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彫刻のことはわかりませんが、知人にもらったミケランジェロのピエタの写真に感銘を受けました。マリアの表情がとても好きです。これは見る価値があると思われる作品があれば教えてください。
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ミケランジェロに多大な影響をもたらした作品として「ラオコーン」という作品があります。 初めて見た時には、ミケランジェロの作品か?とも思いました。 これは、前一世紀後半の作品で(ヴァチカン博物館)、トロイの新官ラオコーンが、神の遣わした大蛇によって、二人の息子ともども絞め殺される場面を現しています。身体にまとわり付く大蛇と、三人の体の動きがダイナミックで迫力を感じます。 ミケランジェロが好みそうな作品だと思います。 また、他のミケランジェロの作品としては、下記の作品が私自身、好きな作品です。 *「モーセ」 ・・・・サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂 あきらかに、只者ではないといった感じを受けます。風格・威厳・力強さといった表現が完璧ではないかと思います。 *「覚醒する奴隷」・・・アカデミア美術館 この作品は、未完成の作品だそうです。 しかし、この作品を見てみると、あらためてミケランジェロの凄さを感じます。大理石の中に埋もれている人(化石?)を掘り出しているとしか思えないほど、全く自然な感じで彫刻がされています。ミケランジェロの制作過程が分かる貴重な作品との事です。 実は私も「ピエタ」を初めて写真で見た時にはビックリしました。生きているかのごときマリアの優しさあふれる表情と柔らかさ。風が吹けばマリアの着ている衣服がヒラヒラと揺れるのではないか?キリストの皮膚を指で押せばへこむのではないか?と思えるほどの質感、しかしこれが石で出来ているとは!!・・・信じられません。ミケランジェロ、20代前半の作品だそうです。 また、他の彫刻家は大理石に彫刻する前に、あらかじめモデルを作り(石膏・粘土・スケッチ等だったと記憶していますが)、それを見ながら彫刻を始めるという事で、作品のイメージにあった大きさの大理石が出なければ作る事が出来なかったそうです。 しかし、ミケランジェロの場合、モデルもなく、また大理石の大きさも関係なく、いきなり大理石に彫刻を始めるのだそうです。 ミケランジェロが言うには、「大理石に彫刻をしているのではなく、石に埋もれている物を掘り起こしているだけだ」という事なんだそうです。 大理石を見た時、ミケランジェロの頭の中には3次元の形で作品のイメージが完璧に(設計図のように)出来上がるのだと思います。ですから、他の彫刻家よりも、はるかに早く作品が出来上がるのだそうです。しかも完璧に。 信じられない才能ですね。ミケランジェロは神だったんではないかと思います。
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- kettouti
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No4のものです。 ミケランジェロの「覚醒する奴隷」は下記のURLでご覧になる事が出来ます。 (と言うか、出来るはずですが・・・) http://www.yamada-kj.com/renaissance/re_i/rei_1510/1510_mic/1519_mic2.html
お礼
すごいですね。そういう形で残っていたんですね。この作品ほどミケランジェロの存在を強く感じさせられたものはありませんでした。どういうものか見ることができてほんとに良かったです。ありがとうございました。
- mephy
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同じミケランジェロのダビデはいかがでしょう。 現物はアカデミア美術館にありますが、複製がミケランジェロ広場にたってます。 大変大きな像で人は下から見上げるかたちになるので、わざわざ上に行くほど大きくなってます。
お礼
かなり大きいんですね。人物像だけでも434cmと出ていました。「ダヴィデ像の瞳部分は、他に例の無いハート型で彫られている」という記述がありましたが(有名?)、厳しい表情のダビデの瞳がハート型というのが面白いと思いました。手の拡大画像をみたら血管が浮き出ていて本物の手のようで、これまたびっくりしました。 ご回答ありがとうございました。
- alchera
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ああ、美しいですよねえ、ピエタ。わたしが目下、世界で最も美しいと思う彫刻です。 (なんてことを言いつつ、「ピエタ」と言うたびに「ピカタ」と間違えないかとドキドキします(^_^;)) そーですねー、わたしが好きな彫刻を上げれば…… サモトラケのニケ。(ルーブル美術館) ルーブルの特等席に場所を与えられているだけのことはある。広々とした空間なので、あまり大きさが目立ちませんが、かなり大きなものです。たしか近くにニケの手ではないかと言われる出土物が飾ってあったような気がしますが、それがまー、ほんとにゴツイ。幻滅しそうなほど…… とはいえ、この像には大らかな古様の美がありますね。当時あったはずの首はどんなんだったんだろう、どんな場所に飾られていたんだろう……そんなことを考えると、ニケの背後に南のギリシアの青い空が透けて見えそうな気がします。 エルギン・マーブル。(大英博物館) 現在はエルギン・マーブルとは呼ばない方が宜しいらしいのですが……。大英の目玉のうちの一つですね。パルテノン神殿を飾っていたレリーフと神々の彫刻群。風になびく衣の表現がいい。まさに風に吹かれているようです。非常に写実的な馬の頭部像も。 また、同じく大英では、アッシリアの人頭雄牛像も見ごたえがあります。 ブールデル。(ブールデル美術館) 「弓を射るヘラクレス」が有名だと思います。わたしは……名前を忘れたが、直立不動の女神像が好きだった。ブールデル美術館自体が静かでとても良いところだったので、作品にもその好印象が反映されているかもしれません。作品それぞれ単体で「これ!」とまで言えないかも。 なんというか、たどたどしいようなところが魅力ですけれどね。力強さと、どこか古拙な感じのする美。 同じくミケランジェロのピエタ。(スフォルツァ城) 一応4つのピエタ像がミケランジェロ作ということになっていますが(写真をご覧になったのは、おそらくヴァチカンのピエタでしょうね。)、スフォルツァ城にあるのは、ロンダニーニのピエタと呼ばれる別な作品です。ヴァチカンのピエタが若い頃の瑞々しい作品であるのに対して、ロンダニーニのピエタは長命だったミケランジェロの死によって未完となった作品ですから、かなり晩年の作となります。こちらはこちらで籠められた思いが立ち上って来るような、心に響く作品です。 未完であることが美を加えているのかもしれないと思います。 フィレンツェのバルジェッロ博物館には、良い作品が揃っています。ドナテッロ、ヴェロッキオ、ギベルティとブルネレスキのコンペ作品など。わたしの贔屓は(少々不純な理由によって)デジデリオ・セッティニャーノ。 また、彫刻……とはちょっと違いますが、彩色テラコッタのロッビア作品もその単純な色使いが好きですね。 日本の彫刻になると、個人的にはまあ仏像ばっかりになってしまいますが、仏像はお嫌いですか? 広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像、中宮寺の弥勒菩薩像は、ピエタと並ぶ優しさの造型だと思いますけれど。 仏像は好きなものが多くて、全部書くとなると大変です。 近年見たものの中では、興福寺の無著・世親像が良かったです。これは近所の博物館の特別展で見たもので、ライティングの勝利か、非常に劇的な造型になっていました。挑戦的、と言ってもいい。強い印象がありました。 普通の彫刻を作る人なら……佐藤忠良、新海竹太郎の作品はじーっと見ます。ただ、「これ!」という一体はないかも。佐藤忠良は女性の全身像を数多く作りますが、それよりむしろ頭部のみの作品に印象深いものが多いような気がします。 彫刻は立体であるだけに、写真ではかなり限定されてしまうのが残念ですね。といっても、ヴァチカンのピエタはガラスの向こう、すごく遠いところから見るだけですから、写真と似たようなものなんだけれども。残念ですねー。せっかくそばに行っても、同じ空間を共有することは出来ない。 ミロのヴィーナスなどのように、あらゆる方向から見られるようになればいいですね。 良い出会いがありますように。
お礼
私は残念ながら紹介してくださった彫刻を実際に見たことはありません。 サモトラケのニケは私もなぜかとても惹かれます。ループルの特等席ですね。幻滅しそうなほどゴツイ手って...。でも勝利の女神だから隠れている脚も...なんて想像を膨らませてしまいました。 大英博物館の目玉がエルギン・マーブルであることさえ知りませんでしたが、「風に吹かれているような」 感じってきっと素敵なのでしょうね。 私が見たのはおっしゃるとおり「ヴァチカンのピエタ」です。他の3つの画像も見てみました。 ブルーデル美術館の直立不動の女神像が気になります。「弓を射るヘラクレス」は見たことがありますが、「りんごを持つヴィーナス」もあるそうですね。 そのヴィーナスの表情をみてみたいと思いましたが 画像がありませんでした。 仏像は嫌いではありませんが、今のところそれほど.. 佐藤忠良も新海竹太郎という彫刻家も知りませんでした。 彫刻をみるためには同じ空間を共有することが大事なんですね。たとえそれが出来なくても、何かをみて「わぁー、これいい!」と思えるだけでも幸せな気分になれるので満足です。いろいろ教えていただいてありがとうございました!
- sachi218
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彫刻って、立体的で見る角度によって 違った表情にみえるのが面白いですよね。 私は、「箱根彫刻の森美術館」が好きです。 特にピカソ館のコレクションがおすすめです。
お礼
ニキ・ド・サン・ファール『ミス・ブラック・パワー』 は圧巻ですね。ほんとにパワフルな感じで面白い! ピカソは彫刻もやっていたんですね。すごくキモチ良さそうなところですね。機会があればぜひ訪れてみたいです。 ご回答ありがとうございました。
お礼
「ラオコーン」はおっしゃるとおりダイナミックで迫力がありますね。私はラオコーンの話を聞いて「なんてむごいことを!」とほんとに怖がっていたんです。 彫刻があることを知ったのは少し後で、正直怖くて見たいとは思っていなかったんです。ところが写真を見てみて想像していたより怖くなかったのでちょっとほっとしたことを覚えています。 サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂のモーセは、初めて画像で見てみました。 残念ながら、「覚醒する奴隷」は画像を見つけることができませんでした。未完成の作品だそうですが、未完成の彫刻作品は「制作過程が分かる」という点では 本当に貴重なんでしょうね。ピエタにも未完成の作品 があることを教えてくださった方の「未完の美」というのもきっとあるのでしょう。 ミケランジェロの彫刻作品に関する非常に興味深いお話ありがとうございました。一体どうやってあのような作品が出来上がるのかずーっと不思議でなりませんでした。