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真空中での水の気化熱
真空乾燥機の設計をたのまれましたが、熱工学の知識が無くて困っています。 大気圧では1Lの水の蒸発するまでの熱量が約600kcal必要だということくらいは分かるんですが・・・ 容器の中を真空状態(約-0.08Mpa)にして、その容器を蒸気で温める構造の乾燥装置なんですが、 蒸気が入る部分はジャケットになっていて、そのジャケットの中に140℃の蒸気を送り込みます。 そうした場合、中の水(例えば1L)を蒸発させるのに必要な熱量はどれくらい必要なんでしょうか? 蒸気を送るためのボイラーの能力を決めることができず困っています。 どなたか専門知識がある方教えていただけないでしょうか?
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真空容器の大きさにもよりますが、減圧した容器に水を注入すれば、飽和蒸気圧までは蒸発します そのときの気化熱で温度が下がります 充分な大きさの容器であれば、全量蒸発します 蒸発する水の気化熱に見合った熱量を加えれば容器の温度を維持できます
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- sanori
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「約-0.08Mpa」と書かれてますが、マイナスの符号が付くもんなんですか? 大気圧がおおよそ1000hPa=0.1MPaなんで 0.1-0.08=0.02MPaっていうことですかね? 仮に0.02MPaだとして話を進めますと、 水の相図(状態図とも言う)を見ますと、0.02MPaでは、室温でも沸騰します。 気化熱については、#1さんのおっしゃるとおり温度依存があって、サイト http://zairyo3.riko.shimane-u.ac.jp/sigen/rrt2.pdf によりますと、 100℃(=373℃)では540 (cal/g) 25℃(=298°K)では584.1 (cal/g) だそうです。 しかしながら、両者の比はそれほど大きくないので、まずは一定だとして、概略の計算をしてもよいのでは。 ただし、安全上の配慮は必要だと思いますので、熱の供給温度のばらつきを140℃±aとして、温度範囲上限が140±a、下限を補償範囲の下限;例えば-10℃として、-10~140+a℃の範囲の設計をすることになると思います。 乾燥能力については、蒸気温度が140℃固定という前提なのですから、それ以上の考慮は不可なんでしょうね。 あとは、室温でも沸騰するのですから、少なくとも気化熱による洗濯物の温度低下に打ち勝つ加熱能力の算出が必要かと。 容器の内面から洗濯物までの熱伝導の計算も必要でしょうか。 0.2MPaでの熱伝導と、赤外線として直接洗濯物に届く成分とがあると思われますが、私、その辺詳しくないので、ご容赦を。 (これについては、貴方の担当ではないかもしれませんが・・・) 下記は水の相図についての読み物です。なかなか面白い文章で、わかりやすく書かれています。 (今が旬の、アイススケートの話も(笑)) http://www.chemistryquestion.jp/situmon/shitumon_koukoukagaku_kagaku31_water_phase_diagram.html
お礼
ご回答ありがとうございました。 私の質問のしかたが説明不足だったと思うんですが、 今回私が設計を進めているのは、食品の真空乾燥機といいまして 密封された鋼製の容器の内部を真空ポンプで真空状態にし、 さらにその容器の外側に蒸気を投入するジャケットと呼ばれる 部分を構成して、真空状態での食品の乾燥をするものです。 ですが、sanori様の細かいご教示、親切なご回答大変参考になりました。 ありがとうございました。 これから私がこのジョブを進めていく上で何度も質問をするかもしれませんが、何卒ご回答の程宜しくお願いいたします。
化学工学の専門家ではないので、多少不安ですが、熱力学的に言えば(熱力学は「準静的過程」を基本にしている」)温度さえ決まれば気化熱は温度だけの函数の筈です。
お礼
ありがとうございました。 私は熱工学の専門知識がないので、難しく考えすぎていたようです。 今後ともご教示お願い申し上げます。
お礼
ありがとうございました。 大変困っていましたところ、ご教示いただいたおかげで助かりました。 今後も色々とご教示いただきたく宜しくお願い申し上げます。