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経済指標としてのGNP→GDP→GNIの歴史的推移
よろしくお願いします。 最近新聞で、経済の指標とひて、日本法人の海外事業や投資のリターンを含めたGNP(GNI)が主流になっているとよみました。 今までのGDPでは日本法人の海外での利益は含まれなかったのでしょうか。また、なぜ、GNPではなくGDPを指標として使うようになったのでしょうか? 経済指標の変化の経済的背景を教えてください。 よろしくお願いします。
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失礼ですが、#2の方は間違っています。 GNPもGDPも、どちらも「一定期間内に生産された付加価値の合計」という点では同じです。ちがうのはGNPは一定範囲の人でありGDPは一定の地域であることだけです。 Gross National Products のいう国民 National とは、一年以上生活している人を指します。したがって、短期的な出向をしている人の給料を除けば、日本国内における外国企業の生産は含みますし、外国における日本企業の生産は含まれません。 一方の Gross Domestic Products は、ある国、例えば日本国の主権の及ぶ範囲で作られた付加価値の合計ですので、例えば米軍基地内でのサービスなどは入りませんし、外国での日本領事館でのサービスは入ります。 実はこのGDPは、特に隣国からの「出稼ぎ労働」が多い西欧では昔から主流でした。例えばルクセンブルクの経済は上手くいっていなくとも、隣のドイツやフランスに出稼ぎに行くことでGNP自体が向上していると、経済政策を誤る可能性が高いです。したがって、自国内での経済政策を律する上ではGDPのほうが望ましいことになります。 これをアメリカが導入したのは、単純にある大統領選挙で、そちらの方が大きな経済成長を遂げていて、現職が経済政策の成果を誇示するための道具であったに過ぎません。 そして、その後も NAFTA や EU 統合など、様々な動きがあって、色々経緯があって、現在はいわゆる 93SNA として採用されるに至っています。 GNIに関しては、教えるときはほぼGDPに同じと教えています。要するに「他国から得られる利子収入を足したGDP」なのですが、実のところかなり不安定なものなので実際にはあまり使われていません。なぜ不安定かと言えば、投資収益が為替レートにかなり影響を受けるため、為替レート以外が全く同じ状態であっても、為替レートが変動すると変動するため、経済の実態を示す指標としてはあまり好ましくないためです。 とはいえ、複数の国家にまたがる「経済圏」がある程度発達した現在、意味のある数字ではあります。今後も普及する可能性は高いですが、現在においては主流と言うまでには至っておりません。
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- takafun55
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GNPは日本企業による総生産で、外国における日本企業の生産は含まれますが、日本国内における外国企業の生産は含まれません。 GDPは日本国内における総生産で、日本国内における外国企業の生産は含みますが、外国における日本企業の生産は含みません。 今では企業のグローバル化が進み日本企業なのか外国企業なのか良くわからない企業も多く存在しています。 そこで統計を取りやすいGDPが使われるようになりました。
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- aero2000
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平成12年10月に国民経済計算の体系が93SNAに移行したことによって、それまでのGNP(68SNA)からGDPが経済成長等を図る主な指標として用いられることになりました。 1993年に国連が加盟各国に導入を勧告したので、”93”SNAと呼ばれています。SNAは国民経済計算、System of National Accounts の頭文字です。 それまでは、68SNAでした。 経済指標の算出方法等が国によって違っていては、国際比較できないので、統一しようとしたのがはじまりです。 以下のサイトなが参考になれば幸いです。 なぜ、GNPでは具合が悪いか等を解説しているものもあるかと思います。また、「93SNA」「国民経済計算」などで検索すればたくさんでてきます。 http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/93snapamph/top.html http://www5.cao.go.jp/2000/g/1115g-93sna/93snamenu.html http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/kouhyo.html
お礼
ありがとうございました
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