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それは二つの理由からです。一つは俳優という仕事に自分なりの強いこだわりを持っていること。もう一つは意に沿わない仕事を断っても、それで仕事がなくなることはなく、生活にも困らないこと。 例えば、売り出し中の俳優で大手プロダクションに所属、まだこれといった主演作はなく、強烈な個性があるわけでもない。妻と子がいる。こんな俳優さんは事務所から言われた仕事を素直に受けるしかない。断れば事務所との契約に影響があったり、生意気だと言われて干されるかもしれない。代わりになれる競合者も大勢、稼がないと家族を養えないんですから。 ですが、例えば有名俳優の子で財産があって独身、事務所は親の代からのつきあいだったり家族がやってる個人事務所。こんな人は気に入らない仕事を受ける必要はありません。 また、すでに名声を確立していて、原作者や脚本家などから「この役はこの人でないと」と思って貰えるような人は自分の大切にしているものと合わない仕事は断れる。断ってもこれまでに貯えたお金で十二分に生活はできるし、仕事がゼロになる筈もない。だからそれぞれの価値観で仕事を選びます。その価値観はいろいろです。自分のキャラクターを壊す仕事はしない人、逆に余りにも固定化したキャラクターがあって、それを壊したいから、そのキャラクターに依存した安易な企画は全部断っている人、気に入らない脚本家や監督の作品はとにかく断る人、○○テレビには絶対に出ない人、拘束期間が長い（例えば大河ドラマとか）仕事は全部断る人、日本の真夏は南半球でスキー三昧だからその期間は仕事しない人、などなど。 逆にかっての（今もそうかどうかは知らないので）中井貴一さんが、自分も（父と同じように）若死にするから、来た仕事はどんな仕事でも引き受ける、をモットーにしていたように、仕事の選り好みをしない大物俳優さんもかなりいますが。
お礼
御回答ありがとうございました。確かにその方は、名家に住んでいて仕事が無くても生活できているようですし、聞いた話だと母にいつも送り迎えをしてもらっているらしいです。私生活を優先にされたいから売れないのですね。