「歌」じゃなくて「詩」なんですが……。
宮沢賢治「雨ニモマケズ」で、
雨にもあてず
風にもあてず
雪にも夏の暑さにもあてず
ぶよぶよの体に
たくさん着こみ
意欲もなく
体力もなく
いつもぶつぶつ不満をいっている
毎日 塾に追われ
テレビに吸いついて遊ばず
朝からあくびをし
集会があれば貧血を起こし
あらゆることを
自分のためだけ考えてかえりみず
作業はぐずぐず
注意散漫すぐにあき
そしてすぐ忘れ
りっぱな家の自分の部屋に閉じこもっていて
東に病人あれば医者が悪いといい
西につかれた母あれば養老院に行けといい
南に死にそうな人あれば寿命だといい
北にけんかや訴訟があれば
ながめてかかわらず
ひでりのときは冷房をつけ
みんなに勉強勉強といわれ
叱られもせず
こわいものもしらず
こんな現代っ子に
だれがした
お礼
現代の病巣を鋭くついた替歌ですね。 ありがとうございました。