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X線レーザーとガンマ線レーザー
レーザーで、X線のようにエネルギーの高い光は出るのでしょうか?それともレーザーはずべてX線なのでしょうか? また、原子核のエネルギーの落差で生じるガンマ線のレーザーは現在あるのでしょうか?無い場合、理論的には、ガンマ線のレーザーは発生可能なのでしょうか?
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「レーザーで、X線のようにエネルギーの高い光は出るのでしょうか?それともレーザーはずべてX線なのでしょうか?」 →レーザはほぼ全て可視光のレーザです。X線レーザではありません。 →「エネルギーが高い」というのを強度が高いという意味と勘違いしておられないでしょうか?レーザの光強度は高いですが波長はあくまで可視光の波長。エネルギーが高いというのは波長がごく短いことを言います、つまり電磁波を光子で表現したとき、光子のエネルギーが高いということを言います。光子がたくさんあることを強度とか輝度とかが高いといいいます。 X線というのは光子エネルギーで言えば大体1keV(1000電子ボルト)くらいから上の光子、波長で言えば概ね1nm前後以下の電磁波を言いますが、1keVとか1nmとかの程度のX線レーザくらいのものは何とかできつつあります。しかし、なんとかX線と呼べるという程度のものです。日常感覚で言うX線とは、レントゲン写真のイメージでしょうが、そのような実用に足るX線は、即ち人間の体をかなり通過して中身を見せてくれるようなものは、100keVとかそのへんのエネルギーの光子、波長で言えば0.01nmみたいなごく短波長の電磁波です。今なんとかできつつあるものより何10倍かエネルギーを上げないとだめ、これはものすごく大変。しかも、、、、なんとかX線と呼んでもらえる電磁波を出すレーザは山一つつぶす巨大設備とか、ビル一つ使うとか、控えめに見ても大きな倉庫のスペースを使うとかのようなしろものです。種々の実用的なX線を実用的な設備(例えば手のひらサイズの)で発生するレーザ技術はまだ全然めどはありません。X線レーザの言葉はかっこよさそうだけど、我々の生活につながるような高エネルギーで実用的かつエレガントな技術になるかというと我々の生きているうちには夢だろうと私は思っています。 ちなみに、X線とγ線とは発生起源で区別します。原子核の外の電子の挙動が原因のものがX線、γ線は原子核の中の現象が原因しているもの。エネルギーは似たようなもの、というよりエネルギーの点での区別はありません。このへんはご承知のようですね。 「原子核のエネルギーの落差で生じるガンマ線のレーザーは現在あるのでしょうか?無い場合、理論的には、ガンマ線のレーザーは発生可能なのでしょうか?」 理論的に出来ないってことは無いはずです。30年くらい前にGRASERのプロジェクトは有ったようですが、今は殆ど噂されていないのではないでしょうか。基礎研究はどこかで誰かがやってるのでしょうけど、たぶん実際の開発はギブアップ状態だろうと推測します。 そしてX線レーザよりもさらに目処が見えていないはずです。出来たところで、やはり普通に言うレーザのようなコンパクト・エレガント・実用的なγ線レーザとなるとX線レーザにもまして遠いでしょうね。なんたって核反応を利用しますから。
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- Tacosan
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X線レーザーは既にあるようですね. γ線レーザーは, 理論上は可能なようです. 179Hf で, 誘導によるγ線放出 (Induced Gamma Emission, IGE) という現象が知られています. また, アメリカ国防総省では γ線レーザーを使った指向性エネルギー兵器をGRASER という名前で開発しているとかしていないとか.
お礼
わかりました、ありがとうございます。
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