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Black-Scholes方程式について

デリバティブの価格はBS方程式であらわされますが、 この変数の中に期待利益率μが含まれていないのはなぜなんでしょうか? 式の導出過程でリスク無しポートフォリオを組んでいるからだというのはわかりますが、 いまいち定性的にぴんと来ません。 期待利益率が2倍だろうと3倍だろうと、ボラティリティや行使価格などその他の条件が同じならオプション価格は変わらない、というのがいまいち理解できません。 どなたかわかる方、よろしくお願いします。

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  • Chuck_GOO
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回答No.1

期待利益率によってオプション価格が変わる、とすれば、 ・期待利益率がオプション価格に影響を与える要素である さらに言えば ・期待利益率が市場で(ある程度以上)等しく一致するレンジにあるからこそ、オプション価格に影響を与えうる ということになろうかと思います。 ところが市場の期待が等しく一致しているのであれば、将来の価値は予想可能な精度を保つことになり、そもそもオプションは成り立たないのではないか、と考えられます。 すなわち、「対象資産に対する市場の期待が異なる(=期待利益率を一意に設定できない)からこそボラティリティが生じ、オプションを組む意味がある」ということではないかと考えますが、いかがでしょうか。 CAPMでも、市場全体のボラティリティαと、個別資産のボラティリティΒとを分けて考えますよね。ここでは個別資産のリターンはαとβのかけあわせで決まり、これが即ち、(ヒストリカルな観察に基づいた)期待収益率、ということになります。 ここでは期待収益率は導出できますが、これはあくまでも過去その他の”観察に基づいた”期待収益率であり、純粋な意味での期待収益率ではありません。 ただしこの意味での期待収益率、ということでよろしければ、原資産利回り(安全利子率を考慮)とボラティリティとの組み合わせにて、期待収益率に近似した概念とすることが出来る、という考えることが出来るかもしれません。 以上、もしご参考いただける部分あれば幸いです。。。

funifuni11
質問者

補足

ご回答、ありがとうございます。 僕は、市場の期待が一致していたとしても、オプションは成立しうると思います。 Black-Scholesモデルにおいては株価変動は 期待収益率によるドリフトと、ボラティリティによる正規分布の和で表されます。 この正規分布項は、μとσがたとえ分かっていたとしてもその挙動を予測することは不可能なため、やはり将来の株価にはばらつきが出ます。 将来のばらつきが出る以上、オプションという概念は成立するのではないかと思います。 Black-Scholesモデルにおいては、 CAPMのように、期待収益率とボラティリティの間に線形の関係があることは前提とされていません。 同じボラティリティで、期待収益率の異なるような2種の個別資産が存在しても問題ないと思うのです。 そして、その2種の異なる資産に対するオプションの価値は、 行使価格と満期日が同じでさえあれば同じになります。 しかし、期待収益率が異なる以上、この2種類のオプションの、満期時の期待価値は異なると思います。 満期時の期待価値が高ければ、それが現在価値にも反映されて 現在のオプション価格に差ができると考えることができるかと思うのですが、 いかがでしょうか。 よろしくお願いいたします。

その他の回答 (1)

  • tiuhti
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回答No.2

仰られる「期待収益率」が「株式そのものの期待収益率」を意味する、という前提で回答させて頂くと、BSモデルは、「将来の株価が、対数正規分布に従う」という仮定の下のプライシング・モデルですから、非常に乱暴に言えば、上がるか下がるかの確率は同じ、という事です。 実務的に考えても、株式の期待収益率が大幅に上がる(簡単に言えば、すごく上がりそうだと、多くの投資家が考えるようになる)と、それは株価の予想ボラティリティが上がる、という事と同じですから、オプションのインプライド・ボラティリティは上がって、プレミアムもあがり、CallもPutの価格も上がります。 (Callの価格が上がれば、Callの買い=Putの買い+先物の買いですから、裁定関係が働いて、Putも上がります。) つまり、株価の期待収益率の変化は、インプライド・ボラティリティの変化として織り込まれる、という事でしょう。 オプションそのものの期待収益率の話であれば、それがインプライド・ボラティリティの形で、プレミアムに含まれている事は言うまでもありません。 結局のところ、インプライド・ボラティリティという変数に、様々な要素が含まれている、というのが「BSモデルが非常に簡潔で、実務的に優れている」事の最大の要因でしょう。

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