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財務諸表の見方について
会社経営の健全度合いというのは、財務諸表のどこを見ればわかるのでしょうか? 私が勤務してる会社は20人くらいの会社ですが、この程財務諸表を見せてもらいましたが、どこを見ればいいのかがよくわかりません。 会社に体力があるのか? 変な、というか無駄な経営が行われていないか? をチェックするためにみるべきポイントを教えてください。 お手数をおかけ致しますが、宜しくお願い申し上げます。
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長文になりますが、ご辛抱ください。 決算書を穴があくほど眺めたが、何もわからない この数字の羅列が、なぜ経営に役立つのかわからない 確かに決算書を漠然と見ただけでは、たとえ会計の専門家であっても何もわかりません。 そこで、決算書を経営に生かすために考え出されたのが財務分析です 安全性分析の目的は、企業が将来にわたって事業を継続させていく事に、資金面で問題はないかどうかを判断する為に使用します。 安全性分析は、貸借対照表(B/S=バランスシート)を中心に行われます。財務分析は大きく分けて2つの方向から検討します。 1短期的な事業資金は十分足りているか?(⇒流動性分析) 〔流動性分析〕 最も使用される指標は「流動比率」です。この指標が表している事は、1年以内に返さなければならない債務(流動負債)を1年以内に現金化できる資産(流動資産)で返した場合、どのくらいの支払い余力があるかどうかみる指標です。 計算式は「流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100」 この比率は、200%以上あることが望ましいとされています。 次に流動性分析で使用される指標「当座比率」です、当座比率は流動負債の支払い余力が、今現在すぐに現金として使える資産でどの程度対応できるかを表した指標です。 算出式は「当座比率(%) = 当座資産 ÷ 流動負債 × 100」 上記の流動比率とどのような違いがあるのか分かりますか? 流動比率との違いは、分子に流動資産ではなく当座比率がきている点です。 「何だ、当たり前じゃないか」で終らないで下さい。 この二つの資産の違いを考える必要があります。流動資産は、今後1年以内に現金化できるだろう資産をあらわしています。そうすると、この中には商品・製品・仕掛品・半製品といった販売という過程を経ないとすぐには現金化できない資産が含まれているという事です。これは、販売状況によっては、ひょっとすると不良在庫として残って現金化できないケースも考えられるわけです。しかし、この商品の売上金額を債務の返済減資として期待していたらどうなるでしょうか?たちまち、事業運営資金は底をつき、事業としては黒字を確保していても倒産という事態にもなりかねません。 すなわち、流動負債という1年以内に返さなければならない借金は、手持ちの現金もしくはその同等物でいつでも対応できる資金力はあったほうが税務リスク上安全であると判断できます。当座資産という「現金」、「預金」、「受取手形」、「売掛金」等現金同等物が返済すべき借金をカバーしていれば当面は資金繰りで困ることもないだろうという事です。 それゆえ、この『当座比率』はできることなら、100%以上はあったほうが望ましいと言われていますが、これは上記の理由からだという事です 2長期的に将来的にわたって財務の健全性・安全性を保てるか?(⇒財務健全性分析) 始めは、「固定比率」です。固定比率を確認する目的は、企業がもっている株主資本がどのくらい固定資産に投下されているのかを比率で表すことにより、固定資産という企業にとって長期に使用される資産が、返済期限のない株主資本でどの程度賄われているのかを確認する事に有ります。 算出式は「固定比率(%) = 固定資産 ÷ 株主資本 × 100」 長期的な固定資産を短期的な他人資本特に流動負債の調達でもって賄っていたら、その企業は流動負債の返済のためにすぐに資金調達に迫られる可能性があります。なぜなら、投下した資本を1年ほどで全て回収しなければならないという選択に迫られるからです。 例えば、工場などの生産設備を1年返済の借金で購入した場合、1年でその費用を回収しなければ、最悪その生産設備を売却して借金を返す羽目になります。これでは企業が健全に生産活動を長期的に行う事はできません。普通に考えればこれは無理な話だという事がお分かりいただけるかと思います。ですので、固定的な資産については、返済期限のない株主資本で賄えていたほうが安全性は高いというわけです。 ちなみに固定比率については、一般的には100%以上あったほうが、望ましいといわれているのは上記のような理由からです 次に、固定比率と同様に企業の資金調達の健全性をみる指標で「固定長期適合率」という指標があります。 固定比率との違いは、固定資産に充当する資金に株主資本だけでなく、長期的な使用ができる固定負債を加えた点です。 算出式は「固定長期適合率(%)=固定資産÷(株主資本+固定負債+少数株主持分)×100 なお、少数株主持分とは、子会社の自己資本のうち親会社が所有している株式以外を所有している少数株主の持分のことを言います。ですので、連結財務諸表で親会社以外の株主が存在する子会社を連結対象とする場合にのみ発生する会計上の勘定科目です。 固定比率と同様に、固定長期適合率も100%以下が望ましいとされています
お礼
すごく参考になりました。 本当にありがとうございました。 いろいろな指標があることも認識しましたし、 財務諸表が少しだけ親しみやすくなりました。 誠にいいご意見ありがとうございました。