えてるような感じですが、 多世界解釈で数ヶ月まえから被曝していない自分と被曝している自分の重ねあわせ状態ですすんできたと 解釈すればスッキリします。 ↓参照URLを見ると実際、過去を遡るような現象が確認されてます。 この現象の”過去を書換えた”というところを過去を何種類か用意されていたと解釈すればスッキリします。
- shiara
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「観測されるまでは、状態が確定されない」は、本当に正しいのでしょうか。よく考える必要があります。まず、「観測」とは、外乱を与えることと考えます。その外乱は、人間が状態を知るために意図したものですが、観測される側から見れば、人間が意図した外乱なのか、人間が関与していない外乱なのかは分かりません。次に「状態が確定する」とは、重ね合わせの状態から、ただ1つの固有状態に変化することと考えます。そうすると、「観測によって状態が確定する」というのは、言い換えると「外乱によって、重ね合わせの状態からただ1つの固有状態に変化する」となります。しかし、これは正しくはありません。例えば、光子が二重スリットで経路を分けられるのは外乱によるものです。しかし、状態は重ね合わせの状態になっています。外乱は、状態を変化させますが、ただ1つの固有状態にはしません。 このように考えると、観測というものも、単に状態を変化させているだけであって、必ずしも1つの固有状態に変える訳ではない、と考えるのが自然です。実際、連続固有値を持つ物理量を観測する場合は、ただ1つの固有状態になっているとは考えられません。例えば、位置を観測するとします。位置の固有状態はデルタ関数ですが、デルタ関数は理想的な形であって、実際の波動関数がデルタ関数になるとは思えません。せいぜい、ある範囲のみゼロではないが、それ以外の範囲ではゼロと見なせるような波動関数になっているでしょう。これは、固有状態ではなく、デルタ関数の重ね合わさった状態です。そして人間は、ゼロでない範囲のどこかに粒子が存在するはずだ、ということしか知ることはできません。この範囲が、位置の不確定さとなります。 さて、ここで私が述べたいことは、人間が観測しようがしまいが、外乱によって状態は変化し、人間が認識しようがしまいが、絶え間ない外乱によって状態はどんどん変化していく、ということです。つまり、状態の変化には人間の意識はまったく関係はないということです。ですが、ここで新たな疑問が生じます。それは、「外乱」とは何か、という問題です。理想的な閉じた系を想定した場合、外乱はなく、すべての相互作用ははじめから考慮されます。そのような状態にあっても、不連続と思えるような状態の変化は生じるのか。それが問題です。そうはいっても、常識的な外乱を想定することで、実用上は十分満足のいく成果が得られます。現実が絶対的に正しいのであって、どのようなモデルを考えようが、現実と乖離した考え方は正しくはない、ということは言えるでしょう。
- sekisei
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観測しないと(意識しないと)被爆しないというのは変なような気がします。 というのもここでいう波動関数は結局確率波動だと思いますから、実際には観測しなくても放射線源のそばにいると被爆している確率が時間とともに高まっています。 意識化しなくても被爆確率が上がっていきます。 被爆するタイミングは最低でも本人が体調に変化を感じ、細胞が放射線で破壊されたことを確認し、その被爆がいつからいつの間に起こったか推算によって判った時間ではないでしょうか。
- connykelly
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だんだん深みに入っていくようで私の手に負えなくなりますから、以下は気づいたことだけを書いておきます。 >誰かが知らずに放射性物質に近づいて >素粒子である放射線は、数が1つであろうと多数であろうと、 前提として放射性物質の存在はアプリオリに仮定されていますね。つまり、放射線が全くない状態を状態の重ね合わせの中には入れておられないと思いますが。。。(←どうも言葉尻を捉まえているようで気がひけますが)。そうであれば、人が近づけば被爆するのは当たり前かと、、、放射能による個々の細胞の瞬時の破壊をアッ今壊れたとは意識しませんよね。そのような意識はなくても細胞は破壊されていくというか。どうも陳腐なアドバイスとなりました(^^);;。
- connykelly
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有名なシュレーディンガーの猫の話の結論を求めておられるのではないですよね。そうであれば以下は読み過ごしてください。シュレーディンガーの猫の話はご存知の通り、有名なアインシュタインの「あの月を見たまえ。君が見るまで、あの月が存在してなかったという話を信じるかね」という科白と好一対をなしていますね。観測と人間の意識という厄介な問題を孕んでいます。ところで放射能という例はいかにも(笑い)という感じなので、雰囲気を変えて懐中電灯の光(←これもフォトンでQMの対象です)と被照射壁を考えてみます。前方の壁にフォトマルを置き、その出力は適当なメモリに蓄えられるようにしておきます。また、メモリにはその日付も記録されるようにしておきます。遠隔操作で懐中電灯のSWをONにし、壁に光を当てるとメモリに出力データが蓄えられます。メモリを数ヶ月後に解析したとしましょう。するとその時に初めて壁に光が当たったのかそうでないのかが決まる。。。。未来が過去の事象を決定するという変な話になりますね。ということでまとまりのない話となってしまいました。参考URLには大変示唆にとんだ内容が書かれていますので一度ご覧になられるといいと思います。 (P.S)波束の収縮というとdynamicなものを想像しますが、これはあくまで方便で、古典力学的思考をついついしがちになりますが、相手は量子の世界で、しかも波動関数は複素関数です。光速より早い収縮速度は有りませんから、収縮速度も有限になる。。。マトリクス力学である行列要素が急速に動いて別のの行列要素に切り替わるというものではないですね。昔、量子力学を習った時に先生から電子の遷移で光を出すが、その電子遷移の速度はいくらかという馬鹿な古典的な質問はしないように(笑い)といわれたことを未だに覚えています。そのときは(←今でも変わりませんが)ハッ???という感じで目を白黒させました、、、蛇足でした。
- sanori
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補足ありがとうございます。 お互い、気分を害さないように行きましょう。 >>> もし波束の収縮という言葉をご存じないのなら、これは観測問題の根幹に関わることなのでもういちど勉強しなおしていただきたいと思います。 「波束の収縮」という術語自体は聞いたことがなかったですが、今、ちょっと勉強してきましたが、大学時代に習ったことと同一でした。 私は個人的に、これのことを「ダルマさんが転んだ」と言ってます。 >>> これも大変基本的なことですが、多世界解釈では波束は収縮しませんし、従って、未来は1つでありません、無数の別世界に分岐していきます。 ええ、それは分かります。 ただ、あなたも私も無数の別世界を一度に感じることは出来ませんから、無数世界の中の一つを一本道でたどってきた今の状態しか認識できないということです。 >>> 貴方の仰る、沢山の未来のうちの1つの未来が選択されると言うのは、コペンハーゲン解釈においてであり、その場合、コペンハーゲン解釈は「観測行為」によって波束の収縮が起こると考えますが、その観測行為とは何かはコペンハーゲン解釈ではまだ結論は出ていないはずです。 そうですか。逆に勉強になります。 >>> あなたの仰るおしゃる >「観測」とは、他の物質と相互作用する、ということです。 というのは、最近流行のdecoherence論の立場ですが、decoherence論は共存度確率の分岐の仕組みを説明しているだけであって、基本的には多世界解釈になります。 これについては、私は分かりません。 しかしながら、観測=相互作用 という考え方は、あまり間違いとは言えないような気がします。 専門家ではないので、これにて筆を置くことにします。 あまり力になれなくて申し訳ないです。
お礼
せっかくご回答頂いたのに、反って失礼な言い方になってしまい、申し訳ありませんでした。反省しております。 なかなか何処を探しても、この問題に対する明快な答えを見たことが無かったもので、ここでお尋ねしてみたのですが、やはり、明快な答えが簡単に出るような問題ではなかったのかもしれません。 いずれにしましても、ありがとうございました。
- sanori
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>>> ということは、やはり波束の収縮には人間の意識が介在する必要はないということなのでしょうか? 「波束の収縮」という術語は、私は知りませんが、 繰り返しになりますが、位置の不確定性と運動量の不確定性の積は、収束しません。 人間の意識の介在とは関係ありません。 それとも、もしかして、あなたがおっしゃる「波束の収縮」というのは、 多世界解釈における、いわば、無限に沢山の未来のうち、1つの未来だけが選択されるという意味ですか? それもやはり、人間の意志とは無関係です。 >>> ただ、本人が全然自覚が無いのに観測されたことになると言うのは、それでも観測と言えるのかという疑問が残ります。 そもそも「観測」の定義とは何なのか、教えて頂ければありがたいです。 「観測」というのは、いかにも人間の意志が介在しているような言葉ですけれども、そうではありません。 「観測」とは、他の物質と相互作用する、ということです。 体に放射粒子が当たれば、それは、体によって観測されたことになります。
補足
どうも、今ひとつ腑に落ちないと思っておりましたが、もし波束の収縮という言葉をご存じないのなら、これは観測問題の根幹に関わることなのでもういちど勉強しなおしていただきたいと思います。 >多世界解釈における、いわば、無限に沢山の未来のうち、1つの未来だけが選択されるという意味ですか? これも大変基本的なことですが、多世界解釈では波束は収縮しませんし、従って、未来は1つでありません、無数の別世界に分岐していきます。 貴方の仰る、沢山の未来のうちの1つの未来が選択されると言うのは、コペンハーゲン解釈においてであり、その場合、コペンハーゲン解釈は「観測行為」によって波束の収縮が起こると考えますが、その観測行為とは何かはコペンハーゲン解釈ではまだ結論は出ていないはずです。 あなたの仰るおしゃる >「観測」とは、他の物質と相互作用する、ということです。 というのは、最近流行のdecoherence論の立場ですが、decoherence論は共存度確率の分岐の仕組みを説明しているだけであって、基本的には多世界解釈になります。 もう少し、観測問題と言うものの本質を充分に踏まえた上での回答を期待いたします。
- atom1
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物理学の知識は、シュレディンガーやプランク、曖昧な哲学的思考論を言う人もいたかもしれないが、結論は、人間の五感(すべて電気作用)で直接感知できなくても、すべて人類の智慧で考え付いた5感に代ってエネルギーの存在を確認できる様々な電気的感知増幅装置を考案して●存在を確認できた物質や形の見えないエネルギー状態に対して、素粒子、ニュートリノ、中間子、X線、γ線、電子線、放射線、・・と名前を付け続けているのです。現在、自然科学の物理学では、存在を感知できないものは、将来感知できるものであっても、現在はこの世に存在しないのです。 人類に役立てるため(悪用するものもいるが)形をつかめない透明なエネルギー状態をも、具体的に粒子として表現出来る基礎を作った功績者プランクとアインシュタインの光電効果の考えのおかげで、数式表現、E=mC2(アインシュタイン)、E=hν(失念)--h:プランクの定数、ν:振動数や周波数、E:エネルギーの粒子、m:質量、 C:光の速度 という数式(計算)で、形がわからないエネルギー量を、具体的に粒子感覚で扱える様になっています。 結論をすっかり忘れて余計なことを喋ってしまいました。 問題回答の要点は、地球上の至る所で、突然、毎日、放射線(アルファー、ベーター、ガンマー線・・・)を、また天空からも、人体に放射線(エネルギー粒子)が飛び込み被曝(曝はさらす意味の文字で、爆ではありません)しているわけです。 ガンマー線のような電磁波として扱う場合の、被曝の理解は、人体の99.5%を構成するH、O、C、N(ミネラル原子は省略)の原子核や電子雲に原子規模の振動数νの激しい規模で、人体の神経を構成する分子に感知しないまま(共振しないままという事)進行します原子規模の共振現象を起し、電子や原子核が活性化して分離させ、人体組織に異状物質を発生させ、肥大化して例えば白血病・・などの症状を起して、投薬放射線被曝をしたことが分かることになります。私たちは日常生活で毎日わずかですが被曝しているといわれています。 中性子線、アルファー線、ベーター線の様に粒子扱いできる場合は、人体構成原子H、O、C、N(ミネラル原子は省略)の原子核や電子雲に衝突して、核や電子引きちぎりる、という理解手段で、人体の5感分子に感知できないまま原子レベルで、人体の破壊が進行するため、病巣部分が肥大化して初めて、放射数による被曝が分かるのです。ガンマー線や電子線よりはるかに振動数の少ない赤外線程度の振動数のエネルギー状態になると(別名熱線の振動数になると)、人体の神経の構成分子に共振し、神経繊維の分子に電流を流してやけどや痛みの症状を検知できるのです。 7色の振動数では、目の視細胞分子に共振して神経電流を脳に流すので色の変化を感知できます。電波は・・・・しない、といった具合。 すべて、空間を飛び回る電磁波の振動数と、人体内構成原子や構成分子のどれに共振現象を起すかで5感に感知できるか出来ないかが決まります。字数オーバーで削除されるかもしれません
補足
ご回答頂きありがとうございました。 ただ、私の一番気になっている「観測問題」には一切触れておられないので、その点を踏まえたご回答を頂ければありがたいと思います。
- sanori
- ベストアンサー率48% (5664/11798)
被爆の定義は、「体に1個以上放射粒子が当たること」で良いですね? 簡単のため、放射性物質が体の表面に密着しているとしましょう。 放射性物質から、自分の体のほうに向かって、1個の放射粒子がいつ放出されるのかは、予測できません。 しかしながら、いったん放出されたならば、確実に体に当たります。 つまり、 放射粒子の発生は不確定であるけれども、放出されてしまえば、次の段である被爆自体は不確定ではないということです。 脳みそによる「意思」ではありませんが、体という検出器が被爆することによって、放射粒子が観測されたことになります。 なお、 位置の不確定性と運動量の不確定性の積がゼロにはならないという不確定性原理は、被爆の際も当てはまりますから、相変わらず両方をいっぺんに確定されることはありません。
お礼
ご回答ありがとうございました。 なんとなく予想していた通りのお答えでしたが、ということは、やはり波束の収縮には人間の意識が介在する必要はないということなのでしょうか? ただ、本人が全然自覚が無いのに観測されたことになると言うのは、それでも観測と言えるのかという疑問が残ります。 そもそも「観測」の定義とは何なのか、教えて頂ければありがたいです。
お礼
ご回答ありがとうございました。 ご回答にありましたような光子を使った実験の場合は本当に未来が過去を決定したのかどうかは、学者によって解釈が分かれるところであるとは思いますが、有名なジョンウィーラーの遅延選択実験などは否定の仕様もなく検証された実験的事実であり、まさに観測行為により過去の状態まで規定されることの証左とされております。 このように、観測問題はあまりに奥が深い問題であるために、あまり深入りしないように避けて通ろうとしている物理学者も多いのが現状のようです。 しかし、さまざまな思考実験や解釈の問題はともかく、放射線に被曝するというのは単なる解釈の問題ではなく、本人の解釈や観測の有無や自覚の有無に関わらず、現実に病状が出たり、最悪の場合は死に至る客観的結果をもたらします。 素粒子である放射線は、数が1つであろうと多数であろうと、それが観測されるまでは、状態が確定されない(多数の共存度確立が波動関数内に共存する状態のままの)はずなのに、一体どうやって、人間はその放射線に被曝するのかというのが私の質問の趣旨です。 それこそ、例えば私が知らぬ間に被爆したと言う事実を、一週間後に科学者が何らかの測定装置で観測したとします。その時点で初めて、一週間と言う時間を遡って私の体と絡み合っていたであろう放射線の波動関数が収縮して、そこで初めて本当の意味での被爆が起こるという事なのか?もしそうだとすれば、誰にも見てもらわずに、自分でも知らないままでいれば、私は永遠に被爆したことにはならないという、あまり現実的ではない結論になってしまいます。 その点はどう思われますでしょうか?