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ボルタの電池で電流が流れる理由
ボルタの電池において電流の流れる理由がいまひとつ理解できません。亜鉛がイオン化し亜鉛板に電子が残り、この過多になった電子が豆電球等を通り銅板に流れる。という説明がよくされているかと思います。しかし、亜鉛板の電子が銅板へ流れる力が何の力によるものかが理解できません。拡散によるものなのでしょうか?それとも、銅板がほんの少しプラスに帯電し、それにより亜鉛板の電子が動き出すのでしょうか? また、電子は電池のマイナス極から出て、プラス極に引き寄せられるという表現もよく見受けます。これもよく理解できません。電子の流れていく先を単にプラス極と呼ぶのであって、プラス極が電気的に正に帯電しているわけではないのだと思うのですが。 大きな勘違いをしているかもしれませんが、ご指導のほど、よろしくお願い致します。
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- dahho
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No.4の追加質問に対しての回答です。 原理的には正しいと思います。ただし普通の切りっぱなしの銅線の状態では非常に小さい電流なので、豆電球はもとより、電流計でも検出できないかもしれません。 正極とは接続せずに、負極のみと接続した場合、豆電球の反対側(正極に接続する側)にどれだけ電子を受け入れる容量があるかによって流れる電流が決まってきます。豆電球の「反対側の銅線」部分が非常に大きい導体の塊につながっていれば大きな電流が流れると思います。これは導体全体が同じ電位になるまで続きます。 もっと何千Vまで電圧を上げて静電気と思うとわかりやすいかもしれません。亜鉛版を静電気のたまっている金属と考えて、豆電球を手、正極側を体と置き換えると、金属に触った瞬間ビリッときますが、次の瞬間には 電子が拡散する様子はところてんのイメージで良いと思います。1個の電子自体が動くスピードは結構遅かったと思います(よく覚えてませんが、数cm/s?)。反発力といいましたが、亜鉛版上の電子からの力が遠くの電子まで効いているのではなく、すぐ隣の電子同士が反発しあっているというのが正しいと思います。ところてんでも先のほうのところてんは手から直接、力を受けているのではなくて、すぐ後ろの部分のところてんから力を受けています。 逆に、負極とは接続せずに、正極のみと接続した場合には水素イオンが水素原子になるにはエネルギーを与える必要があるので、何も起こらないと思われます。 余談ですが、ここで、電極をスポンジ状にするなどして水素分子を電極付近に触れさせるようにしておけば、ボルタの電池とは逆に、水素原子→水素イオンのようにイオン化して電子を出し、水素側の電極が負に帯電します。亜鉛の代わりに酸素を供給すれば燃料電池になると思います。
- earth1014
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私がボルタ電池を勉強したときはこう理解していました。 ずばり電子が銅線を移動する理由は拡散だったと思います。NO3の方がおっしゃっている事は拡散って事ですよね 粒子が一様に分布しようとするため拡散します。 単に電子と電子が反発している力と解釈してしまうと反発しあっている電子同士が同じ方向に流れていくというのは理解しにくいと思いますし、十分に電子同士が距離を持つほど離れてしまったら質問者さんの言うように途中で止まってしまうとイメージしていまうかも知れません。 銅線の中には自由電子がたくさんあって、+極(電池として外からみた時の)で陽イオンに電子が供給されているということは+極では電子が足りない状態、同時にマイナス極では電子が多い状態ですから。 バケツリレーみたいなイメージでマイナス極から+極へ 常に電子が移動しているように見えるという理解の 仕方をしたのですがいかがでしょう。 豆電球がつくかどうかは、電極に何もつながない状態で十分にイオン化されている状態から、パチっと豆電球をつなげば銅版面積などの条件によっては、あるいは静電気でびりってくるように電流が流れるかも知れませんが、最初から豆電球をつないでる状態では電子の分布は均一になってしまうので電流は流れないと予想します。 やった事ないので予想ですけど。
お礼
ありがとうございます。私も電子の移動する理由は「拡散」ではと思っていたのですが、何かの本で読んだわけでもなく、自身がありませんでした。そこで、さらに疑問ですが、この「拡散」の起きる理由ってなんでしたっけ?エントロピーは増大する方向に進み、エントロピー増大の方向にものが進むのは自然の摂理だと理解するしかないのでしょうか?見当違いのことを言っている場合はお許しを・・・
少し見方を変えてみましょうか。 非常に単純化すれば、銅と亜鉛では酸化還元電位が異なります。これはそれぞれの金属の固有の性質といえます。 そのために、銅板と亜鉛板の間に電位差が生じ、その結果として電気が流れています。 ・・・電位差があれば電気が流れるのは当然ですよね? もちろん、実際に電気が流れるためには、電子の発生が必要であり、それは亜鉛が溶けることによって解決します。 一方で銅板上では水素が発生することによって、流れてきた電子あるいは溶液中の電子の収支を整えていることになります。 こういった説明ではいかがでしょうか?
お礼
回答ありがとうございます。 残念ながら、「電位差があれば電気が流れるのは当然」だということはしっくりきません。この電位差というものに対して、つぎの二つのケースについて考えてみます。ひとつめのケースは、片方の導体がプラスに帯電し、もう片方の導体が電気的に中性で、これを導体でつなぐ場合です。この場合は、電子がプラス側に移動し電流が流れるのはなんとなくわかります。ふたつめのケースは、片方の導体がマイナスに帯電し、もう片方の導体が電気的に中性の場合です。この場合も電位差は生じています。しかしこの時、電気的に中性の導体側に電子が移動するという現象は理解できません。もちろん私の解釈が間違っているはずなのですが、どこに間違いがあるのかがわかっていません。
- myeyesonly
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こんにちは。 >途中で止まってしまわないか? との事ですが、その心配はないです。 電子の移動方法は、パイプの中を球が転がるのとは違います。 電線の中に電子が詰まっているような状態で、片方から押し込むと反対側から押し出されるような形で移動します。 なので、途中で止まるという事はないです。
お礼
ありがとうございました。これはよく「ところてん」を例にして出てくることですよね。これって電界の伝播速度は光速に等しいってことに関連しているように思えます。これまで回答して頂いたことから判断して次のことが言えるような気がするのですが正しいでしょうか?「ボルタの電池において豆電球を正極とは接続せずに、負極のみと接続しても非常に短い時間ではあるが電流が流れ豆電球は光る」。何度も質問して、しつこいようですが、私の理解を深めるためにもおつきあい頂きますよう、お願い致します。
- dahho
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亜鉛板の電子が出て行くのは、電子同士の電気的な反発力です。電磁気学的に考えれば、導体の一部分に電荷を与えると導体内部での電場がゼロになるように電子が移動します。その結果、電子は導体中に一様に分布しようとします。 すると、プラス極である銅版も含めた導体(回路全体)がマイナスに帯電し、溶液が亜鉛イオンのためにプラスに帯電します。 このとき、水素イオンが銅板のマイナスの電荷に引き寄せられて電子を受け取り、水素が発生します。 もし銅板で水素が発生しないような状態になれば、銅板と亜鉛版の電位が同じ(マイナス)になって電流はとまります。しかし、電子がどんどん水素イオンに取られていくので、電子は一様になろうとしてどんどん亜鉛版から流れ込んできます。 もし、回路に抵抗が無ければプラス極とマイナス極の電位は両方ともおなじマイナスに帯電しますが、抵抗があるために電子はマイナス極から出にくくなります。 つまり、プラス極もマイナス極もマイナスに帯電しているのですが、比較するとマイナス極のほうがよりマイナスであるということになり、プラス極はマイナス極よりは電位が高い状態ということになります。
お礼
ありがとうございます。かなり、すっきりしてきました。ということは、正極に電子が引き寄せられるのではなく、電子同士の反発により負極から電子が追い出されているというわけですね。
- heigani10
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まず電池の構造から教えましょう。 正極に銅板 電解液に希硫酸 負極に亜鉛板になっている。 イオン化傾向の強い亜鉛が電子を水素イオンが電子を受け取り水素になる。 このときの酸化還元反応によって伴って放出されたエネルギーが電気となって、そのときに電子の反対の向きに電流が流れる。 ただしこのままじゃ電池として使えない。 なぜなら 銅の表面に付着した水素が電流の流れを妨げ、また、水素の一部が水素イオンに戻ろうとする傾向をもているため、それを防ぐには過酸化水素やニクロム酸カリウムなどの減極剤を入れてやると、最後まで使える。
お礼
ありがとうございます。私の知りたかったのは電子が正極に移動するのは何の力によるものなのかでした。今回ご回答頂いた内容ではまだ理解できていません。
- myeyesonly
- ベストアンサー率36% (3818/10368)
こんにちは。 電子が亜鉛板を出るのは、亜鉛板の中に電子が溜ってマイナスの電気が蓄積するから押し出されるわけです。 「銅板の方に引き寄せられる」というのは、これも実は事実です。 亜鉛がイオンになる時(つまり硫酸に溶ける時)、同時に水素を発生します。 この水素は、亜鉛単独の時は、亜鉛板の表面に発生しますが、この水素の泡で亜鉛板の表面が覆われてしまい、硫酸との接触が絶たれて反応がにぶくなります。 この作用を「分極作用」といって、実用されている電池は、この作用が起こらない、起こりにくいように改良された物です。 この時に、亜鉛板が、硫酸に溶けない金属など電気の導体と接触していたり、電線で結ばれていたりして電子が動ける状態だと、硫酸の中の水素イオンはそれぞれ独立しているので、どこで電子を受け取って気化しようと自由ですから、溶けない方の金属の表面からも水素の泡が出るようになります。 この現象は、硫酸の中で両金属を接触させた場合や、ボルタ電池を組んだ場合は、大電流を流すと観察できます。 銅板の表面で水素イオンが電子を受け取ると、銅板の電子が足りなくなりますが、単独ではそれによりプラスの電気がどんどん蓄積するので、すぐにこの反応は止まってしまいます。 しかし、亜鉛と電線で結ばれている時は、電線を通して、亜鉛極から電子が供給されるので、この反応が持続します。 つまり亜鉛極では、マイナスに帯電して電子を押し出していて、銅極では、プラスに帯電して電子を吸い込んでいるのです。
お礼
ありがとうございます。かなりすっきりしました。 ところで亜鉛板にたまった電子が反発力により銅板に向かうのはわかりましたが、なぜ、銅板まで到達するのでしょうか?途中で止まってしまう可能性はないのでしょうか?
お礼
ありがとうございます。 燃料電池のお話、非常に興味があります。勉強してみます。ところで、電子自体のスピードですが、これは非常に高速だったはずです。ただ、すぐに金属原子(イオン?)に衝突し速度を失い、また加速され、ということを繰り返すので、結果として電子の移動速度は非常に遅いのだったと思います。はずしていたらすみません。