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平原綾香さんの発声(発音)法について
私は流行歌というもの大変にうといです。 しかし実は、言語学・音声学者のはしくれでして、 最近耳にした平原綾香さんという歌手の歌い方に 大変驚きました。 平原さんはほとんどの母音を有気化させて歌われています。 有気化というのは 「あ」の前に呼気がはいることで 「は」の音に近くなります。 同様に「い」は「ひ」に聞こえやすくなる。 息が多い歌声とでもいうか・・。 また、多くの子音では必要以上の摩擦音化が 顕著です。 「た」は「ったはぁ」 「さ」は 「っしゃぁは」 のように・・ 専門的には 肺からの呼気を音に変えることを発声というので 歌手というプロでありながら 発声の手抜きをして息だけ出しているような気さえして、 しかも多すぎる有気音と摩擦音のせいか 一曲聴き終えるとこちらの耳がなんだか痛い。 しかし、平原さんの歌声は 「癒される」と表現され大変な人気だと知りました。 トリノオリンピックの主題歌(?)に選ばれたくらいの人気ですから 個人的な好みを超えて いまの世相が求める歌手のお一人なのだろうと 思います。 そこで質問なのですが (ファンの方には叱られそうでこわいのですが 誤解なきよう、あくまでも専門的な興味からの 質問です・・・) 耳が痛くなってしまう発音の連続・・という 変わった歌い方のどんなあたりを 「癒される」と感じて 多くの方がお好きなのでしょうか? また、あの有気化・摩擦音化は 平原さんの喉からの自然のものではなく ミキシング作業の過程で人工(機械)的に誇張しているものですか? だとしたらやはり、過度な有気化・摩擦音化が 社会に望まれている理由はなんだと思いますか? 当方、歌謡分野にうといので お手柔らかにお願いします。 ファンの方々に不愉快な表現があったとしたら 謝罪いたします。
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No.2 またまた出てきました。 御礼文最後の部分についてですが、しいて言えば、 “おばあちゃんの話し方に似ているので、癒し効果がある・・・” って、とこでしょうか。 いえいえ、けして平原綾香さんを非難しているわけではありません。 それではゴキゲンヨウ!
- tama9n
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#3です。再び失礼します。 書き方が未熟な為、意図するところを十分に書けませんでした。 「息の多い歌い方」であることは多くの方が一聴して気付くところだとは思います。 私が申し上げたかったのは、 (刺激的な音に慣れてしまった為に大衆の耳は退化し、音色や音楽、ひいては発声の良し悪しを云々する方は減った。ゆえに)質問者様のように、耳が痛いとまで感じる敏感な耳の持ち主は少ないと思う。 というようなことです。 また、 楽器の奏法にヒントを得た彼女の「新たな音楽表現方法」 と書いたのは、お書きになったところの >喉を使って楽器を表現している という意味ではなく、あくまで音楽を表現する方法という意味です。 以上、念の為に書かせていただきました。
お礼
平原さんのカバー集というCDを聞いてみました。 他の歌手の方の歌を彼女が歌うと 詞さえも違う言葉に聞こえます。 とりわけ、福山正治さんの「桜坂」を 平原さんが歌ったものは 摩擦化・有気化がすごいですね。 普段の普通の会話でも 彼女は息の多い話し方をされる女性なんでしょうか。 歌われた後、ご自身は喉に疲れや痛みを 感じないのか、感じないとしたら もともと声門が狭い?人なのか、 といろいろ考えてしまいました。 有気音が特徴のアラビア語などは (もっともアラビア語は破裂音の有気化ですが) 話すうちに、下の奥や喉がしんどくなりますから。 度々ありがとうございました。 勉強になりました。
No.2 です。雑な回答で失礼いたしました。 いい、わるいは別にして、じつは私もあの発声法にはビックリした一人です。 ヴォイストレーニングを受ける場合、口を大きく開けて、おなかの底から、のどを使わずに声を出すことを求められ、有気音や摩擦音、鼻音のようなテクニックを用いて“ごまかす”ことを嫌います。 ですから発声で勝負する多くの歌手に、平原綾香さんのような歌い方をする人は少ないので、逆に新鮮に感じるのでしょう。 言語学・音声学者の専門家であるchako3chako先生もよくご存知の通り、サンスクリット等の影響を受けた多くの言語には、有気音等が多いですね。 chako3chako先生にお聞きしたいのですが、私たち東洋人には親しみやすい音なのでしょうか? 有気化・摩擦音化が社会に望まれている理由は、やはりカラオケでまねがしやすいということではないでしょうか。 けして平原綾香さんを非難しているのではありません。 やはりプロは多くのファンに好まれるような歌い方が必要です。 平原綾香さんは多くのファンに受け入れられたのですから・・・ chako3chako先生、さすがに目の付け所が違いますね!!! 度重なる失礼の段、ご容赦ください。
お礼
[K]音のような破裂音を有気させる言語は よくあるのですが、 平原さんのはもちろんそれとも違う、彼女独自の ものですね。 有気音が東洋人に親しみやすい・・と思ったことは 私はないのですが、どうなんでしょう? アジアの言葉に有気音が顕著なのは モンゴル語・・ですか。ほかにはどうなのか? 私も浅学で正確なことは言えません。 >プロは多くのファンに好まれるような歌い方が必要 >多くのファンに受け入れられた そうなのです。私もそこをポイントに この問題を考えたくて質問しました。 個人的な好みや是非とは違う人気の秘密が あの発声法にあるのだとしたら、何が? と 考えました。 >カラオケでまねがしやすいということ カラオケでまねしやすい、というのは トレーニングを受けていない素人にも 似たような発声がしやすい、ということですか? なるほど・・。 息が多い、ということは ささやきかけられているような すぐそばで私にだけ歌ってくれているような そんな親近感があるのだろうか・・と 想像していましたが そういうご回答はなかったですね。 たびたび、ありがとうございました。
- tama9n
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平原さんの表現方法についてはちょっと横に置いといて、 今日、仰るところの「流行歌」を追いかけている方々の多くは、ひどい音程でもひどい発音でも大して気にならないのです。 耳の良い方々は耳が痛くなったりするのでしょうが、質問者様のように感じられる方はずっと少数ではないかと私には思えます。 また、例えばベートーヴェンにせよマーラーにせよ、当時としては非常に斬新な手法を取り入れた異端児だったことでしょう。 #1様が書かれているように、楽器の奏法にヒントを得た彼女の「新たな音楽表現方法」も、市民権を得たり追従者が出る可能性もあると思います。 いずれにせよ、大方のリスナーが「癒し」を感じているのは曲調や声質などの部分であり、前述の様に発音に関してはあまり影響ないのではないでしょうか。
お礼
>質問者様のように感じられる方はずっと少数ではないか 「息の多い歌い方だね」と素人の家人に申しましたら そこが人気なんだよ、という返事だったので 息が多いことには多くの方がお気づきなのかと 思っていました。 喉を使って楽器を表現している、ということなのですか・・ おもしろいですね。勉強になりました。 ご回答ありがとうございました。
抜けるように鼻にかかってますね。 批判しているわけではありません。
お礼
>抜けるように鼻にかかってますね あ、そうでした? 平原さんの鼻音化は気づきませんでした。 往年の山本リンダさんの鼻音化は顕著でしたね。 鼻音化は歌ではよくされる手法です。 甘えた感じが表現できるからでしょうね。 ご回答ありがとうございました。
- bure
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平原綾香さんのファンでもななく、又質問文の「有気化」と言う言葉も恥ずかしながら初めて聞く言葉ですので的外れの回答になります・・。 彼女の祖父はトランペット、父上様はサックス奏者で現役のジャズのミュージシャンだそうです、本人もアルトサックス(そう記憶してます)奏者です、その奏法と家庭環境が歌唱に影響している?のか。勿論歌手デビューにあたってボイストレーニングはしたでしょうが。 デビュー当時地元のラジオ番組に出演した時のトークで「歌唱のこだわりでブレスをただの息継ぎとしてではなくひとつの音として表現したい」てな事を言っていたのを覚えています。 ブレスを音として表現する歌い方が独特な歌唱法になっているかも知れません。 デビュー曲の「ジュピター」はまさにそれを実証してます。 幅の広い音域の低音のブレスから始まるこの歌を初めて聴いた時鳥肌がたちました、凄い歌い方する人だと感心しました。 >あの有気化・摩擦音化は平原さんの喉からの自然のものではなくミキシング作業の過程で人工(機械)的に誇張しているものですか これは想像でしかないですが限りなく本人の声(歌唱法)だと思いますが・・、レコーディング時は手を加える事は有るかも知れません。 癒しを感じるかは個々それぞれ感じ方が違うので・・・。 新曲「スタートライン」は確か自身の作品だと思いますが詩も曲もハイレベルな曲だと思います。一度試聴してみて下さい。
お礼
>ブレスをただの息継ぎとしてではなくひとつの音として表現 呼気(息を吐く)のときに声を出す言語が一般的ですが、北欧には吸気しながら(息を吸いながら)話す地域がありますからね。ブレスがひとつの音になりうるのはわかります。 歌いながら声にまでするのはむずかしいでしょうね。平原さんのは、とりあえず息を吸い込む音を強調しているようですね。 ご回答ありがとうございました。
お礼
はぁ~なるほどぉ。 深く開眼しました。 専門家の方からのおもしろい話が聞けて 嬉しかったです。 ためになりました。ありがとうございました。