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アメリカでの昇進について
アメリカにおいて、どういう人が昇進しているか、昇進する条件のようなものを探しています。そういう関係の資料や本などなにか情報を知っているかたがいたら教えてください。
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yamachan62さんのご指摘は具体的できわめて大切なポイントですね。 前の回答(ANo.#4)で書き忘れましたが、アメリカの民主主義はとても特殊なものだということも頭に入れておく必要があると思います。アメリカは人造国家です。強烈な信念、思想、理想、宗教が絆となって形成されている国家です。 ナポレオン時代のトクヴィル(フランス貴族)が、アメリカ の民主主義の「人民主権」という根本理念が実現されていることに驚異の眼で観察しており、「……民主的共和国の維持のために、民衆教育が強力に役立っていることには疑問の余地はない、…真の啓蒙は主として経験から生まれる。そしてもしアメリカ人が、少しずつ自治を行うことに慣らされていなければ、彼らがもっている文字の上での知識は、今日の自治が成功するのに大して役立つものとはなっていないだろう。……アメリカ人が法律を学習するのは、とくに立法に参加することによってである。彼らが政治の諸々の形を教えられるのは“政治を実践する”ことによってである。社会の重要な働きは、彼らが見ているところで日々行われているのであり、いわば彼らの手のうちにあることである。アメリカ連邦では、人々の教育全体は、政治の方向に向けられている……」(『アメリカのデモクラシー』講談社学術文庫) 以上も付け加えておきましょう。 また、教育の比較では、『アメリカの大学』(潮木守一著講談社学術文庫)をまず読んでください。この本の他にも潮木氏の著作や文章はとても参考になります。教育機関としての大学の研究では第一人者の方です。 yamachan62さんが指摘されている言語の方でもたくさんあるのですが……yamachan62さんのご指摘に関連して言えば、澤田昭夫さんの『論文の書き方』『論文のレトリック』あたりから入るのがいいでしょう。澤田さんの著作は、これ以外でもすべて良質で推薦できます。 そろそろ、この辺で材料は十分でしょう。 頑張ってください。
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- kw888
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最初に蛇足かもしれませんが、前回の回答の訂正しておきます。 「アメリカの国務長官の女性を見てください。たしか43歳くらいだったですね。25で大学の教授になってますね。マイノリティの黒人です。“ソ連通”ということが評価されて、レーガン大統領に見出された方です。」 のところですが、誤りがあります。 会話でしたらいくらでも補足できるのでいいのですが、文章は残るのでイヤですね。ちょっと調べてみましたが、彼女(ライスさん)のことは、英文でかなり紹介されていました。日本語でもありますが、ちょっと不正確でした。ということで、 「・・・コンドリーザ・ライス氏は、八九年、マルタでの米ソ首脳会談では、ブッシュ前大統領に随行し、大統領が、「私のソ連に対する知識のすべては彼女から得た」と、ライスさんをゴルバチョフ大統領に紹介した逸話はあまりにも有名だ。九三年には史上最年少の三十八歳でスタンフォード大学事務局長(全学ナンバー2で、肩書は教授)に就任、こんどの抜てきになった。ライスさんは、〈力の均衡〉による現実外交の重要性を堅く信奉している。クリントン外交を場当たり的と批判し続け、特にユーゴのコソボ危機で、〈人権〉などというあいまいな概念を持ち出し空爆に踏み切ったことを手厳しくヤリ玉にあげた。スタンフォード大学助教授だった1986年1月、防衛大学校に客員教授として招へいされました。・・・ちょっとゴシップ的なところでは、独身で46歳、ピアニストになりたかったがなれなかった・・・」 レーガンが見出したのか、ブッシュが見出したのか、それを調べたかったのですが、ちょっと探せませんでした。・・・ さて本題ですが、mmikaさんの、 「アメリカ人が日本人と比べてプレゼンテーション能力が高いことについて書いていこうと思っているのですが」に触れましょう。 藤原正彦さん(お茶の水大学教授)は『若き数学者のアメリカ』で書いていますが、日本人の大人でもアメリカ人の子供に論破されてしまう・・・といっています。 私の経験では、日本人は直感的で、物事の全体をすばやく理解できる、一方、彼らは順序立てて、ロジックをきちっと説明しないと理解できないので、何と頭のワルイことかとイライラしたことが再三再四あります。 頭の働き方が違うと思います。 ロジックの点では彼らは確かにすぐれています。 プレゼン能力ももちろん彼らの方が明らかに上です。 その理由は大きくは2つあります。 歴史的・文化的要因・・・まずこれが基盤にあります。 これはわかりますね、アメリカ文化を形成したものを歴史的に振り返ってください。 特にアメリカの建国の父たちの時代を分析することが重要です。ウェブレン、エマーソン、リンカーン、古代ギリシャ対する憧れなどがヒントです。 ヒントをもう一つ、哲学はソクラテスから始まりましたが、論理学はアリストテレスから始まったといわれてますね。アリストテレスの論理的説得のための技術、ディベートがアメリカの小中学校でどのように採り入れられているか、調べてみてください。 ついでに2つめにふれてしまっていますが、教育システムの違いです。その中でも、口頭表現、文章表現に関する部分に注目してください。コンポジション(作文)、エッセー(論文)、国語(english)の扱い方に注目してください。 プロモーション(昇進)に関しては、内部昇進であろうと、調達であろうと、リテンションであろうと、その評価方法も、HRM関係の書籍などで、いくらでも調べられます。 卒論でしたら、時間をかけられるはずですね。
- yamachan62
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No.1のやりとりきちんと見てませんでした。プレゼン能力の差の話なら、最も大きな要因を知っていますので、再び回答します。 教育が違います。アメリカでは小学校から、プレゼン能力が求められます。日本のように決まった回答を導き出すテストが主流ではなく、割と低学年の時から、自分なりの調査とそれを元にしたオリジナルな発表が求められる状況が非常に多いのです。 それから、なかなか説明するのが難しいですが、信仰とまで言えそうなくらいの言葉に対する愛着があります。アメリカでは使う言葉で教育程度がすぐにわかると信じられています。使う単語の違いもそうですが、ロジックの組み立て、ジョークの使い方も含めて、言葉を使う能力が、人間の価値基準において非常に重要な位置を占めています。そういう社会で幼い頃から鍛えられるという要素も大きいと思います。また、アメリカでは子どもに対する「生意気な事をしゃべって、子どもらしくない」というような非難は聞いたことがありません。反対に小さい頃から、自分で深く考え喋るということが尊重されているという印象が非常にありました。この辺のことは、なかなかデータなどでは出てこないでしょうが、雑誌での子どもへのインタビュー記事などを見れば、その語っている内容と年齢とのギャップ(日本のイメージでのギャップですが)に驚くことは多いと思います。
お礼
たいへん、詳しく回答していただきありがとうございました。ここまで詳しく教えていただけるとは思っていなかったので感激しました。参考にさせていただきます。どうもありがとうございました
- yamachan62
- ベストアンサー率47% (16/34)
アメリカは実力、日本は集団適応能力が尊重されているというのが一般的な意見としてあると思います。しかし、実際のところは案外そうでない部分もあるようです。 アメリカに住んでいるとき(たぶん97年くらい)に、ウォールストリートジャーナルの記事を読んでいて意外に思ったことがあります。正確な記憶でなくて申し訳ないですが、人事について様々な会社へアンケートした結果が出ていて、それによると社員の能力としてより尊重するのは、仕事の能力ではなく協調性だという結果が出ていたのです。大きいスペースを取った記事でしたからアメリカ人にとっても少し意外な結果だったのでしょうが、先入観や様々な本の言説は当てにならないな、と思った覚えがあります。 予想ですが、「協調性」をキーワードに、インターネットでアメリカの資料をあたると、いろいろ面白い(斬新な)データや情報が出てくるような気がします。 ぼんやりした話で申し訳ないですが、実際の人事評価は、日本でのアメリカに対するイメージとはかなり違っている可能性が高いので、記しておきました。
- kw888
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大雑把に言ってしまいますと、日本は属人的(人物主義)で、アメリカは職務主義(仕事主義)と、まだ…いえます。 日本も最近では人事システムが変わりつつあり、徐々にではありますが、仕事主義に移行しつつあります。 一方、アメリカは、仕事中心といいましたが、仕事も、表面から見れば“成果”ですが、裏から見れば、“能力”になりますね、この“能力”に移行しつつあります。(ただし、日本の“人物主義”とは違います。 ですから、日本とアメリカは、ある意味で近づきつつあります。 しかし、この傾向がもっとすすんで、同じようなシステムになるかというと、そうではありません。 もちろん、100年200年のスパンでは分かりません。 しかし少なくとも、何十年レベルでは、本質的に同じようになってしまうということはありえません。 一部の外資系企業とか、グローバルな活動をしている企業は例外としますが、…文化的な要素が違いすぎるからです。 『文明の衝突』のハンチントン教授も日本は特別な扱いをしていますね。(私も長い試行錯誤の結果、同様の結論となりました) いま、一般論を言いましたが、組織の階層や職務の質や種類によっても大きく変わってきます。 ですから、mmikaさんの質問をもっと具体的なケースにして補足していただければ、それなりのお答えをします。 しかし、アメリカといっても広いですし、多様ですから、回答も困難になりますね(^^) ただ、アメリカも広いとは言っても、“同一価値労働、同一賃金”の原則(ILO勧告)に外れるようなケースはないと言ってよいでしょう。 先進国中、これがまったく遵守されていないのは、我がニッポンだけです。 先進国中というのは誤りで、韓国、中国、フィリピン、シンガポール…以下です。 もし、英語が得意でしたら、HRM/HRD関係のサイトを覗いてみてください。とても参考になるはずです。 また、アメリカ(日本もそうですが)では、人事マネジメントの改革が一種のブームになっていますから、この関係の本が、このところ話題になるだけでも、年に10冊近く出版され続けている状態がずっと続いています。 あえて、一言で言えば、 仕事ができ(専門性に関してはまず必須です)、みんなを引っ張っていくことができるリーダータイプ!、これがアメリカの条件です。 日本では、人間関係と“年”と“功”が一番になりますね(これがないと組織がまとめられないので仕方がない面もある)。 アメリカの国務長官の女性を見てください。たしか43歳くらいだったですね。25で大学の教授になってますね。マイノリティの黒人です。“ソ連通”ということが評価されて、レーガン大統領に見出された方です。 日本ではこんなこと考えられませんね。スタッフとして雑用係で終わりでしょう。 補足をどうぞ!
補足
回答ありがとうございました。だいたい、おっしゃっていることは理解できます。わたしは今卒論のための資料を集めています。アメリカ人が日本人と比べてプレゼンテーション能力が高いことについて書いていこうと思っているのですが、なにか昇進する条件と関係することがないかなあと思い、質問しました。私の中ではリーダータイプの人は特にプレゼン能力が高いのではないかなあと思っています。もし、アメリカ人がプレゼン能力が高い理由など知っていましたら教えていただけないでしょうか。また、そのような資料とか本など知っていましたらおしえていただけるとありがたいです。
お礼
たいへん、詳しく回答していただきありがとうございました。ここまで詳しく教えていただけるとは思っていなかったので感激しました。参考にさせていただきます。どうもありがとうございました。