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ブラックホールから光が脱出できない?発生できない?
ブラックホールは重力が強すぎて、光さえも脱出できないらしいです。でもブラックホールは体積ゼロだそうなので、そもそも電子が加速運動できるスペースが存在せず、陽子と電子との間隔も存在しないですよね。 ブラックホール近傍では、陽子も電子も加速運動で超高速落下しますが、電界曲線が陽子から電子に到達する前に、陽子も電子も中心に到達してしまうような…。ブラックホールでは光が発生しないという表現が正しいような…。
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ブラックホールの中核部(陽子や中性子の塊)は、1cm³あたり数億トンというべらぼうな重さなので、質量に対して体積が非常に小さいことは確かですが、それでも「体積ゼロ」は誇張しすぎの観がありますね。天体の質量比率が体積に対して一定値を超えるとブラックホールになりますが、それは超大質量のせいで、あらゆるものを吸い込んで閉じ込めてしまいます。そこに取り込まれたが最期、光も出られなくなります。 こういうブラックホールを遠方から見ようとする我々にとっては、いかに優れた望遠鏡を用いても、観測できないというのも道理です。したがって、その内部で起こることを視覚的に知る術は何もないことになります。そこで、我々は様々な進化段階にある星を時系列に沿って並べてみることで星の進化をたどり、一恒星がブラックホールに変化する過程やその特性をシミュレーションしてみたりするという、いわば外挿法(Expolation)の手法でブラックホールの内部を推測することになります。 そのシナリオはこんな感じです。前便で見たとおり、太陽質量の10倍程度以上の恒星が燃料を使い切って内部崩壊すると、内圧が次第に高まってついに内圧に耐えられなくなって超新星爆発を起こすと、外層部が吹き飛び、内部の核がブラックホールを形成する。さらに、その近傍の恒星などがシュバルツシルド半径の5倍程度の距離に近づくと、連星風に相互公転し合いながら、合体する。結果として恒星がブラックホールに引き込まれる。その恒星がシュバルツシルド半径のあたりを超えると、素粒子のレベルまで分解され、そのうちの核子は吸着円盤と一体化してブラックホールの中核部分と化し、他の軽粒子はガス状に吸着円盤の周りを回転するが、あるときその一部が吸着円盤の垂直方向にジェット気流として噴出される…。 ということで、お言葉のうち、例えば「ブラックホールでは光が発生しない」、というよりは、「ブラックホールでは、たとえ光が発生しても外に出てこられない」という表現の方がより正しい、ということになると思います。
お礼
陽子数京個?はブラックホールの中核で押しくら饅頭、軽い電子は周回している、まるで超巨大な原子構造ですね。目からウロコです。ありがとうございます。