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地震と地鳴り
地震の揺れが来る直前ゴーという音が地鳴りですよね?これは地震の震動が大気に伝搬して発生するとどこかで聞いたことがあるのですが、この地鳴りへの疑問です。教えていただけるとスッキリします。 調べてみると地震の P 波は秒速 5KM 程度と空気中を伝わる音(300-400メートル毎秒)よりもずっと速いようです。これは土や岩盤は気体より密度が高いので当然ですよね。ではなぜ、揺れの前に地鳴りが聞こえるのでしょう?
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全くの素人ですのでご期待の内容になっているかどうか不安ですが、感じたことという程度でご覧頂けたらと存じます。 地鳴りが地震そのものより速いのは、主に次の(1)、(2)の2つの理由によるのではないかと思われます。 (1)震源と音源 地震波は震源から伝わってきて、そのときの早さが仰せのようなスピードです。一方、音は震源からではなく、地表まで伝わった地震動が空気を震わせてそれが人の耳に到達します。 したがって、地震動が地表に達した後に、そこから地震動として体に達するまでに通る経路の長さと同じく空気の振動として耳に達するまでに通る経路の長さは体感的な時間を考えるうえでは殆ど差がないので、人がどちらを先に感じるかを考えるうえでは5KMと300-400メートルという差は実際問題としては小さい(殆どゼロ)と言えるから。 (2)体が地震動を感じる感度は相当に鈍いと思います。僅かの揺れは感じないと思います。確かに、震度5とか6とかになればすぐ感じますが、2くらいだと感じないことも多いのではないでしょうか。しかし、聴覚はかなり敏感で僅かの物音も聞き取れます。 一方、「秒速 5KM 程度」という値はP波の速度ですが、P波は震動のエネルギー(震動の強さ)としては小さく、人がメインの揺れとして感じるのはP波の後に来るS波です。 そのため、P波が地上のものを揺らせて地鳴りを生じ、人はそれを聞いて「地鳴りだ!」と思い、次にその後に来るS波を体で感じて「地震だ!」と思うため、そもそも時間的ギャップがあるから。 以上のように思います。 ただ、地盤の構造、震動の種類(短周期の震動か長周期の震動か)、建物の構造、など、人が感じる地震動の強さと地鳴りの強さを規制する要素がケースバイケースで異なるので、常に地鳴りが先だとは限らないのではないかとも思います。地鳴りを先に聞いた人はそれを強調するのでそのように一般的に思われているだけであって、そうではなくて逆だと感じている方も多いのではないかと思います 焦点の定まらない感想のような話で申し訳ありません。何かのご参考までにと申し上げた次第です。
お礼
なるほど!!「地震の揺れ」とはS波の事で、地鳴りはP波である、ということですね。 地震かなと思うのは、木造の我が家が「ピシッ」と鳴った時で、P波を感じてというのではないような気もします。 ついでに地震波のスペクトルを検索してみましたが、皆の関心は建物への影響で可聴周波数より低いものを調べているものしか見つかりませんでした。でも、感覚的にP波の方が周波数が高くて人間に聞こえ、S波は低くて聞こえない、という感じもします。 スッキリしました。ご丁寧な解説ありがとうございました。