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結晶化温度とガラス転移点て関係あるんでしょうか。
PETは結晶性高分子だけどペットボトルが透明なのは溶かした後、急冷したから~と習ったのはいいのですが、どっかの掲示板に、同じような質問で、その答が「ガラス転移点以下で急冷したから。ポットのお湯につけとくと白濁するよ。」と書いてあり、「あれ、ガラス転移点って非晶が動き出す温度だよな・・・?。何か関係あるのかな・・」と思いました。 なんだか分かるような分からないようなこんがらがっているのですが、ガラス転移点以下で急冷したからと言う答って正しいんでしょうか。それとも結晶化温度というのはガラス転移点の事なんでしょうか。分かる方よろしくお願いします。
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No.1の方の回答の通り、また、ashlley-kateさんが最初に思った通り、 ガラス転移点は非晶質部分の分子が動けるか否かの境界点です。 分子には分子間力(水素結合・ファンデルワールス力など)があり、 それが最も強くなる状態に配列された状態が「結晶」です。 一方、「ガラス」というのは、この配列化が間に合わないまま熱運動が 小さくなったために、不安定な状態のまま配列が固定された状態です。 従って、結晶とガラスが混ざった高分子を加熱した場合、 1)まず、充分に安定化されていないガラス部分の固定が解かれ、 2)次に、さらに温度が上昇することで、安定化されていた結晶部分も 固定が解かれる ことになります。 この「1)」の時の温度がガラス転移点、「2)」の温度が融点(=結晶化温度)、 ということです。 高分子では、全ての部分で「最も安定な配列」になることは難しいため、 「ガラス転移点=融点」となることはまずなかったと思います。 前後の文脈がわからないのでなんとも言えませんが、引用された回答は、 好意的に解釈するなら、『ガラス転移点以下「に」急冷したから。』の つもりだったのかもしれません。 (例えば「水などで」といった言葉を入れていたのを途中でやめたものの、 そのときに消す助詞を間違えた、とか) そちらの記述を見られて混乱しただけと思いますので、恐らく不要とは思いますが、 一応参考URLを挙げておきます。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9%E8%BB%A2%E7%A7%BB%E7%82%B9 http://www.ecosci.jp/poly/poly_tmtg.html (特に最後の図で、端的に表現されています)
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- psa29
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>ガラス転移点以下(で)急冷したから ではなく、ガラス転移点以下(に)急冷したからでしょう。 溶融状態で結晶が存在しない状態から、非晶領域の分子も運動が拘束されるガラス転移温度よりも低い温度まで急激に温度低下させるということだと思います。 ガラス転移温度以下にまで冷却しておいて、そこからさらに急激に温度を下げるという操作ではないと思います。 金属だって、急冷することでアモロファス金属になります。 結晶化温度はガラス転移温度よりも高いので、結晶化温度よりも十分高い状態からガラス転移温度以下の温度まで急激に冷却することによって結晶が成長する時間的余裕を与えないようにするのだと思います。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。 言葉の微妙な違いで勘違いさせられてしまったようですね。大変よくわかりました。
- mmmma
- ベストアンサー率41% (683/1636)
文面を拝見しますとかなり混乱されているようですね。 まず最初に、 >ガラス転移点以下で急冷したから というのは間違いでしょう。 ガラス転移点(Tg)以下ではPETの分子は動くことが出来ないので、分子間の構造に変化は起きません。 Tg以上では分子がある程度動けるようになり、エネルギー的に低い状態、つまり結晶化が進んでいきます。PETをお湯につければTg以上の温度になり、結晶化が進んで白くなります。 要するに、ペットボトルが透明なのは溶融状態から急冷したから。PETの結晶領域を増やすには融点とTgの間で徐冷すると良いのです。
お礼
丁寧なご回答ありがとうございました。 言葉の微妙な違いで勘違いさせられてしまったようですね。大変よくわかりました。
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丁寧なご回答ありがとうございました。 言葉の微妙な違いで勘違いさせられてしまったようですね。大変よくわかりました。