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干渉縞の原理
ガラス(厚さ1.5cm)→空気層(未知,数~数十μm?)→セラミック(透過しない)に約1cm径のHe-Neレーザを一定の角度で照射するとします。 ガラスが傾いている場合は、くさび形空気層の原理でガラス下面での反射光とセラミック面での反射光が干渉し、縞が見られるのは理解できるのですが、ガラスとセラミックが平行である(つまり空気層が平行平板の形になっている)場合に干渉縞が見られる原理がわかりません。 また平行である場合、空気層の厚さによって干渉縞の間隔は変化するのでしょうか。 光学に関する本を読んでは見たのですが、強度の式やら何やら複雑でいまいち理解することが出来ません…。どなたか分かり易く教えていただけないでしょうか。参考URLなどあれば並行して載せて頂けると幸いです。 以上、宜しくお願い致します。
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1. #7コメントに対するお答え in #7 comment >最後に1つだけお聞きしたいのですが、反射率が高く多重反射が起きるような薄膜の場合、 >入射光が平行光線であっても干渉縞は見えるのでしょうか? 少し言葉足らずで誤解が生じているか、あるいは、私が誤解しているのかもしれませんが、#4で書いたのは、#3のコメントで >d>>λでも干渉縞は表れるのでしょうか? と書かれていたので、『すき間が広い場合は干渉縞が出来ない』と考えられていると思いましたので、『すき間が広くても干渉縞は出来ますよ』、という意味で書きました。 この場合に見えるのは、くさび形空気層の原理と呼ばれている等厚干渉縞です。 すき間にあるものが何であるか、たとえば空気であるか、ガラスであるかは本質的ではなく、使い勝手から、すき間に空気があるほうが普通です。 前に書いたファブり-ペロー干渉計では、ミラー間の距離5mmから2cmぐらいのところで干渉縞を確認したことがあります。径5cmぐらいのガラス基板に数本の干渉縞でしたので、5cmの幅に対して1~2μmの傾きがある状態です。(この後、干渉縞がなくなるように調整し、完全に平行にして使用する。) 他には、実際に扱ったことはないですが、フィゾー干渉計というのは検体上部に光学的に平坦なハーフミラーを設置しただけの簡単な構造をしています。この干渉計の場合、検体とハーフミラーの間はおそらく数cmあります。 2.面精度の計測 実のところ、普通のガラスではなく、オプティカルフラットと呼ばれるガラス基板を上において干渉縞を観察するというのが、検体の平面性を確認する一番簡便な方法です。そこで干渉縞が見えたら検体が平坦ではないということなので、研磨をやりなおし光学的に平坦な面をつくっていくそうです。鏡面加工と書かれていますが、単に研磨材で磨いただけでは光学的にはおそらくフラットにはなっていません。
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- kenojisan
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#6の回答者です。補足質問の返答ですが。 #6回答中の1と同じ話です。1では、ガラスの厚さは15mmと厚いので、ガラスの上面と下面ではBraggの回折の公式からでは0.01度と非常に小さな回折角になってしまいます。 2では、もっと回折面間隔が小さくなりそうな空気層で計算してみただけです。仮に、ガラス厚さの1/100程度の100ミクロンで同じBraggの式で計算してみれば、回折角は1度程度になるので、干渉縞を観察する位置にもよりますが、角度だけで言うなら観察可能な干渉縞間隔になりますよ、ということです。
- hitokotonusi
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in #4 comment >ということはガラスの反射率は十分でないと考えられ、 >干渉縞は観測できないという解釈に取れるのですが、 ガラス一枚をいくら眺めても干渉縞は見えません。 >他にどんな可能性が考えられるのでしょうか? 問題の干渉縞を実見していないことや、実験の詳細がわからない、セラミックスというのはよく知らない材料だということもあり、#4ではそのような婉曲表現になっています。 >ガラスとセラミックの表面が光学的に(光の波長レベルで)平行である場合、 >レーザ光による照射では干渉縞は見えないと言うことですよね? レーザー光に限らず、入射光が平行光線であれば見えません。 光源がレーザーでも、発散光なら等傾角干渉縞が見えます。
- kenojisan
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光学の専門家では無いのですが。 1.まず、ガラスの上面と下面での干渉を考えてみます。He-Neレーザーだと波長は633nmかな?既に議論に出ているBraggの式2dsinθ=nλを使うと、d=15mm、λ=600nmとすれば、sinθが2E-4(rad)の間隔で干渉が起こることになります。角度にして、約0.01度。干渉縞がどの位置で見えているのか分かりませんが、例えレーザーを使っていてもこの程度のビームの広がりは十分にあり得ると思います。しかし、とても干渉縞に見える間隔では無さそうですね。 2.セラミックが鏡面研磨されたような綺麗な表面だとして、ガラス下面とセラミックの空気層による干渉。空気層の厚さが100ミクロン程度以下レーザーの半波長以上有ると、上述のBraggの式より1度程度以上の傾きの広がり間隔で同心円上の干渉縞が見えることになります。しかし、ネット検索してみると、He-Neレーザーでビーム広がり角はおよそ1E-3(rad)程度のようなので、セラミックでの反射時にビームが広がらないと無理かも知れません。 3.他の可能性。レーザーの照射領域(10mm径)で、ガラスの厚さか空気層の厚さに1ミクロン程度以上の傾斜が有れば干渉は見えることになります。十分にあり得そうに思えますが、どうでしょうか?もし、干渉縞が平行に見えていれば、ガラスがセラミックに対して僅かに傾いている可能性が高いです。あるいは、干渉縞が歪んだ円形状で有れば、ガラスの不均一性か自重によるたわみの可能性が考えられます。
補足
解答ありがとうございます。遅くなって申し訳ありません。 可能性で言うとやはり3が一番高そうです。実験に用いているガラスは光学ガラスではありません。干渉縞の形状は、真っ直ぐ見えているところもあれば歪んだ円形状の所もあり、場所によっては縞が見えないので(これはNo.5さんの意見を参考にすれば、たまたまその部分だけ光学的に平行であるだけだと思います)、表面は光学的には相当に歪んでいると考えてもいいかも知れません。貴重なご意見ありがとうございました。 補足質問なのですが、2の可能性について、「空気層の厚さが100ミクロン程度以下レーザーの半波長以上有ると、・・・・・・セラミックでの反射時にビームが広がらないと無理かも知れません。」ということですが、これはどういった理論から導かれた意見なのでしょうか?なにぶん光学を専門にしているわけではないのでまだまだ理解できない事だらけなのです。もしよければ教えていただけないでしょうか。宜しくお願いします。
- 0123456789A
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No2,3です。 No4さん、コメントありがとうございます。なるほど、勉強になります。 >C1,Gk,Rm(1≦k≦m≦n)がガラス上面で重なった場合(この場合は既にC1とGkがガラス下面で重なり、干渉してると思いますが)はどうなるのでしょうか? この場合も往々にしてあり得ることですね。 定量的に干渉縞の条件を求めることは私にはできないのですが、 光線が3本であろうとも、干渉縞ができてしかるべきではないでしょうか。 C1とGkが既に干渉していますから、そのパターンが暗の場合はImの強度がそのまま見える。 明の場合は位相が揃っていれば更に明るくなり、逆ならば光線1本分の強度。 その中間の場合は、位相が揃っていれば強度1.5本分、逆ならば0.5本分となるような気がします。 かなり荒っぽい議論で申し訳ありません。
お礼
解答ありがとうございました。
- hitokotonusi
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in #1 comment >そしたら干渉縞が見えればそれはくさび形空気層の原理によるものと考えてよいのでしょうか… 実際の干渉縞を見ないと断定はできませんが、一つの可能性として考えてみてください。 No2 No3さんへ: 2点。 1. ガラスの強度反射率は4%ほどなので、普通は多重反射を考える必要はありません。エアリーの式を使って強度計算してみれば分かります。 2. 点光源からの光であればそれで干渉縞ができますが、今の場合はレーザーによる入射なのでほぼ平行光線と考えられ、2ndcos(θ)のθが変わりません。これを変えるためにはレーザーを傾けるかターゲットを回転させるかしかなく、同時に明暗の縞としては観察できません。この点、#2のコメントは正しい指摘です。 ただし、10mmφのレーザー光が単一レンズで広げられたなど、平行光ではない場合は、この限りではありませんが・・・・ in #3 comment >実際の装置ではd=15mmくらいあるのですが、それでもレーザならば干渉縞は見えるのですか?? 平行度と反射率が十分であればレーザーでなくても見えます。ファブリ-ペロー干渉計とか、エタロンなどで検索してみてください。
補足
>ガラスの強度反射率は4%ほどなので、普通は多重反射を考える必要はありません。… >平行度と反射率が十分であればレーザーでなくても見えます。 ということはガラスの反射率は十分でないと考えられ、干渉縞は観測できないという解釈に取れるのですが、間違っていますか? >実際の干渉縞を見ないと断定はできませんが、一つの可能性として考えてみてください。 他にどんな可能性が考えられるのでしょうか? あとこれは確認なのですが、今までの議論から、ガラスとセラミックの表面が光学的に(光の波長レベルで)平行である場合、レーザ光による照射では干渉縞は見えないと言うことですよね?
- 0123456789A
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No2です。失礼しました、高校物理は理解されているのですね。 しかし、すみません、言わんとしていることが理解できないのですが… ラベル付けをしましょう。n本の光線を考えます。 ・入射光を、I1,I2,......,In ・ガラスに入射せず反射するのを、R1,R2,....,Rn ・ガラスに入射し、ガラス下端で反射してから出てくる光を、G1,G2,....,Gn ・セラミックまで到達して出てくる光を、C1,C2,....,Cn とそれぞれします。 ガラスの厚みをd、空気層の厚みをDとします。 また、整数kを1≦k≦nの適当な数としておきます。 今簡単のためにセラミックは十分遠くにあり(D>>1)セラミックからの反射はないと思いましょう。 このときは普通の薄膜と同じですから、 2ndcos(θ)=(2m+1)λ/2・・・・明るい 2ndcos(θ)=mλ・・・・暗い となります。(ガラス下端は自由端反射なので反射により位相は変化しない) これは光線G1と光線Rkによる干渉です。(R1とG1ではない) ここまではよろしいでしょうか。 次にセラミックからの反射がある場合を考えますが、 このG1,Rkの干渉条件にはセラミックからの反射光は作用しません。 なぜならセラミックからの反射光C1はこれとは異なる場所から出てくるからです。 また、わからなければ補足してください。
補足
分かり易いラベル付け、ありがとうございます。 ◎D>>1の場合 これはガラスを薄膜と考えていますよね?レーザ波長をλとすると、d>>λでも干渉縞は表れるのでしょうか?実際の装置ではd=15mmくらいあるのですが、それでもレーザならば干渉縞は見えるのですか?? ◎セラミックからの反射がある場合 C1,Gk,Rm(1≦k≦m≦n)がガラス上面で重なった場合(この場合は既にC1とGkがガラス下面で重なり、干渉してると思いますが)はどうなるのでしょうか?
- 0123456789A
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完全に平行でも光を斜めから入射させれば干渉縞はできますよ。 高校物理の教科書に載ってます。 原理は簡単で、幅のある光線を斜めから入射させると、 波面(同位相の集合)は順次ガラスに入射していきます。 一番最初に入射した光を追って行くと、 ガラスに入射ー>空気層を通過ー>セラミックで反射ー>再びガラスを通り観測される それ以降に入射した光も同じような道筋を辿りますが (どの光線もそうですが)一部はガラス面で反射されます。 その反射した光と、ガラスに入射して出てきた光の位相が異なれば 干渉縞が出来るのです。
補足
回答ありがとうございます。 高校物理の教科書に掲載されているのは「薄膜による干渉」というものではないでしょうか?その内容に関しては高校の教科書を含めいろいろな本を読んだのですが、結局明るくなるか暗くなるか2つに1つしかないような気がしてならないのです。 1番最初に入射してセラミックで反射された光とガラス下面で反射された光が干渉し、2ndcosθ=…という式に従って明暗ができるというのは教科書にもあるので分かるのですが、2番目以降に入射した光と干渉する(光がセラミックで反射されガラス下面に到着した時点で同じ位置にある?)ガラス下面で反射される光との光路差も、ガラスとセラミックが平行なので1番目のそれと同じですよね。そしたら結局どの順番で入ったとしても空気層の厚さ、あるいは入射角によって明るくなるか暗くなるかが決まり、縞模様は出来ないと思うのです。この解釈は間違ってるでしょうか? 分かりにくい文章で申し訳ありません。
- hitokotonusi
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ガラスとセラミックの表面が光の波長以下のレベルで平坦でなければ、何らかの干渉縞がでますよ。 張りついた状態の二枚のカバーガラスでも干渉縞は見えますから。 ということではないのかな?
補足
回答ありがとうございます。 それはガラスとセラミックの平行度の誤差が数百nm単位でなければ干渉縞が見えると言うことですか? それはガラスは光学ガラスで、セラミックも光学的に鏡面加工されたものでなければあり得ないと言うことですよね? そしたら干渉縞が見えればそれはくさび形空気層の原理によるものと考えてよいのでしょうか…。
補足
遅くなって申し訳ありません。 No.6の方の意見も合わせ、どうやらガラスとセラミックスとが光学的に平行でないために縞が見えていると判断しました。貴重なご意見ありがとうございました。ちなみにセラミックスは鏡面加工してあるので吸収はほぼ無く、反射されると考えています。 最後に1つだけお聞きしたいのですが、反射率が高く多重反射が起きるような薄膜の場合、入射光が平行光線であっても干渉縞は見えるのでしょうか?見えるとすれば、それはどの光とどの光が干渉しているのでしょうか?もし必要ならば関係するサイトを用いて説明していただけると幸いなのですが…。宜しくお願いします。