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王子製紙の北越製紙株に対するTOB失敗が物語るもの...

クローズアップ現代を見て、やっと北越製紙騒動の全容を理解した者です。 流れとしては、 自己の世界市場における競争力と、国内の落ち込む製紙需要を危惧した王子製紙が、国内5位の北越製紙と手を組み競争力強化を企む→王子、北越との経営統合の交渉(失敗に終わる)→三菱商事が筆頭株主となり、北越は独立の路線を確保→王子によるTOBの開始→王子のライバルである日本製紙&北越の地元の官民一体の反対攻勢で王子TOBに失敗。 といったところでしょうか。  今までは、戦後の国内需要の拡大に伴って急成長を遂げることができてきた日本企業ですが、国家がいよいよ力をつけてくれば、世界市場で、海外企業との一騎打ちを迫られる。日本企業はそんな時期に差し掛かっているのだと思います。  『自分たちは地元で今まで頑張ってきたし、これからも地元で頑張るから放っておいてくれ』といわんがばかりの北越の態度に対して思います。『自身は大きくなりたくはないのか!』と。王子と組めば、確かに地元の取引先との関係にも変化がおきますし、経営も王子中心になるでしょう。でも、そうすることによって、“井の中の蛙”から、世界の北越・王子製紙と称されるようになれば、一企業として、それは大きな功績だと思うのです。 世界的競争に身を置くということは、喰うか喰われるか という状況におかれる ということです。少々、日本企業の認識が甘いように思えるのですが、皆さんどう思いますか? このままでは、経営が弱体化したところを、外資に狙い撃ちされる気がするのですが...

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回答No.3

 はじめまして。  夫の仕事の関係上で、北越vs王子の行方を見守っていました。  質問者さんが「クローズアップ現代で全容を理解」とありますが、NHKの番組制作で取り上げた内容が正しく全容を伝えていても、そこはやはり制作側の視点です。  両方の工場の現場を知る夫は「北越は、厳しい中でも新技術導入・設備更新によるコストダウンなどの経営努力をしてきて、社内の上下関係もけっこう感じがいい。古い設備ばかりの王子は、その新しい設備を欲しがったんだろうけど、俺が働くなら王子より北越」と言っています。  規模拡大して、総生産量で業界世界シェアを争わなくても、特化した技術で生き残るという戦略もあります。日本の技術を支える会社の全てが大企業じゃないですよね。町工場みたいなところがものすごい技術持ってたりするし。  北越の選択が間違いなら、いずれ王子製紙なり日本製紙なりに吸収されるでしょう。正しければ、ナンバーワン規模の企業にならなくても、生き残るはずです。この先の経営陣の手腕しだいだと思います。

unknown_person
質問者

お礼

>北越は、厳しい中でも新技術導入・設備更新によるコストダウンなどの経営努力をしてきて 新潟に腰を据える、少々地方色の強い企業でも、生産技術では大手の王子の水準を超えるということがあるんですね。脱帽です。

その他の回答 (4)

noname#21176
noname#21176
回答No.5

これからの北越製紙は従来からの三菱グループ(2000年までは三菱製紙と提携関係にありました。)との関係を保ちながら、日本製紙グループとも連携すると考えています。 三井グループの王子とはやはり企業風土の違いによる溝がどうしても埋まらなかったと思いますし、下手に王子と合併させられたら従業員がいびり出されかね無い(製紙業界版住友残酷物語)とも考えたからでしょう。 たぶん北越製紙がどこかと合併するなら三菱製紙でしょう。

回答No.4

外資に狙い撃ちされる可能性が、 王子から身を守るための三菱商事との協力で 低くなったかもしれないなぁと思いました 大企業でも中小でも方針が違うと、かなりやりずらいですよね 大きければ何でも快適か?といえば、そんなことはない 効率重視だと、北越として継続してやり続けたい事も 簡単にcutされる可能性が高いし 地域密着だと、地域との大切にしてきた交流など 大企業から見た、ちっぽけな事が大切で これからも大切にしていきたい場合もある 下手に同業種とくっつくより 他業種に株を持ってもらって、好みの運営が出来た方が 会社を興した意味もあるかもしれませんね ただの大きな製紙会社じゃ嫌で 特徴ある会社として生きて行きたい考え方もあるでしょう 王子だから嫌だった可能性だってあります

unknown_person
質問者

お礼

腕自慢に、これからも比較的細々と好きなことをしたい という姿勢ですね。採算性の問題を度外視すれば、社員にとっては、やる気の起きる経営方針だと思うので、そういう考え方もアリかもしれませんね。そういうモノづくり精神、個人的には好きです。

  • Hiyuki
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回答No.2

>今まで提供できなかったサーピスや商品が提供できるようになれば、企業価値の向上につながり、それが増大した 利益として、株主、経営者、そして社員に還元されます。 北越はそう思わなかったと言うことだと思います。このケースだと今まで提供できなかったことが可能となると同時に 今まで提供できていたものを切り捨てる部分が出てきますから。その辺を嫌ったのではないでしょうか。 >“今まではライバル同士だったけど、これからは一緒にやらないか”という買収劇だった気がします。 はじめはそうだったのかもしれませんが、それであれば最初の経営統合が失敗した時点で資本提携に切り替えたり 統合を断念するなどの処置をとるのが正しかったと思います。 TOBした時点ですでにただの買収劇ですから。 繰り返しみたいになりますけど、今回の件に関しては感情的な側面や利害の一致の結果という側面が強いようにも 思いますので、一概に北越の執った方針が正解とは言えないでしょう。 しかし、情やつながりといったものを重視した方針自体は社会の中における企業という意味では正解だったと思います。

unknown_person
質問者

お礼

色々な視点から導き出した意見が見れて、とても参考になります。ありがとうございました。

  • Hiyuki
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回答No.1

それは結局マネーゲームに偏重した考えですよね? 株式会社は確かに株主の資本によって成り立っていますが、あくまで会社自身は経営者や社員、顧客のものです。 それを無視して合併や拡大を行うことが果たして社員や顧客のためになるのでしょうか? 資本主義といってしまえばそうですが、それだとしょせんはホリエモンの理論とさほど違いはないでしょう。 企業はただ膨らむことが存在意義になると、膨らめなくなったときにはその存在価値はなくなります。 そういう意味では北越の取った姿勢は、自己防衛という側面があったとしても評価に値すると思います。

unknown_person
質問者

補足

確かに、北越が自己防衛に出られたのは評価すべき功績だと思います。しかしながら、企業も、ひたすら大きくなることを目指して買収をしているのではないと思います。同業種・異業種が手を組み、共同体として企業活動を行うことにより、今まで提供できなかったサーピスや商品が提供できるようになれば、企業価値の向上につながり、それが増大した利益として、株主、経営者、そして社員に還元されます。 市場独占は決して好まれたことではありません。しかしながら、市場独占を目標として企業活動を行う企業も、世界を見渡せばたくさんいます。そういう企業から、身を守るために、自分と、その業界でいっしょに戦ってきたライバルが手を組んで体力を強化するのも必要なことだと思います。今回の手法は、敵対的買収 とされていますが、言葉を変えれば、“今まではライバル同士だったけど、これからは一緒にやらないか”という買収劇だった気がします。 どうでしょうか?

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