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主量子数と波動関数
主量子数nが1、つまり基底状態にあるとき、例えば水素原子だと軌道はK殻になりますよね。その場合K殻とM殻の間に電子は存在せず、励起すれば一気にM殻にいくわけですよね。しかしn=1のときのラゲールの式R(r)はK、M殻の間にも少ないながら値を持ってますよね。ということはKとMの間にも電子が存在する可能性もあるんじゃないですか? お願いします。
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電子の状態と電子の存在する場所との理解に混乱があるようです. > KとMの間にも電子が存在する可能性もあるんじゃないですか? K殻の軌道半径とM殻の軌道半径の間に電子が存在する可能性, という意味なら,そのとおりで,存在確率があります. 量子力学ですから,位置も運動量も確定しているわけではありません. 今の場合は,K殻の波動関数をψ(K:r)としますと, 電子が r~r+dr に存在する確率は (1) |ψ(K:r)|^2 4πr^2 dr です. 4πr^2 dr は体積要素です. もちろん(1)はゼロを除くrのすべての値に対して有限の値を持ちます. M殻どころか,無限遠まで存在確率があります. K殻の軌道半径と称しているのは,この確率(1)でrの期待値をとったもの, すなわち (2) ∫{0~∞} r |ψ_(K:r)|^2 4πr^2 dr です. ただし,K殻のエネルギーとM殻のエネルギーの中間のエネルギーに対応する 波動関数はもちろん存在しません. したがって, >K殻とM殻の間に電子は存在せず が「K殻のエネルギーとM殻のエネルギーの中間のエネルギーを持つ電子が存在しない」 というなら,それもそのとおりです.
お礼
即答どうもありがとうございます。 確かに勘違いしてました。エネルギーが量子化されるわけで軌道というのは期待値なんですね。