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昨今のボディー色
はじめまして。昨今のボディー色も随分、複雑になったとつくづく感じています。まだやった事がないのですがカラー3コートは如何なのでしょうか?ただでさえ、調色に手間取るのに弱ったなあなんて感じています。塗料メーカー指定のコンピューター調色機は高いし、かといえ時間も惜しい。結局隣接にぼかしを入れたりと…色について解りやすいサイトや書物などご存知の方、教えていただきませんか。この機会に基礎から勉強しなおそうと思っています。
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まいどcevyです。 前回自分のハンドルネームをsevyって書いてしまいました・・・(笑) なんか、初めの質問からは想像付かない展開になってますね。 さて、今回もいくつか書いてみたいと思います。 まず、私の塗装に対する捕らえ方ですが、あなたの希望する答えになるかどうか判りませんが、調色に関してもまた塗る事に関しても、自分の頭の中で理論的かつ立体的に考えるようにしています。 立体的というのは、メタの並びや粒子の密度大きさ等を拡大して考えて、今こんな感じになっているな、という立体モデルみたいな物を常にイメージしています。 よくあるメタの<荒さ>と言う表現について、粒子の大きさなのか密度の事なのかは、文章では理解しづらいですよね。 色味については、調色中、頭の中に12色相環をイメージしてすぐに捕色関係が引き出せるよう、最初の頃は 調色場のロッカーに色相環のポスターみたいなものを貼っていました。 色立体って知ってますか?(もし知らなければぜひ一度検索して見て下さい)そんな物が頭の中にある訳なんです。 実際に塗る時もシルバー等のボカシ際の黒ずみなんかもどうしてそうなるのか、どんな状態になっているのか等を、立体的に解釈するようにしています。 確かにあなたの言う様に、なかなか言う事をきかない生き物の様な、予測しづらい曖昧さがありますね。(だからこそ面白いわけです) 配合表に騙されて、自分なりの補正データーで調整していって色が合った時なんかは、「さすが」なんて自分で思ったりもしますね。(ただの自惚れ?) この辺でひとつ役に立つアイデアを紹介しましょう。私が考えたマスキングについてのテクニックなんですが、まず10mm-12mm程度の紙テープを、1.5mm位平行にずらして重ね貼りします、上になっている方のはみでた部分を下のテープ側に折り返してちょうど断面がJにIが乗っかっている様な(解るかな?)状態のテープを必要な長さに作ります。 このテープでプレスラインの頂点を仕切ってから塗ってみて下さい。 段差が殆んど付かず、軽く磨くだけで解らなくなる筈です。(あまり厚塗りは無理ですが・・・) このテクでよくあるトヨタ車なんかの一段くぼんだウインドーモール(超貼りにくい)のボディーがくぼむ所のプレスの角で仕切ってしまったりしてます。(意味解ったかな?) 一度スクラップ等のプレスラインで実験してみて下さい。(ただし、特許をとっているので私にお金を払わなければ真似してはいけませんが・・・嘘) オートサービスショーには、関西地区なのでちょっと行けないですね。 大阪や名古屋である工具ショーには、時々行っています。(その時は、メーカーにつっこみいれまくりです) 最後にちょっと興味深い話をひとつ ある学術振興会での、専門家500人を対象に調査した結果、98%もの人がわずかですが色弱であるという驚くべきトランク、じゃなくて結果が出たんです。 青が得意な人は赤に弱く、またその逆もしかり、オールマイティーに見える人は僅か2%だったそうです。 こんなの見ると自分はどうだろう?と不安になりますよね。 一度機会があれば、大きな本屋さんで工学書関係のコーナーにある、色や光についての本を読むと、新しい発見やまた違った考え方も出来るようになりますよ。 前回書き忘れましたが、某ボディーショップのHPってなんですか? 一度見てみるのでURL教えてください。 これにて今回のcevyの塗装シリーズコラム終了します。 (いつからシリーズに?) それでは、また。
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- cevy
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sevyです 私も今でさえ悩むような色は沢山あります、例えばトヨタの1C0や199等の色フレ(車種や工場ロットによって同じカラーコードで色が違う事)の多い物については、CK配合があっても実際塗って比色してみないと判断できないのであくまで参考程度にしかしてないですね。 今まで何度、配合表に騙されたことか・・・ それでは、私が認識しているスカシと正面色について、文章で可能な限り説明してみましょう。 説明するには光源について先に説明する必要があるので まず光源の話から説明します。 前にも太陽光の下で、と書きましたが、これにも大きく分けて2種類の光源があります。 1つめは直射日光、2つめは北窓光源といわれる物があります。 直射日光については説明する必要は無いと思うので、北窓光源についてですが、直射日光を避けた、建物等の陰に少し入った所の太陽が目に入らない場所の光です。 これは天気や時間によって絶えず変化してしまうので、日の出3時間後から日没3時間前が望ましいという条件つきですが、ソリッドの白やパールホワイトのスカシが見やすい光です。(あまり明るいと目がくらんで感覚が鈍ってしまうからです、北窓・直射の両方で見る必要がありますが) 直射日光は、正面色を見る為には欠かせない光です。 ただし、パールホワイトのカラーベースにメタの入っている物等については、直射日光下ででメタの量をスカシで見る必要もでてきます。 次に正面色を見る光の当る角度についてですが、太陽を背にして車に45度の角度で自分の陰が当る状態が最も見やすい角度です。 その時比色する部分に太陽の写る部分からほんの少しずらした所に見えるのが正面色です。つまり反射色の見える所が正面という考えで、そののまま頭を動かさずに目線だけを左右や下の方にもっていくと、だんだんメタやパールのキラキラ感が無くなってきてソリッドのように見えてきますよね。 そのソリッドのように見えるのがスカシなんです。 もう少し考え方を変えると、メタやパールの配合から光輝性の顔料を差し引いた色という風に考えたほうがいいかもしれません。 ただし、メタやパールのスカシ自体も混じっているので、単純に差し引く訳にはいきませんが、原色見本帖でスカシの着色性について自分の目で調べてみましょう。 要するに、一例をあげるなら干渉性のブルーパールの原色でブルーに輝いて見える角度が正面で、ブルーの見えない、くすんだ黄味のグレーっぽく見えるのがスカシな訳です。 これが私の認識しているスカシです。 あなたの認識と比べてどうでしたでしょうか? 実際車を見てみると殆んどスカシが見えていて、正面色は極僅かな範囲しか見えていないということが、解ってもらえると思います。 スカシは、正面からだんだんスカシに変わっていくので少し難しく思うかもしれませんが、変化していく中間は殆んどの場合無視して構わないはずです。 このへんで前に正面を多少犠牲にしてもスカシを優先するというのが解ってもらえるかと思います。 次にブルーやバイオレット系の濃色については、私も過去に随分悩みました。 これについても先程の考えで、正面色をふまえたうえで、パール原色のスカシの着色性に重点を置いてスカシをソリッド的に考えれば少し気が楽に鳴ると思います。 確かにスカシの赤味は、原色のブルーからきているのかそれともバイオレットなのか、はたまた少し入っているレッドなのか、判断が難しいですね。 これについては、正面を出すのはそれはど難しくないと思うので、どの原色を追加していったら正面の色味をほとんど変えずにスカシを変えられるのか、という原色のフリップフラップ(反転性)表などをみて配合データ以外の色を入れる場合もあります。(かなり自信が無いとコワイですが・・・) 最後にもういくつかアドバイスですが、色というのは、あまり凝視していると訳が解らなくなってくるので、塗板を張ってからパっと見て直感的に判断する方がいい結果が得られるように思います。(光輝顔料の粒子や密度等を見る時には、凝視も必要ですが・・・) あと難しい色は、塗板の大きさがある程度大きい方が比色し易いので、初めは小さめの塗板を使ってイイ線まで来たら大きいのに変えると塗料のムダが少なく済みます。 あと太陽灯についてですが、私も止む終えない時には使いますが、正面を見る以外は、出来るだけ自然光の混ざる状態で使用する事が大切です。 今回もかなり長文になってしまいましたね。 ちなみに、私の使っている塗料は、関ペのPG80と言う、「これが吹けたら何でも吹ける」とまで言われた塗りにくいい物を使っています。 調色に限らずテクニック的な事でもかまいませんよ。 なんかすごいスレッドみたいになりそうですね。 それでは、今回は、この辺で・・・
補足
いつも丁寧なご回答ありがとうございます。 角度ですが、正面は同様ですがスカシ方向は私の場合光源入射側からわずか車寄りといった感じで見ていました。感じ的には同じでメタが消えソリッドのような色に見えていました。今度、cevyさんに教えていただいた方法参考にさせていただきます。 あと、光源についてですが北窓はそういう意味,特性があったのですね。調色室にも北窓があるといいと昔、先輩に言われた事があります。うちは専ら太陽灯を使っています。時々、惑わされますが頼りになるので…(工場の日陰が多いことも有り)が、最終的にはやはり自然光ですかね。メタの荒さ、輝度はやはり太陽光でないと… 塗料は関ペですか!配合表現が微量ってやつですね。黒はザラついて?難しいらしいですね。私はクリヤーにマルチを使っています。伸びが出て、シマリも良いようです。 余談になりますが、cevyさんは塗装をどのようにとらえていますか?私は以前整備の仕事をしていたせいか「こんなに大変なものなんだあ!まるで生き物相手にしているみたい×」って感じています。毎回、違う結果だし何が違うのかとまだまだです。ヤレヤレ~てところでしょうか。 来週はオートサービスショーですね、お出かけになられますか?私は行く予定ですが、高い物を売りつけられないようにしないと…なんておもっています。BP関連機器は高値なわりに使えないものが多いですから。 それでは、また。
- cevy
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勉強熱心で結構ですね、cevyです。 今は、インターネットが一般的になっていいですね、 私が調色を勉強しはじめたころは、先輩方に訊いたり本で勉強(調色では無く色その物について)するしかなかったんですが、便利になったもんですね。 余談は、さておいて確かに白の調色は、素人や初心者レベルに於いては、比較的簡単ですが、一人前のプロレベルで考えると、結構シビアなものですね、白の本当の難しさが解ってきたのなら、一番面白い頃なんじゃないですかね。 色の見え方というのは、光源の性質によって大きく左右されます。 これは、色彩工学的にメタメリズム(条件等色)といわ れるもので、要するに光の性質が変われば、ある条件では同じに見えるのに違う条件だと色の差が目立つ現象です。 だから、ナトリウム灯などの下では、違って見えて当たり前なんです。 メーカーの生産ラインと同じ塗料を使って調色する訳ではないので、こういう意味合いでは確かに同色の再現は、出来ませんが、我々の塗装は太陽光の下でいかに同じに見えるかどうかなんだから、その他の条件で違って見えるのは仕方ないんです。 あと、メンタル面での話しですが、我々プロが「もうちょっとなんだけどなあ」と思うレベルの色差は素人の方には殆んどわからないようです。 私も昔に、親方から「お前らが悩むようなもんが、お客さんに判る訳ないやろ」と言われ、自己満足でやっていたら時間がどれだけあっても足りないと気づかされました。 ちなみに簡単な色は除いてですが、調色にかける時間は、大抵1-2時間ですね、初めの半分の時間でこの色はブロックで塗れるレベルに合うのか、ぼかすのかどうか判断して、残りの半分でそれを煮詰めるって感じですね。 合わせ切れないときは、塗装条件によってスカシ重視で合わせておけば目立たなくなる事が多いので、正面は多少犠牲にしてしまうことも少なくないですね。(だんだんズルくなってくるんです) 他にも色々と書いてあげたいのですが、一度には書ききれないので、こんな感じのアドバイスで良ければ、疑問に思う事など補足してもらえば、何度でも締め切らない限り投稿してあげますよ。 最後に、職人は向上心が無くなったらそれまでですよ。 私などは、まだまだ足りないと思っているのでので、いまだに持っていますよ。 共にがんばりましょう!! それでは、今回は、この辺で・・・
補足
ご回答、説明ありがとうございました。先程、某ボディーショップ様のHP(多分、ご存知かと思います)の掲示板を見ていたら、やはり皆様、調色には苦労してるなあって感じ取れました。cevyさんのおっしゃる通り正面、スカシ、斜めという捕らえ方がまちまちのようですね。 うちではnaxアドミラを使用していますが、ニッペの人に聞いたら言葉通りの答えがかえってきたのでnaxはそうなのかなんて思っていたらビックリ!違うんですよね。塗料会社で判断が違うのだから部位別見本帳を見ても誰の判断で書いているのかと時々思います。 いつも悩むのですが白は特にでしょうか、明暗の判断はどうされるのでしょうか?トヨタの050のように真っ白?になると判断が鈍ります。またスバル系によくあるスカシ面にバイオレット系が出るカラーはいつもつまずくのですが…なにか策はあるでしょうか。 いつも乱文ですいません
- cevy
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おそらくあなたも、塗装のプロかと思われますが(もちろん当方も塗装歴19年のプロです)、基礎から勉強しなおそうと思われている訳ですから、この際にもし誤った認識があるのら、正しく認識されていないと、サイト(なかなか無いとおもいますが・・・)や本などの文献を読んでも、誤解を正さない限り進歩はあまり無いと思うんです。 昨日も、同じような質問があったのですが、専門用語等の知識に、誤った認識があると、誤解を招き易いので、文章で伝えるのは、無理があるんです。 少々偉そうな言い方に、なってしまいましたが、私もある程度調色が、出来るようになってきた頃には、解った気でいたんですが、後になって誤った認識でいたんだという事がいくつかありました。 本当の意味で正面色、すかしが解っているのなら、ソリッドカラーの調色がほぼ問題無く出来るのであれば、パールホワイトなどは、考え方ひとつで、ソリッドホワイトの調色とそれほど変わらなくなる筈なんです。 それほど、偉そうにいうのなら、具体的にその考え方とやらを、ココで書いてみろよと、思われるとおもうのですが、わたしの認識とあなたの認識にズレがあったら、正しく伝えられませんよね。 つまり、例えば3コートパールの調色には、正面色、すかし、干渉色、12色相還、補色、3原色、光源、等の知識が正しく認識されていないと説明できない訳です。 以上ですが、もし私を信用してくれるのなら、これって こういう事ですよねって感じで(あなたの認識度を知りたいので)補足してもらえれば、出来る限りアドバイスするつもりなので、気軽に書いてみて下さい。 長くなりましたが、あくまであなたのちからになってあげたいのであって、私が自慢したいために、書いているのでは決してないので、どうか誤解なされないように。
補足
cevyさん、回答ありがとございます。私はcevyさんの足元にもおよびませんが、何とか試行錯誤を繰り返し奮闘しています。確かに正面、スカシとは当初その名の通りと思っていましたが、光源に対してというのでしょうか、光を正面にするのか、背中?から当てるのかと悩みました(表現が悪くてすいません)3コートについてもそうですが、ソリッド白はやればやるほど奥が深く感じるようになりました。 最近ではやたらメタルやグラファイトやらカラーパールを使用する塗色も珍しくなく、ますます困惑です。私なりに感じるのですが、光源を実際の太陽光、太陽灯の光、蛍光灯の光、よくないのですが水銀灯の光で見比べるのですがなぜこうも変わるかね?と… ましてぼかした箇所に蛍光灯やナトリウム灯(スタンドなどにある)が当たった時の愕然さ!これらも原色に含まれる特性というか、つまり補色による違いからくるズレとでもいうのでしょうか。cevyさんのご説明文にある専門用語の事、理解しているようでよくは理解していないと思います。この業界に足を入れた頃、講師に同色は絶対に再現できないと言われ、それが今でも逃げ道に頭の中を駆け巡っています。 こう書いてみると、確かに文章で書けるものではありませんよね。だから経験、職人芸といわれる所以でしょうか。乱文ですいません。よろしくお願いします。
補足
cevyさん、ありがとうございました。ユーモアもある方なので安心?しました。マスキング方法まで教えて頂き大変恐縮しております。こちらもまたやってみます。私も調色時に12色相環はロッカーに貼ってありました(現在はなくなってしまった?)また、naxから各色の特性図表をもらってニラメッコしています(憂) 例のHPですが名前を出していいのかな?BSR誌に出ていた社長さんの会社です。鈴清さんで検索してみて下さい。ヒットすると思いますので…。最近はUPされているのか?ですけど掲示板に面白く(すいません!)書き込みされています。また社長さんもメールで質疑にはよく答えてくれる方です。(cevyさんのように!) 長くなりましたが色々とありがとうございました。大変、参考になりました。また、送るかもしれませんが嫌がらないで下されば光栄です。