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デフレ脱却と貧富の差拡大は矛盾しないか
貧富の差が広がっているそうです。収入が減って困っている人が増えているかららしい。ところが、信頼性のある統計自体がなくて、その事実さえ国会で論争になっているくらい怪しい。 工夫したり発明したりよく働く人と、そこそこに働く人と、できるだけ怠けたい人やニートたち。勤労は義務なのに、働かない自由も容認されています。貧富の差があるのは、資本主義社会なら当然です。 少し前まで物価は下がる一方でした。最近はインフレ傾向が出てきているらしいです。インフレ待望論はよく聞きますが、本当によいことですか。 デフレでは給料も下がるけど物価も下がる。資産の価値が下がれば、究極には貧富の差がなくなります。個人が資産を持たない社会は理想的な共産主義社会がそうです。貧富の差を狭めたいとする政治家は共産主義を目指しているのでしょうか。 どなたか、明快な解説をお願いします。とりあえず税収を増やすため、なんてのはダメよ。
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マスコミも政界もそうですけど、どうも雰囲気にのって議論している側面が 否定できません。 私のわかっている範囲で説明すると、消費の二極化ははっきりしていると思います。 安い物が売れると同時に、超高級品の売上も順調ということですね。 貧富の差が生じているという、間接的な説明には使えると思います。 あとokwaveでも何度か目にしたのですが、ジニ係数の話があると思います。 総務省の資料を見ると、それ程大騒ぎするほどの数値ではないと思うのですが、 共産党なんかはジニ係数の数値が大きくなっていることを理由に、貧富の差が 拡大していると主張し、問題視しようとしているみたいですね。 参考URL: 『総務省-統計局』-『全国消費実態調査トピックス(日本の所得格差について)』 http://www.stat.go.jp/data/zensho/topics/1999-1.htm 『日本共産党』-『ジニ係数とは』 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-09-13/2003-0913-faq.html 次にデフレについてです。 デフレについての私の持論ですが、短期的にはインフレ傾向になることが あっても、長期的にはデフレ基調が継続すると考えています。 (参考『世界はこれからデフレの時代に入る?????????????』 http://okwave.jp/kotaeru.php3?q=1866105 [No.1の回答を読んでください]) しかし企業側からすると、売上がなかなか伸びないデフレの局面では、やはり 経営が苦しい。ですので、経済界を中心にインフレ待望論が出てきているのが 実状かと思います。 質問者の方も触れていますが、デフレは悪いことばかりじゃないですよ。 物価が安くなるので、消費者には朗報です。 マスコミの悲観的報道の影響で、デフレを悪く考える人が多いんですけどね。 衣服やファミレスの食事の値段・百円均一ショップなど、デフレの恩恵を 消費者はずいぶん享受しているんです。 それから誤解している点を指摘すると、デフレ経済では今の日本がそうである ように勝ち組と負け組がはっきり分かれます。 インフレ経済では黙っていても物が売れるので、三流企業でも売上を伸ばし、 それに伴い利益を計上することができます。 ところがデフレ局面では、物があまり売れません。 売上が伸びない中で利益を出そうとすると、血のにじむようなコスト削減努力 が必要となりますが、ここで二流企業は苦しくなり、三流企業は脱落します。 結果として、デフレが進むと一時的には貧富の差は拡大します。 長期的にはどうなるかというと、経験と知識不足のためよくわかりません。 おそらく、脱落した企業の後を新興企業が埋めることで、それなりに経済は 回っていくと思いますが。 (19世紀後半のグレート・デフレッションの研究(と自分の勉強)が進めば もう少しはっきりすると思います) それからもう一点指摘すると、世界経済のデフレ化は、冷戦終結に伴う構造的 な問題であり、日本一国が歯噛みしたところで、どうにもなりません。 実際、日本は景気をよくするため、1990年代後半に盛んに公共投資を行いま したが、結局デフレを食い止めることはできませんでした。 今の景気回復(インフレ傾向)は、小泉改革の進展により負の遺産(主に銀行 の不良債権)が整理されたことと、これまでの血のにじむような企業努力の 成果です。 なるべくしてなったものであり、ライブドア・ショックのようにまだ不安定 要因は残っていますが、しばらくは景気回復は続くと見ていいでしょう。 結論として、デフレ脱却と貧富の差拡大は矛盾しません。 デフレ局面で自然と貧富の差は拡大し、デフレで苦しくなった企業からデフレ 脱却を望む声が高まっただけのことです。 ですが、経済を知らない過去の政治家は、デフレ脱却のためにせっせと公共 投資を拡大し、真の不況の原因である不良債権に代表される政治・経済の構造 問題に手をつけませんでした。 当然の結果として、対症療法だけでは限界があり、小泉政権が抜本的な改革に 取り組み成果を上げるまで、景気は回復しませんでした。 いろいろ書いたわりには、まとまりのない回答になりました。ご参考まで。
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- 301007
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『デフレ脱却と貧富の差拡大は矛盾しないか』 デフレ脱却の時期が間違ってるのでは似でしょうか? 日本の金融機関がアメリカに喰われたあと、インフレにすると言うことは、プラザ合意を呑まされたことで輸出が不利になり、日本銀行の内需拡大策でバブルが引きおこされ、結果、日本の企業が不良債権化されてしまったのを思うと、ここでハゲタカされた元日本の金融機関が“捨て金”にはならないのでしょうか? アメリカだけが喜ぶ構図ではないでしょうか?
- bigskul
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>貧富の差を狭めたいとする政治家は共産主義を目指しているのでしょうか。 これはとりあえずNoです。資本主義体制を維持しつつ、貧富の格差などの社会問題を是正しようというのが修正資本主義、あるいは福祉資本主義という奴です。資本主義と共産主義の究極的な違いは'生産手段の社会的所有'です(修正資本主義や福祉資本主義では生産手段の社会的所有を目指しません)。たしか、共産党(JCP)ですら綱領から共産主義革命うんぬんの文言を削除していたように思います。 いまの先進国の資本主義の殆どは修正資本主義、或いは福祉資本主義の立場を取り入れていて、貧富の格差に対して開き直ってる国なんてどこにもありません。日本もそうでしょう。 例えば社会主義と揶揄される北欧は高福祉高負担ですが、日本と比較しても先進的な資本主義システムを備えており、安定的な経済成長を続けています(福祉重視、貧富の格差是正=社会主義と思い込んでいる人には理解しづらいかもしれませんが)。 cf, http://oshiete1.goo.ne.jp/kotaeru.php3?q=1656814(回答No.8の"1."です) 開き直っているのは某政党を応援してホリエモンの株で一儲けしてやろうなんて考えていたDQNさんや、国会で時々失言なされる某政治家だけです。 開き直ってしまうのは資本主義が出来たてのころの古くさい考え方です。 >少し前まで物価は下がる一方でした。最近はインフレ傾向が出てきているらしいです。インフレ待望論はよく聞きますが、本当によいことですか。 今の政権はあからさまにそういう姿勢です。市場開放も民営化も規制緩和も全てインフレの為です。 資金供給を増やし、規制緩和をして、金回りを良くしてやり、生産や投資活動を促進してやるだけ促進してやり、その分たっぷりと税金をいただく。いただいた税金は"修正"のために使わせてもらう。良いことか悪いことかと聞かれれば、結果を見てみないとわからないでしょうが、税金の取り方と修正のやり方を間違わなければ"良いこと"だと思います。
お礼
参考になる情報が含まれていました。ありがとうございました。 格差拡大は悪、資本主義は善、永遠の経済成長は可能、が現代経済学での常識のようですが、私はそうは考えていません。ただし、今は論戦に耐えるだけの知識がありません。もっと勉強してから、また教えて頂こうと思います。
- 301007
- ベストアンサー率22% (27/121)
『工夫したり発明したりよく働く人と、そこそこに働く人と、できるだけ怠けたい人やニートたち。』 現代の社会の表層では、確かに、上記表現が出来るでしょうが、実態は、ここ十年の大学生の就職氷河時代といわれた時期には、どんなに真面目で誠実で勤勉でも、父兄の本音の会話で、『コネ』がないと、就職は難しい、、というのが大方の一致した意見でした。。 若い子供さんがいらっしゃったら、就職のお願いをされるのでしょうか、、山で出逢った某大企業の役職者の方がツアーで隣の席になり、ノートをしっかりとりなさいとお説教?をしていた私の娘(当時中学生)に、『どんな三流の大学でもそこで一番だったら、おじちゃんは採用するんだよ』、、と言われ、娘にお手紙を書くよう約束させてくださいました。。 当時、、ここ十年余りの就職難は、本人の能力や人柄に関係なく、放置されていたのを思います。。 りそなという立派なしかも税金投入され、人数的にリストラされただけでなく能力、機能的にもリストラされし尽くされてるはずの銀行の代理さんが、ガラガラですのに、通帳の心発行をするのに、一時間以上もかかり、こちらの荷物や急いでる状況を目にしてるにも関わらず、どっかと!デスク内から何度か呼び出す。。 同じことで住友では単なる!両替ですら、急いでる様子を察知して、デスクからこちらへ来て、対応してくれます。。 偶々ではない、、大抵の元住友銀行では、役職者がデスクに構えてられないで、お客さんのいるロビーへ出てこられる、、デスクの仕事は、閉店後されると聞きます。。 どちらが、税金を投入する価値の有る日本を支える金融機関か、、って今日も思いました。。 今の政府が創り上げてるには、『公平な競争が行われる社会』でないから出てくる格差!に与党や世論は批判してるのです。。 それを感じられませんか?
お礼
ずいぶんと多方面の事例を挙げて頂きましたが、結局何をおっしゃりたいのか不明です。もう一度整理されるのがよろしいかと。 私の提示した話題はタイトルの通りですので、せっかく回答して頂けるなら、趣旨をお酌み取り頂けると幸いです。
- pluto002
- ベストアンサー率22% (73/331)
現在の日本の貧富の格差の主な原因は税制にあります。日本は課税最低限が低く、税徴収の行き届いている先進国の中でも一番低所得者に対し税負担の重い国になっています(ここ5,6年ほどでそうなった模様)。一方で高所得者、富裕層への税負担はどんどん甘くなっていっています。この体制が貧富の格差を広げていっているのです。 その為、OECDなどの貧困率調査で、加盟30ヵ国で5番目の貧困率の高い国となったりする訳です。
お礼
そういう側面はあるでしょうね。 ただし、私が提起した問題はタイトルの通りです。理想的な税制とは具体的にどうあるものか、施行されたとき貧富の差がどうなるか、の考察がないと残念ながら参考になりません。
- sam4649ne
- ベストアンサー率62% (5/8)
「信頼性のある統計自体がなくて..」と言うのは本当ですか? 国税の統計資料を紐解けば出ています。解説が必要なら経済白書をまずは読まれた方が良いのではないでしょうか?
補足
言葉が足りなかったようなので補足させて頂きます。 正確なことは忘れましたが、ある統計資料を基に誰かが格差拡大を叫びました。内閣府がそれを否定しました。この時点で国としては格差拡大は認めていないことになります。今週、これに公明党のイカンザキ代表がクレームを付けました。政府の一端を担っている公明党は格差拡大を認めていると考えられます。同じ数値を見て結論が異なっています。 数値としての統計は入手できます。しかし、その数値をどのように解釈するか、それには統計的手法で加工した2次データが必要です。 経済白書は国が考える(誘導したい)ひとつの解釈でしかありません。別の立場では別の解釈があります。それらを総合して、我々は自分が指示する結論を出します。 現段階では心から賛同できる解釈を特定できないという意味でした。
お礼
丁寧な解説をありがとうございました。 おぼろげに考えていたことを文字にして頂いた気がします。 教えて頂いたリンクを見て勉強したいと思います。