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特許明細書作成について
私は現在台湾の特許事務所に勤めています。 これまで5年程、主に日本の特許事務所の方と連絡を取り合う事務的な仕事を続けてきましたが、今後は中国語(繁体字)明細書を日本語明細書に翻訳する仕事も任されることになりました。 ずっとやりたかった仕事なので、ヤル気は満々なのですが、特許明細書を書くためには学ばなければならないことがたくさんあると自覚しています。 そこで、特許明細書作成についてわかりやすく説明されているウェブサイトや本、又は便利なコンピューターソフト等をご存知であれば、ぜひ教えて頂きたいです。 よろしくお願いします。
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わかりました。でも、使用できない文字や記号のチェック程度のことのためにわざわざ民間企業が販売している支援ソフトを購入する必要はないです。どんなに完璧に仕上げてあっても出願のたびに10万円以上のお金を取られるのでしょうから、いくらなんでもそれぐらいのことは日本の特許事務所にチェックさせましょう。 なお、本気で勉強する気がおありでしたら、少なくとも発明協会発行の工業所有権(産業財産権)法令集ぐらいは手元に置いておいてください。これが基本中の基本です。書式関係もそこに細かく規定されています。 書式関係については、特許庁のパソコン出願に関する情報が掲載されたページもご参照ください。 http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/pc/psyutugaiyou.htm http://www.pcinfo.jpo.go.jp/ 以下URLからはひな型のダウンロードもできます。 http://www.pcinfo.jpo.go.jp/0324/upmanual3-1.htm 但し、パソコン出願ソフトについては、Ver.3.10を特許庁からCD-ROMで配布してもらう必要があります。外国の方は日本の特許事務所を通さなければ出願できないことを考えると、残念ながら配布してもらえない恐れもあるということをご承知おき下さい。 いずれにしても、形式的な書き方程度のことは、基本中の基本です。日本の特許事務所に勤めていれば誰でもできることですので、上記の情報からマスターできると思います。 それよりも大切なのは、より強い権利を取得するための明細書の書き方、中間手続の際に困らない明細書の書き方をマスターすることです。しかし、これは世界各国で大きく異なることではありませんので、goo00ooさんの特許事務所の先輩から教えてもらってください。 あとは、出願してから拒絶理由が届いたときに、代理人から発明に関することをいろいろ聞かれると思います。発明者とのコミュニケーションを大切にし、上手く橋渡しができるように、ある程度の専門技術に関する勉強もしておいた方がいいです。 また、拒絶理由に対する応答の指示を出すためには、日本の審査基準なども勉強しておくに超したことはないですが、これは非常に遠い道のりです。毎日拒絶理由に対する応答を実務で体験し且つ研究を重ねている日本の特許事務所の職員のレベルに到達するには、残念ながら10年以上かかると考えておいた方がいいかと思います。今後の日常の業務から常に学んでいこうという心構えを失わずに、頑張り続けて下さい。 http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/pc/psyutugaiyou.htm http://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/tukujitu_kijun.htm
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- PatPatPat
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ciccaさんに曲解されてしまっているようですので、補足させてください。 > 翻訳については、PatPatPatさんがお答えされているように、「原語に忠実に」されれば良いと思います。 いや、私はそんなことは言ってません。いわゆる翻訳業の方はそれでも仕方ないかと思いますけど、特許事務所に勤めて実務を担当しているのであれば、技術的知識もあるはずですので、原文の誤りまで正す“超”翻訳をしてほしいと願っています。特許事務所に勤め、実務も担当し且つ翻訳もやっている人間は、そういう仕事をしています。それが、ただの翻訳業の方とは違う本物のプロの仕事です。そこまでレベルを高めてください。 また、ciccaさんが仰っている支援ソフトというものは1ライセンス当たりに20万円近くかかるものですので、外国の方がわざわざ購入して利用するようなものではありません。使用できない文字や記号も、日本の特許事務所が当然チェックします。図面や表等のイメージデータの形式その他も同様です。チェックしなければ出願できません。そんな部分は、外国の方が気にすることではありません。どんなに完璧に仕上げていても、出願するだけで10万円以上のお金を請求をされるはずです。それだけのお金を取られるのでしたら、細かいことは日本の特許事務所にやらせてしまった方がいいです。それに、外国からの出願の際に日本の特許事務所の人間が望むのは、そんな細かい部分ではありません。 > 「特許庁が指定する書式に整える」といったところまで仕上げることになります。ご存知のように、中国語明細書を翻訳するだけでは、そのまま日本に提出することはできず、日本の特許事務所によっては、出願前に内容のチェックをしてくださらないところもあるからです。 > また、出願によっては、台湾出願の明細書にさらに発明を追加することもあり、実際に発明者の方と打ち合わせをして、そのまま日本語明細書に仕上げる場合もあります。ちなみに、ここまで仕上げるといった背景には、日本出願にかかる費用をできる限り抑えようという意図もあります。 仰ることはよくわかりました。ただ、日本の特許庁の法改正は本当に頻繁ですので、「特許庁が指定する書式」も数年おきに変わってしまっています。外国の方がそんな部分を完璧にマスターしようと努力するのはどうしても時間の無駄という感が否めません。出願するのは日本だけではないでしょうし、日本の法改正だけ常に追いかけていくのも大変ですよね。大変多少お金がかかっても、その部分は日本の特許事務所に任せて、他の部分の勉強をした方がいいのではないでしょうか。 それでもどうしても法改正を追いかけていきたいのでしたら、日本の特許庁の情報を常にチェックすることです。日本の特許事務所の人間は常にそのチェックを行っています。 それはともかくとして、書式ですが、一昨年7月から次のように改正されました。 http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_tokkyo/shutsugan/tokujitu_meisai_info.htm http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_tokkyo/shutsugan/pdf/h15_7_newpaper.pdf 具体的には、次のような感じになります。 【書類名】 特許請求の範囲 【請求項1】 ・・・ 【請求項n】 ・・・ 【書類名】 明細書 【発明の名称】 ・・・ 【技術分野】 【0001】 ・・・ 【背景技術】 【000n】 ・・・ 【特許文献1】 ・・・ 【特許文献n】 ・・・ 【非特許文献1】 ・・・ 【非特許文献n】 ・・・ 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【000n】 ・・・ 【課題を解決するための手段】 【000n】 ・・・ 【発明の効果】 【000n】 ・・・ 【発明を実施するための最良の形態】 【000n】 ・・・ 【実施例】 【000n】 ・・・ 【産業上の利用可能性】 【000n】 ・・・ 【図面の簡単な説明】 【000n】 【図1】 ・・・ 【図n】 【符号の説明】 【000n】 ・・・ 【書類名】 図面 【図1】 (画像データを入れる。) 【図n】 (画像データを入れる。) 【書類名】 要約書 【要約】 【課題】 ・・・ 【解決手段】 ・・・ 【選択図】 図n しかし、これは飽くまで現時点でのものに過ぎず、いつまた法改正されるのかは全く予測がつきません。 しかも、これは基本中の基本に過ぎません。より強い権利を取得するための明細書の書き方、中間手続の際に困らない明細書の書き方というものも存在します。しかし、これらについては特許事務所側のノウハウの部分もありますので、こういう公の部分で私が公表するわけにはいきません。どうかご理解いただきたいと思います。 「出願前に内容のチェックをしてくれない」ような特許事務所ではなく、きちんとチェックをしてくれる責任感の強い特許事務所とお付き合いをすることを強くお勧めしたいと思います。
お礼
詳しくご説明くださいまして、ありがとうございました。とても参考になりました。 支援ソフトについてですが、私の事務所は月に相当数(具体的な数字はご勘弁下さい)の日本出願を扱っておりますので、20万円程度なら検討することができます。他にもそのようなソフトがあれば、ぜひご紹介いただきたいです。 日本の特許庁の法改正が頻繁なのは存じております。しかしながら、上記のとおり出願数も少なくないため、出願用の明細書作成についてはすべてを日本の特許事務所にお任せする形ではなく、生意気ながらも日本の特許事務所と同じレベルを目指しています(まだまだ遥か遠い道のりですが…)。ちなみに、世界各国の出願に対しては、それぞれ個々の担当者がおりますので、私は日本出願に関する法規のみを理解していけばよいとされています。 個人的にはもちろんきちんと内容のチェックをしてくださる特許事務所とお付き合いしたいという気持ちがあります。しかしながら、コンフリクトの問題や事務所間の関係、又は費用との兼ね合い等でそのような事務所とのみやり取りするというわけにはいかないというのが現状です。
- cicca
- ベストアンサー率33% (3/9)
翻訳については、PatPatPatさんがお答えされているように、「原語に忠実に」されれば良いと思います。 お恥ずかしい話ですが、事実、日本の特許事務所では、出願手続きの事務的なことだけ請け負い、明細書の内容までチェックしないところもあります。 「特許庁の指定する書式」について事務レベルでご説明すると、現在はオンラインによる出願が主流となっています。 紙による出願も受け付けていますが、その場合は出願料とは別に「データ化料金」が発生します(おそらく出願人の負担になるでしょう)。 日本の特許事務所では、オンライン出願する際、出願時には指定の書式になるようにするための支援ソフトを利用しています。 これは特許庁ではなく、民間の会社が作製したものです。 このソフトは書式(この場合は体裁といった方が合うかもしれません)を整えるだけではなく、「使用できない文字や記号」のチェックもしてくれます。 基本的にはJIS規格で認められた文字はほとんど使用できますが、記号や単位によってはエラーとなるものがあります。 また明細書中に表などを挿入する場合の書式チェックにも役立ちます。 ただし、このソフトは特許庁が配布する「オンライン出願用ソフト」と連動して動作する場合があるので、支援ソフト単体で利用できるか分かりません。 禁止文字等については、特許庁のHPなどでも分かるのではないでしょうか。 具体的な明細書の書式(体裁)については、公開特許公報などを参照良いと思います。 また、特許庁のHPには提出書類のヒナ型も掲載されていますので参考にされてみてはいかがでしょうか。
お礼
そのような支援ソフトがあることは知りませんでした。 先ほど、特許庁のホームページも確認してきました。 正直なことを申し上げますと、どのように活用するのか、今ひとつ掴めておりません。 もう少し、自分でも調べてみます。 丁寧なご回答をありがとうございました。
- PatPatPat
- ベストアンサー率68% (24/35)
よくわからないのですが、質問文から判断すると、goo00ooさんの場合、一般事務の方がこのたび翻訳の仕事まで任されることになったというだけで、明細書の作成の仕事を任されるようになったわけではないということですよね? その部分をはっきりさせてください。 もしもその通りだとしたら、翻訳のお仕事をされている方に期待することはただ一つ。元の明細書に記載された内容を、技術内容を間違えずに(時には文章的に間違えている部分も適切に修正しながら)正確に翻訳することです。 日本の特許法や審査基準等々についての知識は、一般事務員の方がむしろ必要で、翻訳者にはそのような知識はあんまり必要ないですよ。 日本の特許事務所では、外部の人が翻訳を作成した場合にも、担当者が明細書の内容をチェックし、特許庁が指定する書式に整えてから出願します。その部分は日本の特許事務所の担当者に任せてしまって構いません。
補足
ご返答をありがとうございました。 説明不足で、失礼いたしました。 私がする仕事は、中国語明細書を日本語に翻訳することに違いないのですが、日本にてそのまま出願できる程度に完成させなければなりません。回答者様の言葉をお借りすれば、「特許庁が指定する書式に整える」といったところまで仕上げることになります。ご存知のように、中国語明細書を翻訳するだけでは、そのまま日本に提出することはできず、日本の特許事務所によっては、出願前に内容のチェックをしてくださらないところもあるからです。 また、出願によっては、台湾出願の明細書にさらに発明を追加することもあり、実際に発明者の方と打ち合わせをして、そのまま日本語明細書に仕上げる場合もあります。ちなみに、ここまで仕上げるといった背景には、日本出願にかかる費用をできる限り抑えようという意図もあります。 私は一般事務員をしていたとはいえ、詳しくなったのは台湾の実務ばかりで、日本の特許法などの知識はほとんどありません。このため、今から一から「特許明細書の書き方」等の本を読んで勉強する必要があります。 以上の次第です。どうかよろしくお願いします。
- acacia7
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日本の特許庁に出願するっていう話ならば・・ まずは特許庁の手続きに関するページをみてみるのが一番かな。 とりあえずのアドバイス。 他の方の情報も待ってみてください。
お礼
早速のご返答をありがとうございました。
お礼
詳しいご説明をありがとうございました。 ご意見を参考にさせていただきます。 頑張ります!!