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新規触媒の検討
みなさん、こんばんは。 今、新規触媒が工業的に使用されるまでに検討されるべきことについて考えているんですが、コスト・触媒の強度・反応の選択性などが思い浮かぶのですが、それ以外になにが検討されるべきであるのかが、ネットや本などを探し回ってもわかりません。 よろしければ、どのようなことが検討されるべきであるか、教えてください。また、見落としなども考えられるので、HPなども教えていただければ、幸いです。 よろしくお願いします。
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なんと言っても ○触媒活性が高いこと(反応速度も速く、生成物の収率も良い) そして、 ○触媒の耐久性(長期運転をした場合にも触媒金属微粒子が凝集しない、触媒金属が溶出したり周囲の環境により変質したりしないなど) ○触媒金属が地球にたくさんあるものであること(貴金属は産出国が限られています。とりわけ、直接メタノール型燃料電池用触媒のPtRuは、PtもさることながらRuが稀少金属であるため特に問題になっています) ○触媒を合成するプロセスまたは触媒反応プロセスにおいて有毒物質が生成しないこと(昔、エチレングリコールを生成するプロセスでCl2ガスが用いられていましたが、装置の腐食や廃水処理が問題となり別のプロセスに移行しました) ○触媒そのものに有害物質が使われていないこと(昨年欧州でRoHS規制も制定され、企業は益々環境に対して敏感になっています。鉛や水銀触媒はいくら優れていても製品にすることは出来ません。) ○触媒を生成する過程の収率が良いこと あとは、これは少し質問の趣旨からはずれてしまうかもわからないのですが、 同じ化学式の物質でも結晶面や結晶構造が違うと全く活性がなくなることがあります。 例えば、光触媒である酸化チタン(TiO2)はアナターゼ型しか活性を示しません。 あとは光学異性体のD体とL体とか。 特定の結晶面・結晶構造の物を作れるようにすることも工業化には必要です。 巷では、ルチル型のTiO2を光触媒として売っているところもあるみたいですから、騙されないように気をつけましょう!
お礼
えっと、念のためしばらく待っていたんですがこれ以上の回答がいただけないようなので、締め切らせていただきます。 ありがとうございました。
補足
ご回答、ありがとうございます。 そうですね、そのあたりのことは容易に考えられることではあるとはいえ、非常に重要ですよね。 でも、巷でルチル型の酸化チタンが売っているなんて…ちょっと信じられないんですが、本当なんですよね…このようなことは早くなくなって欲しいものですね。まぁ少し化学を勉強した人であればわかりそうな話ですが… ありがとうございました。