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電気化学検出
研究で電気化学検出器を用いることになり、最近検出原理を勉強しているのですが、ポテンショスタットを用いた検出器について疑問が出てきました。ポテンショスタットで用いる3本の電極のうち参照電極と作用電極の機能はわかりますが、対極の働きがいまいちわかりません。参照電極と作用電極の間に低電圧をかけ、2極間の電流を測定すれば、測定対象を検出できそうな気がし、対極は必要ないと考えてしまいます。対極の役割はなんでしょうか? 的外れな質問かもしれませんが、ご教授ください。
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> 参照電極と作用電極の間に低電圧をかけ、2極間の電流を測定すれば、測定対象を検出できそうな気がし 電流が極端に少ないのならそれでかまいません. 参照極も酸化還元系ですが,電流が流れればこの極でも反応がおこります.反応すれば当然酸化体と還元体の活量比も変化し,つまり電位が変化します.ということは,作用極と参照極の電位差を一定に保っていたのでは作用極の実効電位は動いてしまうということです.このことが問題にならない程度にまで小さい電流であればいいということです.電流の大小の基準は絶対値ではなくて,参照極の酸化還元系の物質量や反応速度との相対的比較の問題になります. 3電極を使う場合,電位を印加するのは作用極と対極の間です.電流もここを流れます.このときに,作用極の電位がどうなっているのかを,参照極を基準にして電位差だけを測定します.つまり,電圧計は参照極と作用極に接続し,電源と電流計は作用極と対極の間に接続してあるということです.こうすることで,参照極には実質的には電流を流さずにすみます (電圧計の暗電流分は流れるがそれは非常にわずか).
お礼
そのような理由で対極に電流を流すのですね。大変分かりやすい説明ありがとうございました。大変勉強になりました。