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権利金は無形固定資産?
税理士試験の財務諸表論を勉強しています。 テキストに「建物を賃借するために支出した権利金等」は無形固定資産で、勘定科目は「権利金」となっていした。 実務で経理業務を担当しているのですが、これは税務上の繰延資産で会計の勘定科目では投資その他の資産の「長期前払費用」で処理しています。 おかしいと思い、通っている専門学校に聞いたのですが「税務と会計は別」「確かに税務上は繰延資産だが、会計上は無形固定資産」という答えが返ってきました。 ネットで検索してみたのですが、権利金を無形固定資産に計上している会社は見当たりませんでした。 本当に「建物を賃借するために支出した権利金等」は無形固定資産で良いのでしょうか??
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- taka_s0121
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NO1さんの仰る事が、あまりにも明確なので、書くのが恥ずかしいのですが、税法上で言う「繰延資産」というのは、<返済がなされないもの>が計上される事になります。 権利金として払っても、退去の時に返金がされるようなもの(敷金と同様の性質を持つ)に関しては、資産計上をしたままに成りますので、「無形固定資産」扱いで経理します。 しかし大概の場合、返金が成されない、いわゆる<礼金>と同様のモノが多いですので、その時点で、「繰延資産」か「無形固定資産」(権利金)などに区分されます。 返金が成されないとなると、多額の権利金が、一期で経費に落ちる形となります。 しかし、長い期間に影響する権利金なのに、一時期に落としてしまうと「平等性」を欠くという理由で、繰延資産にして、決められた期間で償却していくという形で処理されます。
- 20050607
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結論からいって、テキストの記述は間違いではありません。ただし、>「建物を賃借するために支出した権利金等」は無形固定資産、と言い切るのは少し問題かもしれません。 会計上では、換金価値のないものを資産として計上することを厳しく制限しているため、繰延資産は限定されています。そのため、税法上の繰延資産と呼ばれるものは、会計上は繰延資産に該当せず、貸借対照表に計上してはいけないものになるのです。しかし、税法で広く認められていることから、実務とのかねあいで貸借対照表に計上することを認めざるをえなくなり、実際の会計では理論的には計上すべきではないものを計上しているという形になっているのです。そのため、税法上の繰延資産を会計上で表示する場合に、理論的に正しい勘定科目というものは存在しないのです。(理論的には費用であり、BS計上してはいけないものだから)そこで、会計上の勘定科目のうちから、性質が比較的似ていると思われるものを選択し、そこにむりやり表示してしまえ!という処理がされているのです。 よって、税法上の繰延資産を長期前払費用に近い性格だと判断した企業はそこに表示するでしょうし、無形固定資産に近いなと思えばそこに含めることになります。理論の裏づけがないので、どちらが正しいとか間違っているとはいえないのです。 よって、テキストの記述は間違いではないが、それ以外の処理もありうることについて記載していないのは不親切である、ということになるでしょう。