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弦楽器の振動数
弦楽器は、左手で弦を押さえることで、弦の長さを調整して音の高低を(振動数を)変えていますが、それに関して質問です。 弦楽器の多くは、広い音域を出すために複数種類の材質の弦が平行に張られていますよね。弦の材質によって(音の高さによって)音が2度あがるのに短くするべき弦の長さは当然違うはずなのに、どうして弦に対して垂直に引かれているフレットによって、ラ・ラ#・シ・…と正しく音が出せるのでしょうか。 或いは、フレットによって割り当てられる音の高さは、近似的なもので、厳密には定義されている周波数とは少し異なるのでしょうか?
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感覚で捕らえるから、そう錯覚するだけです。 音の高さは周波数ですので、張力が高くなれば振動数が高くなり、その倍音を出すには、弦の長さを半分にするとどのような弦でもその位置は同じ場所となります。 つまり、非常に太い弦で緩く張っている長さと同じ長さに、非常に細く軽い弦をキツク張っても、その元の弦の開放音の倍音、つまりオクターブ高い音は、中間部で指で押さえると出せるのです。 同様に4分の1まで短くすると2オクターブ高い音になりますし、材質に依存するのではなく、元の長さの何分の1とかいう割合により音が決まります。 12乗根分の相当部で垂直に線を作り、そこで半音分の音の変化が出せるので、弦楽器が成り立っているのです。半分までの距離に12の境目があるのは数学的にも正しいし、物理現象としても妥当なものだと思います。
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おー、それは、よいことに気づきましたね! 弦によって、指で押さえないオープン状態での音はそれぞれ違うのに、2本の弦をそれぞれ同じフレットで弾いて、フレットを高い方へ1段ずつシフトすると、音階も平行移動していきますからね。 それが不思議なことだと気づかず弦楽器を弾いている人は沢山いるのではないでしょうか。 すでに、「オクターブ」が2倍とか2分の1とか、その倍数になっていることについてだけの話は出ていますが、私は、もう少し踏み込んだ説明にチャレンジさせていただきます。 えーと まず、質問文の 「フレットによって割り当てられる音の高さは、近似的なもので、厳密には定義されている周波数とは少し異なるのでしょうか?」 についてですが、 その答えは、 「厳密に定義されている周波数と正確に一致する!」 です。 それは何故か? では、説明を始めますね。 まず、 オープンでの音程=m (半音階のm番目) オープンでの周波数=F(m)ヘルツ という数字(文字)として置きます。 ただ、計算の途中が煩わしいので、 f=F(m) (=オープンの周波数) と置きなおします。 オープンから数えて、フレットをn個、つまり、半音階でn音だけ上がったとして、そのときの周波数をF(n)という関数で表しますと、 F(n)=f×[2の(12分のn)乗] という、nの指数関数になります。(というか、そのように仮定します) #1さん、#3さんの説明で、オクターブ上がるごとに周波数が2倍ずつになるとのことでしたが、 それと矛盾が無いかを調べます。 半音階で12個上がればオクターブですよね? さきほどの式に当てはめれば F(12) = f×[2の(12分の12乗)] = f×(2の1乗) = 2f (=オープンの周波数の2倍) F(24) = f×[2の(12分の24乗)] = f×(2の2乗) = 4f (=オープンの周波数の4倍) ほらね? #1さん、#3さんの説明と矛盾していませんよね。 なお、 ゼロ番目のフレット、つまり、オープンのときについても正しいかどうか確かめましょう。 F(0) = f×[2の(12分の0乗)] = f×(2の0乗) = f (→オープンのときの周波数はf) 正しいですね。 今度は、半音1個だけ違う、隣り合う音A,Bの周波数について調べます。 B=A+1 です。 F(A)=f×[2の(12分のn)乗] F(B)=f×[2の(12分の{n+1})乗] ですから、 F(B)÷F(A) = F(A+1)÷F(A) = f÷f×[2の(12分の{n+1})乗]÷[2の(12分のn)乗] = 2の[12分の{n+1}-12分のn]乗 = 2の(12分の1)乗 つまり、 F(A+1)/F(A) = 2の(12分の1)乗 上記で得られた結果の式 F(A+1)/F(A) = 2の(12分の1)乗 この結果は、とても大事なことを表しています。 それは、 「オープンの時の周波数「f」が、いつの間にか、結果の式から消えている!」 つまり、それは 「どんな弦でも、半音で隣り合う音程どうしの周波数の比は一定」 ということです。 これで、 「どの弦でも、フレットの間隔は同じで良い」!!!!! ことが分かりました。 これが、ご質問への答えのようなものになります。 さらに説明を加えます。 今度は、フレットの間隔について具体的に考えます。 上述までのことから、 F(n)=f×[2の(12分のn)乗] は、正しそうであることが分かりました。 つまり、 周波数 ∝ 2の(12分のn)乗 (∝は、比例を表す記号です) つまり、 フレットn個(半音階でn個)上がれば、周波数は {2の(12分のn)乗}倍 になります。 一方、ご存知と思いますが、振動する部分の弦の長さは、周波数に反比例しますから、 振るえる部分の長さ ∝ 1÷{2の(12分のn)乗} (なお、周波数と「波長」は反比例しますから、「波長」と右辺は比例しますけどね・・・・・。) ただ、上の式だとわかりにくいので、 A=-n つまり 「半音階でn音上がる」を「半音階でA音下がる」に書き換えれば、 振るえる部分の長さ ∝ 2の(12分のA)乗 書き換えれば、 振るえる部分の長さ ∝ (2の12乗根)のA乗 になります。 つまり、適当な、どこかのフレットを指で押さえて高めの音を出した状況からスタートして、そこから半音階でA個下がることを考えていることになります。 そうしますと、振るえる長さ、すなわちフレットの場所は、音階Aの指数関数になります。 しかも、「2の12乗根」は、1より大きい数ですから、それにA乗するということは、 Aが1個増えていくごとに、つまり、フレットを1個ずつ下がっていくごとに、フレットの間隔が段々大きくならないといけません! ・・・実際、そうなってますよね? つまり、 X軸を「(下がる方向の)フレットの個数(=~番目)」、 Y軸を「フレットの場所」 と置いてグラフを書けば、 yはxの指数関数です。 つまり、ギターという楽器には、数学の関数が描かれていることになるんですね。 以下は、おまけです。 上記から、さらに、 X軸を「(下がる方向の)フレットの個数(=~番目)」、 Y軸を「フレットの場所(振るえる長さ)の対数」 と置いてグラフを書けば、 yはxの一次関数です。 さらに、もっと簡単なのは、 X軸を「(下がる方向の)フレットの個数(=~番目)」、 Y軸を「フレットの場所」 と置いて、 Y軸を「対数目盛り」にすれば、直線になります! 「対数目盛り」って知ってますか? 私が思いつくのですと、 ・文房具屋さんで売っている、片対数方眼紙 ・計算尺(掛け算や割り算が電卓なしで出来る) ・エクセルなどでグラフの軸の設定で「対数目盛り」にする これらの3つの例は、いずれも、 ・10倍、100倍、1000倍・・・が等間隔 ・1,2,3,4,5・・・は等間隔でなく、だんだん目盛り間隔が狭くなる というふうになっています。 振るえる長さ(フレットの場所)と音階(フレット★番目)との関係は、本当は、 10倍、100倍、1000倍・・・ よりも 2倍、4倍、8倍、16倍・・・ のほうが良いんですが、 高校の数学で習うと分かりますが、 例えば一次関数の y=x と y=2x がグラフの形が同じで、しかも、Y軸を拡大か縮小しちゃえちゃえば全く同じになるのと同じ理屈で、 弦の長さが10倍ずつでも2倍ずつでも、係数が変わるだけで、同じ形のグラフになっちゃうんです。 ここで質問されているということは、 おそらくPCをお持ちということで、 それは、おそらく、エクセルなどの表計算ソフトをお持ちでしょうから、 だまされたと思って、一度、対数目盛りというものを見てみては。 例えば、xとyに相当する2個一組の適当な滅茶苦茶なデータをつくって、グラフ(エクセルだったら、グラフの種類は「散布図」)を作ってみて、X軸かY軸の設定を「対数目盛り」にして、目盛り間隔を色々いじって見てみればよいです。
お礼
ご丁寧に有難うございました。対数目盛りなどは使ったことがあるので、#1さん他のご指摘を理解することが出来ました。どうも有難うございました。
- mii-japan
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玄の絶対長さではなく、基本の長さ(音)に対する相対的な長さで決まるからです 1オクターブ→2倍または1/2 1度上/下は一定の比率で短い/長い です
- ojisan7
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>弦の材質によって(音の高さによって)音が2度あがるのに短くするべき弦の長さは当然違うはずなのに ということですが、弦の長さや、張力が同じであっても、弦の材質によって音の高さは違いますが、音が2度あがるのに短くするべき弦の長さは同じです。その理由は、基本振動で考えればわかりやすいと思います。2度音程を上げるためには、基本振動の波長をどのぐらい短くすれば良いかを計算してみて下さい。このことは、弦の材質には全く関係有りません。
お礼
そうでした。ちょっと勘違いしてました。ご指摘、有難うございました。