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特許出願が、早期に拒絶査定された場合の公報
特許出願が、例えば、出願から1年で拒絶査定された場合、 出願から1年6月を待たなくても公開公報に掲載されますか? また、その根拠(条文等)があれば教えてください。 よろしくお願いいたします。
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bzousanさんの質問に対してはすでに正解は出ていますが、そのような場合には公開公報は発行されません。 QNo.2727955でも書きましたが、特許制度とは、有用な発明をした人がその技術を秘匿してしまうのを防止するための制度です。 本当に特許制度の勉強をした人だったら、この一言だけでもうすべてを納得できるんですけど、QNo.2727955では理解できない人がいたようですので、もう少し説明しましょうか。 有用な発明をした人がその技術内容を公開してくれれば、その技術を知った別の技術者がそれをベースとしてまた新たな(改良)発明をすることができる可能性があります。このような連鎖が続けば、全体的に見て、「産業の発達」につながります。 しかし、他人に真似されたくないばかりにその技術を公開しない人が出てくると、こういう連鎖が続かなくなります。 そこで、このような連鎖が続いて産業がどんどん発達して社会全体が豊かになるようにするために、自己の技術を公開してくれた人には、その「代償」として一定期間その発明を独占的に実施する権利を与えようというのが、特許制度です。「代償」と言ってるわけですから、公開することは不利益行為であると認識されているということです。 この根本原理がわかれば、拒絶査定が確定した(=特許を取れないことがわかった発明に係る)出願については出願公開をしないことは、当たり前の話です。「特許を付与するよ」という“ニンジン”がなくなった以上、行政側(特許庁)にはその技術を公開する権利はないと考えられます。 そのため、「出願公開前に拒絶査定が確定した場合には、出願公開はしないよ。」ということになっていたんです。 元々、自己の技術を公開したい人には、学会発表なり論文発表なりの手段がありましたし、今ではHPで公開するという極めて簡単な手もあります。特許制度はそんな目的のために設けられたものではありません。特許は取れなくてもいいから自己の技術を公開したいなんて人は、最初から対象外なんです。 一方で特許庁は、出願公開の請求(64条の2)という制度を設けました。この制度は、早く公開したい事情がある人のために設けられたものでしょうけど、この制度のおかげで、「特許を取れなくても公開はしたい」という“奇特な”人の要望も満たすことができました。 これで終わりですね。 公開前に拒絶査定が確定することによって公開されないという事態に陥るのを防ぐための制度がせっかく設けられているのに、その制度を利用しなかった場合の不利益(と言えるほどのものでもない)を主張するのは、だだっ子と同じです。 「後願排除」のために公知文献にしたければ、公開請求すればよろしい。 「重複研究や重複出願の歯止め」なんてことを行政側が本気で考えるわけがありません。特許付与というニンジンがないのに発明者の技術を公開すべきだと言うのは、特許法の根本原理から逸脱した素人考え以外の何物でもありません。
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- takechan5757
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根拠条文は64条です。 特許庁長官は・・・特許出願について出願公開しなければならない。 出願公開される特許出願は、当然に特許庁に係属しているものに限られます。 特許庁に継続していないものは、特許庁の手を離れているので、特許庁は何も出来ないわけです。 特許出願は拒絶査定が確定すると特許庁に係属されなくなるので、 当然に出願公開もされないのです。
お礼
端的で的を得た回答ありがとうございました。 勉強になりました。
- CL72
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先のQNo.2727955で質問をさせていただきました。 特許庁の実務では公開前に拒絶査定されたものは公開されないが「正解」のようです。 #2さま。 先の質問では、実務の状況を知りたかったのみであり、削除されてはいますが有用なご回答に関する感想のみを記させていただきました。 ・特許制度は法規側からみる立場と、それを活用する側からみる立場があるように思えます。 ほんの一例ですが、特許出願件数(登録ではなく)をも企業ランキング格付けの一要素とする格付け調査もあるようです。 ですから数十万円かけて出願したものが、あとかたもなく無くなるケースがあるのかのみを知りたかった所存であったわけです。 良い悪いは別としまして。
- Tada_no_shirouto
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こちらの過去質問を御覧下さい。 ・http://virus.okwave.jp/kotaeru.php3?q=2727955 QNo.2727955 公開前に拒絶査定 ANo.#2へのお礼によると,『公開前に拒絶査定されたものは公開されない』そうです。
お礼
すみません、質問が出ていましたね。 助かりました、ありがとうございました。
お礼
法の趣旨から説明していただくと、より一層 理解が深まりますね。 ありがとうございました。