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経済学での対数の理解
経済学でしばしば効用関数などでlog対数(特に自然対数ln)がよく使われますが、どのような時に使われるのでしょうか?言い換えれば、なんで使いたくなるのでしょうか? ぱっと見たときにどんな解釈をしたらよいかおしえてください。数学が苦手なので具体例を用いて易しく、少しくどいくらいに説明して頂けたら嬉しいです。
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私自身も、log対数の関数を積分したら何が求まるのか、[教えて!goo]で質問したことがあります。あまり意味がないことが分かりましたが、logは有用です。 それは、経済では絶対数で分析するよりも比較相対で分析することが多い、またその方がミクロなら効用、マクロなら景気の動向、などを把握しやすいのです。 そして、関数の式を線形の対数関数グラフにすれば、変化率(中でも増加率)の変化の様子が一目で分かるからです。 50→100→150→200→250→・・・ という、絶対数が50ずつ増える式がある場合、 経済では 「50ずつ増えた(まるで外から与えられたみたいな表現)」と考えるより、 「50ずつ膨らんだ(まるで内から増殖したような表現)」と考えます。 増加数だけ見れば、線形グラフを用いれば直線になりますが、ここでは増加率は小さくなっていますので、対数関数グラフを描くと増加率が小さくなっていることが一目で分かります。 一方、あるモノの増加率が一定の場合、その式は (あるモノの最初の量)×(増加率のn乗) と表せますが、これを普通にグラフで表すと、増加率が0より大きければ跳ね上がるグラフ、0より小さければいきなり0に近づいて一定値をとるようなグラフが描けます。 経済はこれを嫌い、対数グラフを描き、グラフの線形を直線にしてしまうのです。 さて、効用については、限界効用逓減の法則のことでしょうか? 1万円もらえる喜びの大きさと2万円もらえる喜びの大きさを比べると、だいたい2倍でしょう。ですが、100万円もらえる喜びの大きさと101万円もらえる喜びの大きさとを比べると、同じ1万円増えたのにたいていの人は「もっと増やせないのか」と不満が出てくるでしょう。限界効用は減っています。喜びの大きさが2倍になるには、200万円近くもらわないと難しいでしょう。 宝くじの配当などでも、3億円の次は1億円、その次は100万円、10万円、1万円、1千円・・・と、等比で減っていきます。 クイズミリオネアでも、賞金は100万の次が150万、250万、500万、750万、1000万と増えていきます。 これらは、効用がちょうど半分または倍になるように配当額や賞金額を設定しているのではないか、と私は考えています。 効用も、私たちが比較相対で価値を判断して満足度を測る生き物ですので、対数で考えるほうがよいみたいです。
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- at9_am
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> 効用関数などでlog対数(特に自然対数ln)がよく使われますが、 理論的には、効用関数の一つの良く用いられる形として、CARA 型という形があり、 u(c) = c^γ / (1-γ) という式で表されます。CARA 型とは Constant Absolute Risk Averse の略で、リスク回避度が絶対値の意味で一定であるような効用関数を考えていることになります。 この式のγを1に近づけた極限が u(c) = ln(c) になるので、しばしば効用関数で対数を用いるのです。
お礼
素早いご回答ありがとうございました。
お礼
ものすごく私が知りたい事を丁寧に解説してくださって、(しかもミリオネアの例などまで。)本当に有難う御座いました!!!
補足
middle635s様、分かり易い対数の解説有難う御座いました。ところで以下の具体例で教えていただけませんでしょうか? Ua(Xa,Ya)= lnXa + 2lnYa Ub(Xb,Yb)= 2lnXb + lnYb だとしたら、どう解釈したらよろしいのでしょうか? 申し訳ありませんがまた再び分かり易い解説をお願いします。