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寸法公差値と幾何公差値の関係
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- t_ohta
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添付の画像のように厚みを3ヶ所(①~③)計ったとしましょう。 平行度が0.05ですから、各測定結果の差は0.05mm以内でなければいけません。 もし、寸法公差の方が平行度より小さな値が指定されていたら、平行度が合格でも寸法公差が不合格になるので図面の指示は意味の無い指示になってしまいます。 例えば寸法公差が±0.1で平行度が0.5だとしたら ① 30.0mm ② 29.8mm ③ 30.2mm でも平行度は0.4なので合格になりますが寸法公差(29.9~30.1)から外れるので不合格です。 数字だけで言うなら寸法公差が±0.1なら平行度に許される範囲は0.2ですから、平行度は0.2以下を指定しないと矛盾が生じます。 また、設計をする上で平行度を設定するという事はその部品単体だけの問題では無く、相手となる部品が居てその部品との関係性が重要と考えているわけですから、寸法公差より厳しい値を設定しないと組み付けた時に傾くとか摺動しなくなると言ったトラブルの原因になるのでより小さな値を設定することになります。 相手部品の平行度も合わせて考えた場合、お互いが最大限振れた場合でも必要な性能を満たせる条件と考えると、それぞれに寸法公差の半分の平行度を設定しておけば合成値でも寸法公差内に収まりますから、適切な角度や摺動性を確保出来ると考える事が出来ます。 単に部品が2つならこれで済みますが、もっと多くの部品が重なる場合は更に平行度を上げていかないと全体で目標とする性能が得られなくなります。 その会社、業界毎に経験上で幾何公差の度合いをどうするのがいいのか指針があるかと思いますので、そう言う指針を元に設計している機械に求められる性能がどの程度のモノなのか当てはめて数値を検討したらいいのではないでしょうか。
- kon555
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>>OK/NGの具体例 そもそも『平行度』とはなんぞやという話になるのですが、要は基準面に対する凹凸や傾斜です。 下記記事の図2を見ていただくとイメージが掴みやすいかと思います。 https://mypage.otsuka-shokai.co.jp/contents/business-oyakudachi/cad-lecture/2016/201609.html 凹凸や傾斜という事は厚さのバラツキとニアイコールです。 例示させて頂いた指示の場合、寸法としてはプラスマイナス0.05mmという精度でありつつ、その表面が0.3mm凸凹したり傾いていてもいい、という指示になります。 このようなワークの場合、ある一点では厚さOKでありつつ、別の一点では凹凸の影響でNGになってしまうわけです。
- kon555
- ベストアンサー率51% (1842/3559)
>>「寸法公差値>幾何公差値」または「寸法公差値の約半分を幾何公差値」として設定する 必ずしもそのようなルールや規定はありませんが、設計者のノウハウとしては基本的な物ですね。細かい比率(『約半分』とするか1/3、1/4とするか、など)は別として、一般的にそのようなものと考えていいと思います。 >>その根拠はどこからきているのでしょうか 実務的にはシンプルな話なのですが、仮に幾何公差と寸法公差の関係が逆になっている物を考えてみて下さい。 例示の図面で言うと『厚さ公差が±0.05mmで、平行度が0.3』というような品物を考えてみて下さい。この場合、厚さを測る部位次第でOK/NGの判定が異なってしまいます。 要は『幾何公差』というのは形状としての綺麗さを数値化したものです。精密なサイズ指定をする以上、その指示よりも形状にバラつきがあると成立しないわけです。 この考えを発展させると、厚さなど寸法公差が上下限ギリギリであっても成立するような幾何公差を指定する必要が生じるため、『寸法公差値×0.○倍』というような比率感で幾何公差を指定する必要が生じるわけです。
補足
「例示の図面で言うと『厚さ公差が±0.05mmで、平行度が0.3』というような品物を考えてみて下さい。この場合、厚さを測る部位次第でOK/NGの判定が異なってしまいます。」この例についてのOK/NGの具体例をもしよろしければ、解説していただくことは可能でしょうか。私の理解力の無さのために、お手数かけてしまい申し訳ございません。