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昔の日本人の神話に対する認識について

日本神話における創造神話の国産みでは、日本しか作っていません。 しかし、古事記の編纂が行われた時には、既に中国や朝鮮との交流があり、仏教を通じて天竺(インドあたり)の存在も認識していたはずです。 なら、神話に対する信仰が強かったであろう当時の人達は、神話上で産み出されていない、中国や天竺といった大陸はどうやって生み出された場所だと思っていたのでしょうか? 一応いくつか自分なりに考えてみました。 1.もともと日本神話は神様によって世界全てが作られたという認識ではなかったため、天地創造が正しく理解できなかった。 そのため、外国の神話における天地創造は、国産みのことだと認識され、日本以外の土地はその土地の神(蕃神)が国産みをしだのだと考えられていた。 これにより、天地は誰が作ったのだという争いが起こらず、ただ単に日本の神様が作っていない土地もあるんだなぁ程度の認識であった。 2.天地創造を正しく認識をしていたが、エジプト神話に対する古代エジプト民みたく、神話は人が正しく理解出来る範疇にはないから、日本神話以外の天地創造があったとしても、それはただの視点や焦点の違いでしかない。 (ただし、異なる記述が矛盾とは見なされなかった。代わりに、エジプト人は創造プロセスが多くの側面を持ち合わせており、多くの神の力が関わっているものと捉えた。Wikipedia エジプト神話から引用) そのため、複数の世界創造神話があっても矛盾はなく、日本神話だけが正しいものだとも思っていなかったため、当時の人達にとっては日本神話と他所の神話の対立が起こらず、日本神話に登場しない土地があっても、「まぁ、そういうこともあるよね」とそもそも気にすることがなかった。 3.キリスト教のように聖書以外の伝説は間違いで、悪魔の手によって作られた嘘である、みたいな感じで。 日本神話以外の神話は間違いで、天地や中国がある大陸も日本の神様達の手で作られたのだ、という認識。 自分としては、蕃神という外国の神を普通に受け入れていることから、1の認識だったのかなと思うのですが、実際の所はどうなのでしょうか? 当時の宗教観・神話観に詳しい方、教えていただけると嬉しいです!

みんなの回答

  • pony09
  • ベストアンサー率66% (2/3)
回答No.6

当時の日本には少数ながらも大陸の歴史書などの文献が伝わっていたようですし、その中には神話について述べたものもあったでしょうから、日本の創造神話に類するものが大陸の各国にもあったということは認識していたと思います。ただそれだけのことなんじゃないですか?

nanasinosute
質問者

お礼

戦国時代の宣教師と農民の「なんでこの世に悪が存在するのか」「祖先を救ってくれないなんて非情ではないか」みたいな会話があったことを考えると、飛鳥時代~平安時代の信仰心が厚い人達(蘇我氏と物部氏の宗教戦争みたいな)はどのように考えていたのかが気になったのですが。 やっぱそれぐらいの認識だったんですかね。

  • eroero4649
  • ベストアンサー率32% (11072/34514)
回答No.5

>聖書なら天地を作ったのは唯一神であり、他の神様は悪魔にしたり。 >古代ギリシャ人だったら、天地を作ったのはギリシャの神で、エジプトの神はギリシャの神がテュフォンから逃げる際に変身した姿としたりとしていることを考えると、平和というか無関心というか、という感じですね。 んなことばっかりではないですよ。例えばクリスマスがイエスの誕生日にされたのは、ヨーロッパの冬至のお祭りが取り入れられたからです。 もともとイエスはパレスチナの人ですから、彼の地では冬至も夏至もそんな重要ではありません。砂漠の場所だから。 けれど緯度が高いヨーロッパの人々にとっては太陽が生まれ変わる冬至はとても大切なお祭りです。イエスが誕生する以前から土着の冬至のお祭りは行われていたことでしょう。 ヨーロッパにキリスト教が広まっていく過程で、どこかの頭のいい神父さんが冬至のお祭りをキリストの誕生日にしちゃったのです。 ギリシャ神話は、絵画や彫刻などの芸術作品のテーマの定番です。 神話ってのは、昔話なんですよ。ヘラクレスの伝説も、日本武尊の伝説も、複数の英雄譚がひとつにまとまったといわれています。元々はそれぞれに別々の英雄の勇ましい話だったのが、面倒だから全部同じ人の英雄譚になりました。 何千年も昔に遡らなくても、日本全国に弘法大師(空海)の伝説が残っています。「弘法大師が杖を突いたらそこから湧き出た」という伝説を持つ名水や温泉がどれだけあることか・笑。 そんなにね、体系化されてなかったと思いますよ。ましてや文字がない時代や文化なら全部口伝で伝わってたはずですから、そりゃその伝説は矛盾だらけです。ハリーポッターだってあんなに続くシリーズになるとは作者本人も思ってなかったから、何冊も出すうちに初期と話の辻褄が合わなくなって、後付けで辻褄合わせをしてるじゃないですか。 キリスト教だってね、新約聖書がまとまるまでイエスが死んでから300年もかかってるんですよ。そんなに単純にこれが正しくてあれが間違ってるという流れにもなってないのです。 イエスさんも天国で困ってると思いますよ。「俺、こんなことは一言もいってねえのに、そんなんばっかり集めやがって」って。

nanasinosute
質問者

お礼

反応が遅れてしまい申し訳ありません! 要するに気にしなかったってことですね。 簡単に情報が調べられ、漫画やゲームの影響で神話が身近な存在となった現在の視点では、矛盾が凄く目につくけど、当時はそんなのを気にも留めなかったんでしょうね。 お答えいただきありがとうございました!

  • eroero4649
  • ベストアンサー率32% (11072/34514)
回答No.4

>ならインテリや知識人、それこそ稗田阿礼や藤原不比等といった人達はどういう風に知識のすり合わせをしていたのでしょうか? それを知る術はないけれど、科学的な考えを持つことができる人は「分からないものは、分からない」と冷静に受け止めることができると思いますよ。 物理学的に「引力の存在」は証明できないそうです。だから物理学者の中には「引力は存在しない。我々が引力だと思っているものは錯覚」という人もいます。しかしそんなことをいわれても我々にはリンゴは木から落ちているようにしか見えません。世の物理学者はそれをどう考えているのかというと「分からないものは、分からないね」と考えていると思います。 分からないものを分からないと受け入れず、無理にでもこじつけようとすると色々無理が出てくると思います。とはいえ、科学がこれだけ発達した時代でも「地球は丸い」ということを頑として受け付けない人たちも少数ながら存在します。また我々も、地球は太陽の周りを回っているというのは学校の先生や偉い科学者のいうことを信じているだけで、物理的に計算して確かめたわけでもありません。 当時の人々だって例えば北九州あたりにいれば、日本各地の人も見れば朝鮮半島の人もいて、朝鮮半島を経て中国大陸北部の人たちもいただろうし九州から島づたいに沖縄、台湾、そこから中国大陸南部の人たちも来ることがあったでしょう。同じアジア人とはいえ、顔の違いは一目瞭然だし文化も言葉も違います。 「我々とは違う星から来た人たち」みたいな感じだったと思いますよ。現代人の感覚でいうならね。「なんか世の中にはいろんな話があるねえ」と認識していたのではないかなと思います。

nanasinosute
質問者

補足

なるほど。島国だからこそのこの緩い感じなんですかね。 聖書なら天地を作ったのは唯一神であり、他の神様は悪魔にしたり。 古代ギリシャ人だったら、天地を作ったのはギリシャの神で、エジプトの神はギリシャの神がテュフォンから逃げる際に変身した姿としたりとしていることを考えると、平和というか無関心というか、という感じですね。 まぁ、紀元前と西暦以後の違いもあるかもしれないですが。

  • oska2
  • ベストアンサー率44% (2300/5115)
回答No.3

>当時の宗教観・神話観に詳しい方、教えていただけると嬉しいです! 興味深い論点ですね。 私が習った・聞いた話ですが・・・。 日本神話は、日本書紀作成に重大な影響を与えた「藤原不比等」が絡んでいます。 不比等と(後の)持統天皇は、草壁皇子を次期天皇にする野望を持ちました。 そこで、天武天皇崩御時に次期天皇有力候補だった大津皇子を謀反の疑いで逮捕・翌日に処刑しています。 が、草壁皇子は即位前に崩御。 そこで、草壁皇子の子供を天皇にする為に苦肉の策で草壁皇子の母親を持統天皇として即位させます。 しかし、天武天皇の后だけでは天皇になる資格はありませんよね。 そこで、神話が誕生したのです。 持統天皇をアマテラスと看做す事で、正当性を生んだのですね。 大津皇子など傍系の者が即位する道も、絶つ事が出来ます。 この時点では、既に隋・唐・高句麗・新羅・百済からの文化は日本に入っています。 また、これらの国々からの亡命者は帰化人として重用されています。 不比等は、これらの亡命者と一緒に「天皇・藤原一族の正当性」を日本の実情に合った神話として作ったのです。 この神話の存在で、持統天皇の孫は文武天皇として即位出来ました。 また、文武天皇も病弱で「母親(草壁皇子の嫁)に皇位を譲りたい」と申し出て元明天皇が即位します。 この時も、天皇の后でない者が皇位に付くのは問題だ!となったのですが神話を上手に用いて即位しました。 文武天皇の子供が元服して即位したのが、聖武天皇です。^^;

nanasinosute
質問者

補足

ということは、政治に関係しないことなので気にすることがなく、外国には外国の神があり、その神によって作られたんだろう、ぐらいにしか認識していなかったという漢字ですかね。

  • gunsin
  • ベストアンサー率32% (415/1290)
回答No.2

>国産みでは、日本しか作っていません。 ギリシャ神話も国生みから始まります、女神ガイヤが色々な 神々を生んで行きます。 インドネシアとかゲルマン民族にも同様な説話がある様です。 新石器から青銅製の道具に移行した5000年前頃は人口が少なく 血縁集団での部族単位なので、近隣の部族は認識していている だけで、範囲は狭く、世界観など無かったと思います。 古事記は、乙巳の変で倅の曽我入鹿が殺されたので、曽我家が 集めていた、古文書を曽我蝦夷が焼いてしまったので、記憶力抜群 の古代のHDD稗田阿礼の話を太安万侶が書き編纂したものです。 日本の神話は古事記の神代編に記載されてますね。 天皇の事は人代篇に記載されていて、神武天皇から推古天皇 まで記載されています、万葉仮名で記載されてます。 日本書紀は日本の正史として、編纂されたもので漢文での記載です。 古事記に記載されてた、出雲の国の事は記載されてません。 都合の悪い事は削除されるのです。 飛鳥・奈良時代では、中国などの外国の存在は知っていても、 その国の成り立ちまでは知らなかったでしょう。 フランシスコ・ザビエルがバチカンに送った書簡には、人々は 地球が丸いのを知らない様だと記載されてます。 脅威が迫って来て、その国の事を調べるのではないでしょうか。

nanasinosute
質問者

補足

古事記の成り立ちや、都合の悪い所は勝者の大和王権によって消されていることも認識しています。 知りたいのは神話や外国のことを把握している知識層が、中国がある大陸が産まれた理由をどのように認識していたのだろうか?という点でした。 多分、当時の人達は陸地があったら、神が作り出したとかと考えると思うんですよね。世界中の神話的に。 今のように信仰心が薄い人ではない人達ですし、科学も発展していないからなおさら。 だとしたら、伊弉諾・伊弉冉が産んでいない陸地があることに対して、何かしら納得のいく理由付けをしていると思うんですよね。 天地開闢は造化三伸、国産みはそれぞれの国の神様(蕃神)が行ったと認識していた。 天地開闢・天地創造は複数あって、焦点が違うだけで全ての神話が正しいと考えていた。 みたいな。 そこのところはどうなのかな?という質問でした。 質問の仕方が分かりにくくて申し訳ありません。

  • eroero4649
  • ベストアンサー率32% (11072/34514)
回答No.1

古事記や日本書紀に書かれているのは、当時の国家としての公式な国生みの見解です。当然各地には様々な伝説があったはずですが、大和政権としては「イザナギとイザナミがグルグルして日本列島が生まれた」というのが公式として認めるに至ったのです。 出雲はおそらく大和政権とは違う系統の国家だったと思われるので、出雲の国生み伝説は違うと考えるのが自然かなと思います。関東地方には関東地方の伝説があり、九州には九州の伝説があったでしょう。 そもそも当時の人は古事記や日本書紀の存在も知らない人が99%ですから、「村の長老からそう聞いた」ら、それがその人にとっては正しい歴史になるのです。 例えばあの「桃太郎」の昔話にしても、今の「桃から生まれた桃太郎が、犬、猿、キジを従えて鬼ヶ島に行き鬼を退治して巨万の富を手に入れた」というストーリーは明治以降に教科書や絵本に書かれることによって全国統一のストーリーとなりましたが、それ以前は地方によってそれぞれ違った桃太郎が語り継がれていました。 マクロの目で見ると日本中いろんなところにてんで勝手な桃太郎が語り継がれているのですが、別にそれで何も問題はありませんでした。 いつの時代かにもよるかと思いますが、質問者さんがもし知的好奇心の高い一般農民であったなら、この世界がどうなっているかは地域にいる偉いお坊さんに聞いて、その人がそうだと説明するなら「あの偉いお坊さんがそうおっしゃるんだから、そうなんだろうなあ」と思っていたことでしょう。もちろん、そのお坊さんがどう答えるかはそのお坊さん次第です。落語に出てくるようなお坊さんなら知ったかぶりでテキトーなことを答えるでしょうが、それで何か問題が発生することはないでしょう。 ある時代までは「知識のすり合わせ」なんて行為はインテリ同士でしか行われることはありませんでした。

nanasinosute
質問者

補足

なるほど、参考になりました! ならインテリや知識人、それこそ稗田阿礼や藤原不比等といった人達はどういう風に知識のすり合わせをしていたのでしょうか? やはりそういった人達の数は少なすぎて、不明というのが答えになっちゃいますかね?