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出力強度の違うLEDを照射距離を変えて同じ強度にする方法
- 油に照射するUV-LEDで蛍光を発し、その蛍光をCCDカメラで撮影し水面の油の位置を確認する実験を行いたい。
- 実験では10m~20m先からのUV照射を考えており、室内での予備実験を行う予定。
- UV-LEDの距離を10mに設定した場合、本実験で10m先の油に照射されるUVの強さと予備実験で油に照射されるUVの強さを同程度にするための距離を知りたい。
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LEDの指向特性が60°や100°といっても、その範囲内に 均一に光が出ているわけではありませんので、まず本実験 に用いるLEDの出力を、ある距離をきめて、角度をふりなが ら実測されることをお勧めします。これが求まれば、実際 の使用条件での強度は、距離の二乗に反比例すると仮定 して計算すれば、おおよその予測はできるはずです。 なお、メーカーによっては、標準的な強度分布のデータを 提供してくれる場合がありますので、ご確認ください。 (その場合は、このステップは不要です) なお、予備実験で蛍光のUV照射強度依存性を求める件です が、LEDとサンプルの距離を変える方法でもできなくは ありませんが、それよりもLEDとサンプルの間にフィルター をおいて、強度を変える方法の方が簡便に思います。 距離を変える方法では、場所を取りますし、関係の無い ものにまで紫外線を当ててしまう恐れが高いです。 また再現性や制御性を考えても、不利な方法です。 今回の実験の場合、強度を落とす必要があるのは単色光 ですので、フィルターの減光特性の波長依存性を気にする 必要がありません。また、干渉実験をしたり、微小領域 に集光する必要があるわけでもありませんので、フィルタ の平坦度、均一度もそれほど必要なく、フィルター前後の 光学系(レンズ等)もそれほど厳密に設計しなくてもいい はずです。 精密な光学実験用のフィルターの場合、UV用の減光フィ ルターはあまり売られていないのですが、今回の実験の 波長であれば、通常の板ガラスでも吸収がおこりますので もしかしたら、厚みの違う板ガラスを何枚か用意するだけ で、簡単に強度を変えた実験ができる可能性があります。 板ガラスでは平坦度があまりに悪いということであれば、 光学実験用のBK7等でできた窓材が利用できるかもしれま せん。なお、UVグレードの石英は、この波長でもほぼ 100%の透過率ですので、それだけではフィルターになり ません。なお、フィルター以外のものを、フィルターと して利用する場合、紫外線照射により引き起こされる劣化による、実験中の透過率の変化には注意しておく必要が あります。 なお、実際に蛍光測定する前に、当然ですがフィルター 通過後のUV強度を実測しておく必要があります。 UVに対応したパワーメーター等はお持ちでしょうか? また、最終的にはCCDで画像として油を捉えたいのだと 思いますが、家庭用や防犯用として売られている通常の CCDカメラでは、どの程度の強度の蛍光がでているのか 定量することが困難です。 予備実験では、この蛍光強度も定量的に測定できる ディテクターを用いることをお勧めします。予備実験 では空間分解能は必要ありませんから、こちらもパワー メーターでいいはずです。 これで強度を先に求めておけば、CCDメーカーが提供 している感度曲線から、測定にかかる程度の強度が えられるか推定できます。
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- walkingdic
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少し本題とずれますけど、本当は複数のLEDを使うのであればなおさら光量を同程度に照射しているかどうかは実際にUV強度を測定するのが一番確実です。これをやる場合にはたとえばウシオ電機などでUVパワーメーターが売られているので(多分レンタルもある)、予算的に可能であればそちらも検討下さい。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
>単位立体角(ステラジアン)の算出はどのような式で出来るのでしょうか? ごめんなさい。確認したら計算を間違えていました。(昔作ったエクセルの使い方を間違えた...) 計算は、たとえば広がり角をθ(単位:ラジアン)とした場合、ステラジアン=2π(1-cosθ)になります。なので、100度の場合には2.24, 60度の場合には0.84ですね。 距離の答えは1.26mと少しずれますね。 >の右辺は光強度の減衰が距離の2乗で効いてくるからということで良いでしょうか? そうです。距離が2倍ということは面積は4倍になりますから(円錐の底面面積を考えてください)、単位面積あたりの強度は1/4になるということです。面積なので二乗でききます。 >という考え方で良いのでしょうか? 基本的にはそれでよいです。 ただLEDを並べた場合に照射角が100度、60度ということでよいのか、つまり放射強度[W/sr]がそれでよいのかなどの疑問はありますけど。
- leo-ultra
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直接質問には関係ありませんが、余計なお世話を書きます。 LEDと同様に、光をCCDで測定する方も考慮が必要です。 予備実験と実際で距離が1mと10m離れたところで蛍光をCCDカメラで測定するとします。蛍光の強度はたぶん距離の2乗に反比例しますから、予備実験に比べて蛍光強度は1/100になるかもしれません。この点は大丈夫? 多少状況が好転する可能性として、10m離れた場合はより広い範囲を照らすことにより光強度が稼げる可能性はありますが、それは油がどの程度の範囲に分布しているかにもよります。
- walkingdic
- ベストアンサー率47% (4589/9644)
>100(mW):0.6(mW)=10(m):x(m) のようにはなりません。 厳密な計算は難しいので、超概算で行うとすれば、照射されるときの強度は、単位立体角(単位はステラジアン)あたりの光強度(単位 W/sr)をそれぞれのLEDについて出し、距離の2乗で単位面積あたりの照射強度が落ちることを入れればよいです。 単位立体角辺りの光強度は放射強度分布図から出すほうが正確ですが、簡単に照射角度以内は等しい放射強度で、それ以外は強度0とすれば、照射角度100度であれば、0.587ステラジアン、照射角度60度であれば0.25ステラジアンですから、 100mWLED:170mW/sr 0.6mWLED:2.4mW/sr となります。すると、 170mW/sr:2.4mW/sr=(10)^2:(x)^2 となりますので、 x=1.2m となります。
お礼
walkingdicさん ご回答有難うございます。 いくつか解らないところがあるので教えていただきたいのですが,単位立体角(ステラジアン)の算出はどのような式で出来るのでしょうか?ネットで調べたのですが,計算式のようなものが見つからなかったので… あと,最後の 170mW/sr:2.4mW/sr=(10)^2:(x)^2 の右辺は光強度の減衰が距離の2乗で効いてくるからということで良いでしょうか? なんども申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。
補足
ごめんなさい。 最初の質問で書き忘れた事柄がありました。補足させて頂きます。 予備実験で使用するUV-LEDの光強度は1個0.6mWで36個使ってライトを作成しています。本実験で使用するUV-LEDは1個100mWで11個使う予定です。 となると,予備実験では0.6×36=21.6mW,本実験では100×11=1100mWでwalkingdicさんが教えてくれた方法で計算すると 本実験:1100(mW)/0.587(sr)=1873.9(mW/sr) 予実験:21.6(mW)/0.250(sr)= 86.4(mw/sr) となり 1873.9(mw/sr):86.4(mW/sr)=(10)^2:(x)^2 x=2.14(m) という考え方で良いのでしょうか?
お礼
leo-ultraさん。 ご回答有難うございます。 今回の予備実験ではUV-LEDの強度に対してどの程度の蛍光を発するかを確認することが目的です。 勿論,10m離れた場所で蛍光をCCDで捕えるには距離に反比例して蛍光強度が弱くなるという問題は生じます。この点に関しては別途対策を考えているところです(例えば,UV-LEDの強度を強くする,超高感度CCDカメラを用いるなど)。