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天気予報の天気図について
天気予報で、天気図には高気圧や低気圧、前線などの位置が図示されてますが、あれは気象予報士の人が、衛星写真の雲の位置とかを見て、独自に図示しているのでしょうか? また、そうだとしたら、写真の雲の位置で高気圧や低気圧の中心、前線の分布などは、気象予報士の人が見れば、一目瞭然に分かるのでしょうか? 素人の素朴な疑問ですが、よろしくお願いします。
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まず前半のご質問から答えましょう。 現実問題として,気象予報士がそれぞれの判断で図面を描いて,高気圧や低気圧・前線を図示することは,ほとんどないと思います。 気象庁からは3時間ごとに天気図が送信されてきて,そこにすでに書かれたものがありますので,せいぜい,ローカルな予報を詳しく解説するときに「(気象庁の)天気図には描かれていないけれど,南岸に小さな前線が隠れている」ぐらいのコメントをする程度でしょう。 じゃあ彼らはそういう判断はできないのか,というわけで後半の質問に移りますが,できます。(少なくとも,できるはずです) 気象予報士の試験にも,ときどき「前線を書き込め」といった問題が出ることがあります。 その際,何を手がかりにするか。 日本や外国や海上で観測されたさまざまな気象データや,地上・上空の各種の天気図,さらには衛星写真など,膨大な情報を使いますが,その中でも重要なものを書いておきましょう。 まず,高気圧や低気圧の位置を判断するのは,各地の気圧と風向が最も大きな手がかりになります。 台風の中心を知る場合は(特に発達している台風の場合),衛星写真が非常に有力ですが,だんだん雲の形が崩れてくると,それだけでは難しくなります。 前線の位置を知る場合は,各地点の風向,気圧,気温,湿度などと,衛星写真の雲の帯が手がかりになります。 特に,上空約1500mの気温の分布は前線の位置を決める上で有力です。 ただ,前線の位置決めはなかなかの難問で,同じデータを使っても,予報士によって結果に多少のばらつきが出たりします。 アメリカの気象学会で,前線の位置決めのバラツキ問題をテーマにしたワークショップが開かれたことさえあるそうです。 最近はコンピュータによる気象データの解析が発達してきて,ほとんどの天気図は気象庁のスーパーコンピュータが書いてくれて,気象庁の予報官がそれにマウスで修正を加えてできあがりなのですが,前線の位置だけはコンピュータには判断が難しいので,人間さまにお任せだそうです。 このへんの話は,3年ちょっと前に別の質問に答えたときに説明したことがありますので,よろしかったらご覧下さい。 「質問:天気図の前線用のデータはどうやってとるのですか」
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- パんだ パンだ(@Josquin)
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気象庁から発表があるので、独自に解析している人は多くないでしょう。 解析のしかたはおよそ以下のとおりだと思います。 解析の元になるデータは、いろいろな場所の気圧や風向です(下のサイトの「各地の観測値」を見てください)。 それをもとに等圧線(気圧が等しい場所の線)を引き、気圧の中心を決めます。 さらに、等圧線の折れ曲がりや風向を元に前線の位置を決めます。 (この前線の位置決めが結構難しいようです。) 雲の位置は参考にするかもしれませんが、それを元に天気図が作られるわけではありません。
お礼
ありがとうございます! 天気予報を何気に見ていて、衛星写真の後に天気図が出てきたので、写真を元に天気図を作っていると思ったのですが、そんな単純なものではないのだと痛感しました。作っている人の苦労がうかがえます。
お礼
専門的なご回答、ありがとうございます。 気象予報士に関しては、中学生か高校生でも合格したというのを聞いたことがあり、少し甘く見ていました。 でも、おかげで天気予報を見る目が少し変わりそうです。