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人類発祥の地はアフリカの根拠
「人類発祥の地はアフリカ」と、昔から言われている気がするのですが、根拠は何なのでしょう? ゲノム解析なら、割と最近できるようになったと思うのに、その前から上記の情報が流れていませんでしたっけ? 気のせいでしょうか?
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発見された古代の人体や そこに住んでいる人々の 「DNA」 「ミトコンドリア」 等から、 「母系」を割り出し、その体系から、発祥地がアフリカへと突き詰めていったようです。 参考: https://www.businessinsider.jp/post-201498
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- 5555www
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私には、ご質問の回答できるほどの知識を持っていませんので専門家の著書から原文のまま紹介します。 人類が誕生した場所 では次に、人類はどこで誕生したのかを考えます。皆さんは答えを知っていますね? 「人類が誕生したのはアフリカです。」 学校の教科書にそう書いてあります。でもそうだとわかってきたのは、20世紀の後半になってからで、それ以前はアジア起源説が有力でした。 「えっ、そういう説があったんですか?」 この講義では結論を覚えるよりも、どうやってその結論にたどり着いたのかという疑問を大切にすることにします。それは学問の歴史、つまり学史をたどるということになるんですけど、そこを飛ばして結論だけ覚えるようになると、真実を探り当てる感覚が養われないんですね。新しい発見をする人は、誤りを見つける感覚が鋭い人でもあります。根拠を追究して本当に正しいと言えるのか納得しようとする習慣をつけると、真実を見抜く感覚が磨かれていくし、フェイクニュースとかにもだまされにくくもなりますよ。たぶん(笑)。 では人類の起源についてですが、今知っていることは一度忘れて、19世紀にダーウィンの進化論が広まって、人類進化の研究がはじまった頃の状況を想像してみましょう。人類の化石はまだあまり見つかっていない時代なので、化石を根拠にした議論ができません。そんな時代に頼りにされたのは比較解剖学という分野で、体つきが似ている動物どうしを近縁、つまり近い関係にあると捉え、近縁な種の分布域から類推していったんですね。 つまり、人類は比較解剖学的に霊長類であり、サルは暖かい地域の生き物なので、人類の祖先も熱帯で誕生したと予測します。さらにヒトに近縁な大型類人猿としては、オランウータンが生きている東南アジアと、チンパンジー、ボノボ、ゴリラが暮らしているアフリカがあるので、そのどちらかではないか、というわけです。これは確実な証拠にはなりませんが、選択肢を絞るには有効で、今でも使われるロジックです。 そしてその次が問題なのですが、当時の学問をリードしていた欧米の研究者の多くは、アフリカ起源説よりもアジア起源説を支持していました。それは古代文明が興ったユーラシアに対して、アフリカを未開の地とか暗黒大陸とする偏見が作用したからだと言われています。 「偏見で判断するって、科学的ではないですね。」 全くそうなのだけど、私たちは今答えを知っているから、簡単にそう言えるのかもしれません。科学者もその時代の社会の風潮に流されることがあって、私たちはそれを教訓にしなければなりませんね。 ともあれ、1970年代頃から急速に発達した分子生物学により、間接的にではあるけれども、遺伝子の上で人類はアジア類人猿よりもアフリカ類人猿に近いことが報告されました。さらにそれとほぼ同期して、野外で化石を探す動きが活発化し、古い人類化石はアフリカ大陸でしか見つからないことが次第にわかってきたんです。現在でも、210万年前より古い人類遺跡は、アフリカ以外からは発見されていません。「見つかっていないことは存在しないことの証拠にはならない」といえばそのとおりですが、大勢がこれまでさんざん探してやはりないので、アフリカの年代を超える遺跡が将来ユーラシアで見つかるとは、とても思えません。「人類はアフリカで誕生した」と今の教科書に自信を持って書けるのは、そんな長年にわたる証拠の積み重ねがあってのことです。 出典 「人間らしさとは何か」―生きる意味をさぐる人類学講義 (海部陽介著「河出新書」)
お礼
- eroero4649
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猿人の化石は今のところアフリカでしか見つかってないですからね。 ゲノムの情報と化石の出土地域を突き合わせると「人類はアフリカが発祥」とすると矛盾がない感じですね。
お礼