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固有振動数
すごく初歩的な質問かもしれませんが、固有振動数と共振周波数というのは異なるものなのでしょうか?
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物理でよく使う振動のモデル 質量m―摩擦抵抗R―バネk―支点 の運動方程式 md2x/dt2+Rdx/dt+kx = ゼロ又は外部励振 は、 2次式だから「判別式」が登場して R^2-4mk < 0 のとき複素数解になりますよね、根は2つ、実数±虚数の形です。 根 =-R/(2m) ± √{(R/(2m))^2-k/m } = -実部 ± √{(実部)^2-k/m } 判別式が負だから 時間解は振動の式 sinやcosになり、その周波数は√の中味 ωn^2 = k/m-実部^2 ですよね。 たとえば最初引っぱって放して、あと自由に振動させると この ωn で振動します。これを「系の自由振動」や「系固有の振動」と言います。 で、 いっぽう、共振周波数ωoの定義は、 ωo^2 ≡ k/m 電気で言えば ≡1/(LC) です。 すなわち (共振)^2-(固有)^2 = (解の実部)^2 あるいは 直角三角形のピタゴラスの定理のように、 (固有)^2 + (解の実部)^2 = (共振)^2 以上。 参考までに電気屋の言葉では (自由振動周波数)^2 + (減衰係数)^2 = (共振周波数)^2 同様なことを何度も書いた記憶がありますので、ここの回答履歴にあるかも知れません。 なお、共振と訳されてる resonation の語源は echo(反響、共鳴)なので、こっちの方からの意味で解釈した用例がよくあります。そう使っても、欧米語的な日常会話でならぜんぜん間違いではないです。 しかし専門用語としては違いますから、定義を踏まえておきましょう。 共振は resonance. 自由振動は free oscillation. 固有振動 proper oscillation は、「固有の」という言葉だけでは想像が付かないかも知れませんが、系の各要素の振動が「すべて同位相になる」状態を意味してます。 自由振動の場合も この状態になってるので「その意味では」自由振動イコール固有振動と言える、です。
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- Teleskope
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No.2 末尾の「固有の」の説明; 系の各要素が「すべて同位相になる」状態 ↓ 系の各要素が「すべて同振幅になる」状態
- emperor_kings
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説明しますね。 ある振動体を,ある境界条件(例えば棒の端を固定するとか,空気管の両端を閉ざすとか)におくと,ある固有振動数を持ちます。 この際外部から振動的な力で駆動し,その外部振動数を上の固有振動数に一致させると共振(または共鳴)して振動体は激しく振動します。したがって固有振動数を共振周波数と言うことが多いです さて振動体が共振する姿態を振動モードと言います。これは共振している場合に限るのではありませんが,実際は共振の時の振動モードを問題にするのが普通です。例えば空気柱であれば,両端が開いていれば端面がループとなって粒子振動最大の形の振動モードをもち,両端が閉じていれば両端がノードで圧力最大の形の振動モードをもちます。両端が閉じた管では菅の長さl がその音の半波長(λ/2)の整数倍で共鳴します。すなわち周波数をf としてl=nλ/2 ,fn = nc/2l の関係があります。ここでn は1,2,3,……です。このfn が固有振動数であり,共鳴周波数です。 板や膜では複雑なモードの振動をすることはよく知られていますが,室なども3次元的に複雑な振動モードで共振します。(振動数と周波数は使いわけないで,最近はすべて周波数を使うことが多い。) このように、一般的には固有振動数と共振周波数は同じものです。